知って語ろう!モルト・ウイスキーの作り方
いつも美味しく飲んでいるウイスキーですが、どうやって作られるか知っていますか?自分でウイスキーって作れるのか?と疑問を抱いたりした事はありませんか?そこで今回は、モルト・ウイスキーの作り方について紹介していきたいと思います。
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ウイスキーは自分で作れるの?
先に法律の話からしますが、アルコール分1度以上の飲料もしくは、薄めた時に1度以上の飲料となりえるものを作ると酒税法違反となりますので、基本的に自分でウイスキーをつくるのは法律に違反する事となるので出来ません。
ちなみに余談ですが、オーク材で作った樽に焼酎を入れて熟成させると、ウイスキーのように琥珀色になり、ウイスキーの様な香りの焼酎が出来ます。この方法でウイスキー作りを少しだけ体験してみるのも面白いでしょう。
ウイスキーの作り方を知るともっと好きになる
まずはウイスキーの原料となる麦芽と水を選びます
モルト・ウイスキーを作るには原料となる大麦麦芽選びがとても大切です。でんぷん質が多く、チッソ成分が少ない等のウイスキーに適した大麦を選び、発芽した麦を乾燥させて(スコッチウイスキーはピートで乾燥させて)麦芽を作り、澄んで清らかで冷たい水を選ぶ事がウイスキー作りの最初となります。
ウイスキーの仕込みで行われる糖化と濾過について
モルトウイスキーを製造する上で、最も始めの工程となるのが仕込みです。麦芽のデンプン質が糖分に変化しやすいように砕いた麦芽を温水を混ぜて、一定時間おいて糖化させるのですが、水の善し悪しがこの工程のポイントで、美味しく澄んだ水を使用する事でウイスキーは何処までも美味しくなるのです。糖化が終わったら液体とガラを濾過して分離させて糖液を精製します。
発酵はウイスキーの香りや味に直結する大事な工程
発酵と言うのは、酵母が麦汁の中にある糖分やアミノ酸等を取り込みながら、ウイスキーの味や香りの成分を生み出させるとても大切な工程です。始めは細かい泡が立ち、1度非常に激しいピークを迎え一面純白の泡に包まれます。発酵が終わると表面が穏やかに澄んできて、もろみと呼ばれる液体になります。
意外と良くわかっていないウイスキーの蒸留
蒸留と言うのは、アルコールが80度で沸騰する性質を利用して、蒸気を発生させた後、それを冷却する事で液体から気体、気体から液体へと変化させ、アルコールや香気成分などの揮発する成分だけを取り出す作業の事をいいます。
発酵の終わったもろみを銅で作られたポットスチルとよばれる蒸留器に入れて、アルコール濃度を65-70度近くまで高め、ニューポットと呼ばれる原酒を作ります。
ウイスキーを琥珀色に変える熟成工程
蒸留によって精製したニューポットをホワイトオーク等の素材の樽に入れて長期間貯蔵することで、無色透明な原酒はウイスキーへと変化して行きます。ウイスキーにとって好ましくない成分が蒸発し無くなって行き、反対に、酸化やエステル化が起きて香り高い成分へと変化します。
それにより、香しい豊かな芳香を持ち、美しい琥珀色へが生まれるのです。樽の素材や、貯蔵庫の温度湿度など様々な因果関係があるため、美味しいウイスキーになる秘密は、いまだ完全には解明されていません。