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国内外の海苔の代表的な産地と産地別の生産量や味の特徴

海苔の産地

日本で海苔の産地と言えば有明海が有名です。しかし有明海だけで海苔が作られているわけではなく、他の地域でもその土地をいかした海苔の生産が行われています。産地ごとの特徴を把握しておくと、購入する際に好みの海苔を選びやすくなるでしょう。

海外に目を向けてみると、日本以外にも海苔を生産している国があります。日本でも販売されている韓国海苔の生産国である韓国や、あまり海苔を食べるイメージが無いイギリスでも気候に合わせた海苔が作られています。

今回は国内外の海苔の代表的な産地と産地別の生産量や味の特徴をご紹介していきます。

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海苔の産地とは?

海苔の産地とは?

日本で昔から行われてきた海苔の養殖方法の支柱柵養殖では、以下のような条件が揃っている場所が海苔の生産に適した場所とされてきました。

  • 遠浅の海
  • 潮の満ち引きが激しい
  • 海水と淡水が混ざり合う場所

まず遠浅の海についてですが、これは支柱柵養殖のやり方と関係があります。支柱柵養殖では海に支柱を立てるため、水深が浅いことが条件となります。

次に、潮の満ち引きが激しいという点です。支柱柵養殖では潮の満ち引きを利用し海苔が海中にある時間と空気に触れる時間を作り出します。この環境の変化によって海苔は柔らかな仕上がりとなるため、潮の満ち引きが激しい場所の方が口溶けのよい海苔に仕上がるとされています。

最後に、海水と淡水の混ざり合う場所についてです。淡水と言うのはつまり川の水のことで、川の水にはたくさんの栄養が含まれています。そのため、海水と淡水の混ざり合う場所は海の栄養と川の栄養を含んだ豊かな環境となります。

また、海苔の生育には塩分濃度も重要となります。海水と淡水が海流によって混ぜ合わされることで海苔の生育に適した塩分濃度となり、混ざる際に養分や酸素も供給してくれるので健やかに生育できる環境へと導いてくれます。

これらの条件を満たす場所が日本の海苔の代表的な産地の1つである、有明海です。日本最大の干潟を持つ有明海は全体的に遠浅の湾となっており、潮の干満の差が3メートルから6メートルほどもあります。そして九州最大の筑後川をはじめとし、六角川や嘉瀬川など多くの河川が流れ込む場所となっています。

日本国内の代表的な海苔の産地

日本国内の代表的な海苔の産地

自然環境で育つ海苔はその年の天候や海水温などが要因となり生産量にも変化がみられますが、日本国内では年間およそ80億枚から100億枚ほど生産されています。

日本の広い範囲で生産されていますが、日本海側は海苔の養殖の最盛期となる冬は海の環境が厳しいため、産地の多くは太平洋側となっています。その中でも代表的な産地をご紹介していきます。

有明海の海苔の特徴

有明海と接する佐賀県、福岡県、熊本県、長崎県が産地となっており、特に佐賀県は海苔の生産量で全国1位となることも多い日本を代表する産地です。有明海産の海苔は国産海苔の約40パーセントを占めています。有明海で海苔の養殖を行っている主な地区を以下にまとめておきます。

  • 柳川大川(福岡)
  • 大和高田(福岡)
  • 大牟田(福岡)
  • 佐賀有明
  • 熊本
  • 長崎

人工採苗発祥の地の熊本県をはじめ、明治時代から海苔養殖が行われている佐賀有明、大牟田など古くからの歴史がある産地でもあります。その一方で、長崎県の諫早湾のように干拓や埋め立てで海苔生産の歴史に終止符を打った地区もあるとされています。

有明海は干満の差が激しいだけでなく流入する河川の本数も多いため、海水の塩分濃度の変化が大きいことが特徴です。塩分濃度の変化が大きいと海苔はアミノ酸などを蓄積しやすくなるとも言われており、アミノ酸は旨み成分の1つのため蓄積することで旨みの強い海苔へと導いてくれます。

単に有明海産と表記されることもありますが、それぞれの県で佐賀海苔、福岡有明海苔といった名前でブランド化もされています。やわらかい食感でありながらパリッとした歯切れのよさも兼ね備え、甘さと旨みを感じる味わいとなっています。

やわらかく食べやすい海苔が好きな方や、品質の良い贈答用の海苔をお探しの方におすすめの産地です。

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瀬戸内海の海苔の特徴

瀬戸内海は有明海に次ぐ海苔の代表的な産地で、国内生産量の約35パーセントを占めています。瀬戸内海地区に含まれる産地は以下の通りです。

  • 兵庫県
  • 岡山県
  • 広島県(田島、走島)
  • 山口県
  • 徳島県
  • 香川県
  • 愛媛県
  • 和歌山県
  • 大阪府

兵庫県の生産量が特に多く、次に生産量が多いのが香川県となっています。兵庫県では神戸市から赤穂市までの瀬戸内海沿岸の都市に加え、淡路島でも海苔の養殖が行われています。

広島県、和歌山県などの江戸時代から続く歴史ある産地と、昭和40年代頃から急速に発展した兵庫県、香川県など新しい産地が存在する地域です。兵庫県の兵庫海苔、広島県の田島海苔など、産地の名を冠した呼び方もされています。

瀬戸内海の海苔養殖は、水深の深い場所で行う浮き流し養殖が中心で、早い潮流の中で育った海苔はしっかりとした肉厚な質感で噛みごたえのある仕上がりとなります。コンビニのおにぎりなどに使われる業務用の海苔の多くは瀬戸内海産となっています。

しっかりとした質感で時間が経っても破れにくいため、巻き寿司や直巻きおにぎりと相性のよい海苔を求める方におすすめの産地です。

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東京湾の海苔の特徴

東京湾と言うとやはり東京を思い浮かべますが、現在は東京では海苔の生産は行われておらず千葉県と神奈川県が産地です。国内生産量の約5パーセント程度と生産量は少なく5パーセント中の大部分を千葉県が占めています。

東京湾の海苔養殖は今でこそ千葉県が中心ですが、昔は東京都でも行われていました。しかし東京湾の埋め立てによって昭和37年に東京都での海苔養殖は終了してしまいます。同様に神奈川県も埋め立てで養殖に適した土地が減少し、今は東京湾側は走水で海苔の生産が行われています。

千葉県では主に富津市で海苔の生産が行われており、県全体のおよそ80パーセントが富津産となっています。千葉県産の海苔は千葉海苔とも呼ばれ、香り高く心地よい歯切れの海苔は根強い人気を誇ります。

東京湾は栄養塩に富んでいるという特徴があり、海苔養殖の最盛期の冬には有明海や瀬戸内海よりも海水中の窒素量が多いとも言われています。また、主な産地となっている千葉県富津市の漁場では適度な潮の流れもあり、質の高い海苔ができることで有名です。

東京湾産の海苔は他の産地と比べても香りに優れており、お寿司屋さんでも使用されています。香りのよい海苔を好まれる方におすすめの産地です。

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伊勢湾の海苔の特徴

愛知県と三重県に接する伊勢湾でも海苔の養殖が行われており、愛知県は国内生産量の約8パーセント、三重県は5パーセントほどの生産量となっています。愛知県産の海苔は愛知海苔、三重県産の海苔は伊勢海苔桑名海苔という名前でも呼ばれています。

愛知県内では知多と三河の地区が海苔の産地として有名で、知多の鬼崎産の海苔は高級寿司店や贈答用にも使用されるほど品質がよいとされています。三重県は桑名市、伊勢市など伊勢湾沿岸での海苔養殖だけでなく、鳥羽志摩地方では青のりの養殖も盛んです。

同じ伊勢湾で養殖を行い隣り合う愛知県と三重県ですが、海苔の養殖の歴史は愛知県の方が長く、江戸時代の末期から行われていると言われています。一方三重県は明治の初期に桑名から始まり、明治42年頃から発展していきました。

揖斐川、長良川、木曽川の木曽三川が流れ込む伊勢湾は、海水中の栄養塩が豊富な環境となっています。潮流の早い伊勢湾で生産された海苔は、パリッとした歯ざわりとしっかりとした味わいが特徴です。海苔の味わいが濃い製品を好む方には伊勢湾産がおすすめです。

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海外の海苔の産地

海外の海苔の産地

海苔の生産が行われているのは日本だけではありません。日本でも今や定番となっている韓国海苔の生産国の韓国をはじめ、様々な国で海苔が生産されています。

ここからは、海外の海苔の産地の中でも代表的な国をご紹介していきます。日本に輸入されている国もあるので、日本産の海苔と食べ比べてみるのもおすすめです。

韓国の海苔の特徴

韓国は年間130億枚近い海苔を生産しており、国民1人当たりの海苔の年間消費量も日本よりも多く、海苔は身近な食品となっています。ごま油と塩で味付けしたものが主流で、サクサクとした食感のよさが特徴です。

食べ方としては日本と同じようにご飯と一緒に食べることが多く、牛肉やナムルなどを具材にした海苔巻きのキムパプは韓国海苔を使った料理の定番です。

日本で輸入している外国産の海苔のうち、最も量が多いのが韓国産となっています。近年では年間10億枚以上が輸入され、年々輸入量は増加傾向がみられます。

品質に関しては日本との違いとして、穴が開いているものほど高品質とされる傾向があります。韓国では岩海苔を使用した海苔が人気ですが、岩海苔は板状に加工すると穴の開いた見た目となってしまうことが、高品質だとされる要因の1つだと言われています。

中国の海苔の特徴

中国では江蘇省や山東省で海苔の養殖が行われており、生産量は年間50億枚以上となっています。国内で消費するだけでなく海外への輸出も行われており、近年では日本も年間5億枚以上の海苔を中国から輸入しています。

中国の海苔の食べ方として有名なものはスープです。海苔の風味がしっかりと感じられる薄味に仕上げられており、かつては沿岸部の地域を中心に食べられていたそうですが、現在は内陸部のレストランなどでも提供されているようです。

今では日本と同様に板状の海苔が生産されていますが、中国の昔からの海苔は丸い形の乾燥海苔が定番となっています。また、板海苔は原料となる海藻を細かく裁断しますが、中国の丸い海苔は裁断せずに生産されるためシャキシャキとした食感が特徴です。

中国の海苔の生産現場では日本からの技術導入もされており、高品質な製品も生産されています。ただ、これは中国に限らず日本や韓国でも言える事ですが、生産者によって品質の差があるため購入の際は信頼できる販売店で相談するといいでしょう。

アメリカの海苔の特徴

アメリカでは海苔の養殖は、1980年から3年間ほどワシントン州シアトルのピューゼット湾で行われていました。しかし産業として成立するほどの結果は得られず、その後はメーン州にて実験的に養殖されているようです。

ハワイでも温度差発電で汲み上げられた海洋深層水を利用し、実験的に海苔の養殖が行われたとされています。なお、海洋深層水を利用した養殖はロブスターやアワビが成功し、現在注目を集めています。

アメリカの人々にとって海苔は黒い紙のような見た目がカーボン紙を連想させるなどの理由で、苦手とする方も多い食べ物です。そこで苦手意識を払拭するために、海苔を中に巻きこんだカリフォルニアロールが誕生し広まっていきました。

イギリスの海苔の特徴

イギリス料理と海苔というのはなかなか結びつかないかと思いますが、イギリス南部の南ウェールズ地方では伝統的に海苔が食べられてきました。ただし日本の海苔は乾燥させたあと焼き上げたものが主流なのに対し、南ウェールズの海苔は洗った後に煮込んだものでドロドロとしたペースト状となっています。

南ウェールズで食べられているペースト状の海苔はラバーブレッド(Laverbread)と呼ばれています。Laverはこの地域で採れる海苔の1種のことで、ラバーブレッドはそのままパンに塗ったり、炒め物や揚げ物、ハンバーグに練りこむなど様々な調理法で食べられています。

日本が輸入している海苔のほとんどが韓国産と中国産となっているので、ラバーブレッドは残念ながら日本ではなかなか目にする機会のない食品です。

ニュージーランドの海苔の特徴

ニュージーランドでも海苔が養殖されています。1986年頃に海苔の養殖に関する研究が始まり、「ニュージーランド ノリ プロダクツ リミテッド」という企業が設立されました。その後1990年から海苔の養殖が本格的に開始され、最初は30万枚程度の生産量でしたが徐々に増加傾向にあるとされています。

日本では海苔の収穫時期は10月下旬頃から翌年の4月から5月頃までですが、ニュージーランドは南半球のため海苔養殖の最盛期は3月から8月頃になると言われています。

海苔の養殖はニュージーランドの南島にあるブラフハーバーという場所で行われているとされており、ブラフハーバーはカキの養殖でも有名な地区です。水深が浅く、干満の差が2メートルほどあるとされ、海苔の養殖に適した環境となっています。

先に述べた通り日本が輸入している海苔はほぼ韓国産と中国産となっているため、日本でニュージーランド産の海苔を食べる機会はなかなかありません。ではニュージーランドは国内で海苔を全て消費しているのかと言いますと必ずしもそうではなく、オーストラリアへの輸出も行われているそうです。

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