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仙台味噌の魅力や特徴と美味しい食べ方

仙台味噌について

極一部の地域で作られているため馴染のない仙台味噌。しかしこの仙台味噌、調味料としても使え、またそのまま食べることの出来るなめ味噌でもある便利な味噌です。

今回はこの仙台味噌の特徴や食べ方などをご紹介していきたいと思います。

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仙台味噌の特徴

仙台味噌の特徴

仙台味噌は米麹と大豆で作られており、辛口の赤味噌で、風味高いのが特徴です。先の説明でもあったようにそのまま食べることの出来るなめ味噌としても使用されます。

仙台味噌の呼称は、仙台藩の味噌御用を勤めていた真壁屋市兵衛が国分町にて「仙台味噌」の招聘を掲げたのが元祖とされています。

その後、戦国大名・伊達政宗の指示により城下に御塩噌蔵が設けられ、真壁屋がその醸造・運営に当たったことが仙台味噌を広めたきっかけとも言われています。

>>麹・味・色で分ける!様々な味噌の種類

仙台味噌の原材料

仙台味噌の原材料は西京味噌と同じように米麹を使っているため米、大豆、塩になります。ただ西京味噌と違い辛口仕上げの為、米の分量は少なめとなっています。

それではその違いを知るためにも、もう少し詳しく数値で見ていきましょう。

仙台味噌の栄養価やカロリー

まず塩分濃度ですが、これは約11%ということで一般の調味味噌と同じくらいの濃度になっています。

西京味噌は特殊で5%程度しかありませんから保存には向いていません。しかし仙台味噌は11%あるので保存食としても重宝され、冷蔵庫がない戦国時代などでも大切にされていたと考察されます。

では栄養価やカロリーはどうでしょうか。

大さじ1(18g)中の栄養価とカロリー

  • エネルギー : 33kcal
  • たんぱく質 : 2.08g
  • 炭水化物 : 3.74g
  • 脂質 : 1.11g

米と使っているので炭水化物は少々多めになりますが、西京味噌は7.20gなので半分程度しかありません。その分たんぱく質が多めになっています。

またカロリーは低めで、八丁味噌や西京味噌よりも低いため、低カロリーを求める方はこの味噌がオススメです。

>>味噌は医者いらず?効果効能や栄養成分

仙台味噌を愛用する地域

名前の通り、現在も宮城県仙台市を中心に主に生産されており、この地方の料理でも愛用されています。

その他仙台に立ち寄った時のお土産としても有名であり、辛口味噌を好む方にはこの味噌が愛用されています。ただ地域としてはやはり仙台が挙がるでしょう。

仙台味噌の作り方

仙台味噌の作り方

それでは仙台味噌の作り方を説明していきましょう。仙台味噌は平均的な発酵熟成期間になるため、じっくりと様子を見ていく必要があります。味噌作りに時間がかかるのはご了承ください。

>>初心者必見!味噌の作り方:基本編

では手順を見て行きましょう。

仙台味噌作りの材料

  • 乾燥大豆 1500g
  • 米麹 750g
  • 塩 600g

材料は西京味噌となんら変わりません。西京味噌を作ったことがある方はお気づきかもしれませんが、仙台味噌は米麴の割合が減っています。先述の通り熟成期間や味の違いがここで出ます。

仙台味噌作りの道具

  • 大きめの鍋(3000cc程度の水が入るもの)または圧力鍋
  • すり鉢またはミキサー
  • 熟成用の容器(プラスチック樽など)
  • 容器に合う蓋
  • 重石(1.2~1.5kg程度)

鍋の大きさは大豆の分量の3倍程度の水が入るくらいのものがいいです。圧力鍋があると時間が短くて済みますが、無い家もあるので大きめの鍋で大丈夫です。

あると便利な味噌作りセット
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仙台味噌作り

それでは手順へいってみましょう。まずは順番をしっかりおさえてください。

  1. 下準備(大豆を水に浸ける)
  2. 大豆を煮あげ潰す
  3. 塩切り麹を作る
  4. 仕込み味噌を作る
  5. 仕込む
  6. 発酵熟成させる

全6工程になります。多いような気がしますが、やってみると意外とやることはそれほど多くありません。それではやってみましょう。

1.下準備(大豆を水に浸ける)

前日に大豆を水に浸けておきます。大豆の3倍の量の水におよそ12時間ほど水に浸けてるのがポイントです。

2.大豆を煮あげ潰す

翌日水を吸って膨らんだ大豆を鍋で煮ます。

  1. 一度水を捨て、大豆を鍋に入れて、新しい水を大豆が全て浸る程度の水位まで入れる。
  2. 大豆を普通の鍋なら3時間、圧力鍋なら30分煮る。湯が沸騰したら中火で煮あげる。煮あげた大豆が親指と小指で潰れるくらいの柔らかさになるのがポイント。
  3. 大豆を湯から上げ、少し冷ましたら温かいうちに潰す。

ミキサーがあると潰すのに便利です。無い場合は人力になりますがすり鉢で潰しましょう。

3.塩切り麹を作る

潰した大豆は常温程度まで冷まさ無ければいけないので、その間に塩切り麹を作ります。その方が時間を効率よく使えます。

米麹に塩を少しずつ入れながら混ぜていきます。一気に入れないように注意してください。塩を混ぜることによって麹菌が死滅し、酵素が発生します。これが発酵の元になります。

4.仕込み味噌を作る
  1. 大豆が常温程度に冷めたら、そこに先ほど作った塩切り麹を入れる。少しずつ加えながら混ぜる。「耳たぶ」くらいの硬さを目指す。
  2. 出来た味噌の元を団子状にしていく。掌に乗る程度の大きさにまとめていく。団子の中に空気が入らないように注意。

仕込み味噌の工程は大事に行ってください。これで味噌がうまく出来るか決まります。硬さの目安や空気抜きがポイントになります。

>>手作り味噌の理想的な固さと調節方法

5.仕込む

容器の中に団子を入れていき、一層敷き詰めたら上から拳で力を入れて押さえてください。ここでも味噌の中の空気をしっかり抜いていきます。隙間があるとカビの温床となってしまいます。

仕込み終わったら表面に軽く塩をまぶしておくと、これで雑菌の発生防止にも効果的です。

味噌の上にラップを敷いてさらに空気との接触を避けましょう。その上に中蓋をし重石を乗せてください。

6.発酵熟成させる

発酵熟成には直射日光の当たらない涼しい場所に保管していれば、あとは特にすることはありません。発酵を促すため途中でかき混ぜることもありませんので、あとは様子をこまめに見てあげてください。

ただ様子を見ていく中で青や緑などの部分が出てきたら取り除いてください。これはカビになるので放置すると危険です。カビの防止をしているのでほぼ出ることはありませんが、注意は必要です。

>>手作り味噌に生えたカビの対処法

発酵熟成は1年程で終わります。冷蔵庫に保存するといいです。容器には完成年月日を書いておくと賞味期限を確認しやすくなります。

>>いつが食べごろ?手作り味噌の発酵と熟成

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仙台味噌の食べ方

仙台味噌の食べ方

仙台味噌は辛口でありなめ味噌としても食用されているため、一般的にそのまま食べることも多い味噌です。しかし八丁味噌と同様、味が濃いので料理にも利用できます

今回はその仙台味噌を使ったレシピをご紹介していきます。

また、ピントルではダシの専門ページも開設しております。味噌と合わせる美味しいダシについて詳しく知りたいという方は是非確認してみてください。

>>ピントルの出汁(だし)専門ページはコチラ

仙台味噌を使った美味しいレシピ

仙台味噌は使われている地域が限定的なため、王道の調理と言うのが少ないです。しかしここまで味わい深い味噌を使わない手はありません。

仙台味噌を使った一風変わった簡単レシピをご紹介していきたいと思います。

さばの味噌煮

定番中の定番、さばの味噌煮ですが、もともと辛口である仙台味噌で作ると美味しくしあがります。

  • さば 4切
  • 仙台味噌 大さじ3
  • 生姜 15g
  • ネギ 1本
  • 酒 カップ2分の1
  • 水 カップ4分の3
  • 砂糖 大さじ3
  • 酢 小さじ2
  • 醤油 大さじ1
  • 塩 少々

材料は少々多めになっています。それでも和食を作るうえでは良く使うものばかりなので、おそらくご家庭にあるものばかりではないでしょうか。それでは調理へいってみましょう。

  1. さばは塩を振り水洗いをしてざるに上げておく。さばには表面に切り込みを入れる。
  2. 生姜を2mm位2舞を取り、残りは針生姜にする。
  3. ネギは3~4cmに切り置いておく。
  4. そこが広いフライパンに酒を入れ煮切る。水、砂糖、酢、醤油を入れ沸騰させる。
  5. ネギと生姜のスライス、さばを入れ中火で蓋をして煮る。
  6. ボールなどに味噌を入れ、フライパンの煮汁を少し取り入れ混ぜる。これで味噌をよく溶かす。
  7. 味噌を鍋の端に入れ、鍋の中の煮汁でさらに溶かす。鍋をゆすりながら味噌を馴染ませる。
  8. 味が馴染んだら完成。盛り付けて針生姜を乗せる。

以上の8工程になります。丁寧に行っていけば失敗することも少ないです。火力には気をつけてください。誤って強火などで行うと、さばや味噌が焦げる可能性があります。

仙台味噌炒り煮

仙台がある宮城県では曲がりネギなどが有名です。ここでは宮城の食材を活かした味噌炒り煮をご紹介します。

  • 笹かまぼこ 2枚
  • 曲がりネギ 2分の1本
  • こんにゃく 2分の1枚
  • 生椎茸 2枚
  • 仙台味噌 大さじ1
  • 酒 小さじ2
  • みりん 小さじ2
  • 塩 小さじ4分の1~
  • 鷹の爪の輪切り ひとつまみ

おつまみに最適の1品です。それでは早速調理に入りましょう。工程も非常に少ないのでオススメです。

  1. かまぼことこんにゃくは3cmの長さの短冊切りにする。曲がりネギがみじん切り、椎茸は千切りにする。
  2. 仙台味噌、酒、みりん、塩、鷹の爪を混ぜ合わせ調味料を作る。
  3. フライパンにかまぼこ以外の材料を全て入れ、強火で炒める。
  4. 水分が飛んでネギと椎茸がしんなりしてきたら、調味料を回し入れ、かまぼこも加えて水分を飛ばす。

これで完成です。酒の肴にさっと作れるので是非挑戦してみてください。

仙台味噌の賞味期限

仙台味噌は塩分濃度が高いため半年ほど持ちます。冷凍保存をすれば1年は持ちますので、あまり味噌を使わない方は冷凍保存してみるのもいいですね。

おすすめ仙台味噌3種

おすすめ仙台味噌3種

仙台味噌は名前の通り、ほとんどが仙台のメーカーで作られています。手に入れるためには通販で手に入れるといいでしょう。ここでは通販で手に入れることができる仙台味噌3選をご紹介します。

上仙 仙台みそ 無添加

現在の価格はコチラ

上仙は国産大豆、国産米を使用し、無添加・無殺菌にこだわっています。そのため素材の本来の美味しさを味わうことができる味噌なのでオススメです。

浅利佐助商店 百年蔵みそ

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東北地方にある秋田県産の米と大豆を使った味噌になります。同じ東北の素材を使うことで、馴染みのある味噌を作り上げています。

玉松 無添加 減塩味噌(仙台味噌)

現在の価格はコチラ

塩分が気になる方はこれがオススメです。減塩なので塩辛さは抑えられていますが、仙台味噌の風味は損なわれていません。多少の違いはありますが、塩分濃度8%は魅力的です。

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