中野BCの歴史や特徴とおすすめの梅酒
梅酒は酒屋やスーパーに行けば棚に所狭しと並べられているお酒ですが、その種類は多く、選ぶときにも目移りしてしまいます。この商品を注目して見てみるとスタンダードなものから変わり種の物まで本当に様々な種類の梅酒が販売されていることが分かります。
これは多くのメーカーがそれぞれの個性を持って商品を作っているためですが、その中には1つのメーカーで豊富な商品を製造するところもあります。そのどれもが品質の高い梅酒となっており人気です。こちらではそんな商品数を誇る中野BCの歴史や特徴とおすすめの梅酒をご紹介してきます。
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中野BCとは?
それではまず中野BCについてご紹介してきましょう。中野BCは和歌山県海南市に本社を構える酒造メーカー・中野BC株式会社、及びこのメーカーの銘柄です。このメーカーは中野酒造株式会社と富士食研株式会社、紀州ワイン株式会社のグループ3社を合併し、現社名に変更しています。
BCとは「生化学の創造(Biochemical Creation)」の略称を用いています。酒造メーカーとして梅酒をはじめ日本酒や焼酎の酒類の製造販売を主に行っています。また梅果汁の生産や他社への供給も行っており、日本一の梅果汁の生産量を誇っています。
中野BCの歴史
それでは中野BCの沿革についてもご紹介しておきたいと思います。
中野BCの前身ともなる中野醤油店が1932年に創業され、醤油の製造販売を始めました。他社にはない蒸熟法「大豆蒸熟法」によって品質の向上と製造の合理化に成功し、さらには関西初のうすくちしょうゆ醸造に成功するなど、大きな成果を上げることで、163カ所ある蔵の中で県下3位の醤油蔵となりました。
1949年には現在の土地に蔵を設立し、中野BCの代表的な商品である甲類焼酎「富士白」の製造を開始しています。製造開始から3年の間でその評価は高まり、県下最大規模になったことにより醤油製造から撤退し、焼酎製造に専念します。
さらに事業拡大を行うため、1954年には果実酒類の免許を得て、甘味果実酒の製造を開始しました。果実酒は焼酎をベースとするため、甲類焼酎の製造技術と品質の高さが十分に活かされた商品が作られています。
醤油事業からの撤退から9年後、中野酒造株式会社に改称しています。1960年代に梅酒のブームが訪れたことにより、1971年には紀州の梅の需要開発を目指す形で、梅果汁の製造を開始しています。また同年には梅果汁の生産を効率化するために砂糖抽出法による生産を開始しています。
梅果汁の需要の高まりとともに、自社でもそれを使った製品を作るため、本場紀州の梅を原料とする梅酒の製造を開始しました。それにより1981年には商品第1号となる「紀州梅酒」が販売されています。品質の高い甲類焼酎と梅果汁によって作られるこの梅酒は非常に好評でしたが、それ以上に梅果汁そのものの需要が高まっていきました。
そのため1986年には工場の拡張による梅果汁及び濃縮果汁の製造を開始しています。また1994年には梅の高品質濃縮果汁(逆浸透濃縮)の製造を、1998年には梅エキスの製造を開始するなど、その品質と技術力をどんどん高めていっています。
この技術の進歩により、数々の梅酒を開発していくと共に、その出来が評価され、2007年には天満天神梅酒大会で紀州梅酒「紅南高」がグランプリを、「紀州のゆず梅酒」が入賞を受賞しています。
中野BCの梅酒の特徴
先述したように中野BCの梅酒の種類は非常に多いのがメーカーの特徴とも言えます。本社がある和歌山県は南高梅の名産地でもあり「梅どころ」としても有名です。この南高梅は梅酒に使われる梅としてはよく使われるものの1つであり、中野BCの商品には最高級品種であるこの梅が全ての梅酒に使われています。
商品数が多いのは、そのバリエーションの多さから来ています。非常にたくさんあるのですが、山椒や赤紫蘇、緑茶、蜂蜜、高麗人参、ゆず、はっさく、レモン、シークァーサー、イチゴ、ブルーベリーなどがブレンドされたものも販売されています。
またベースとなるお酒も焼酎だけでなく泡盛を使用したものや、紅南高梅という非常に希少なものを使用したものなど、目移りするほどのラインナップとなっており、そのどれもが品質の高い商品となっています。
製造方法が異なるため、アルコール度数もそれぞれ違いがありますが、低いものだと10%程度、高いものだと20%にもなるので好みで選べるのも嬉しいところです。これだけ他のものとブレンドしているので、梅酒としての味わいが薄らいでしまう気がしますが、それどころかそれぞれが相乗効果で高め合い、梅本来の香りや味わいも楽しめるものとなっています。
そのため、どの商品も好評であり、それぞれの商品にファンが付くほどの人気となっています。梅酒と言えばチョーヤが有名ですが、商品のバリエーションで言えば中野BCは梅酒好きなら知る人ぞ知る銘柄となっています。
中野BCのおすすめ梅酒
さて、中野BCには非常に多くの商品があることが分かっていただけたと思いますが、その中でもおすすめの梅酒を3選厳選してご紹介したいと思います。
中野梅酒
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和歌山は梅の産地としても有名ですが、その和歌山産の梅の中でも最高級品種である南高梅を使用して作られた品質の高いスタンダードな梅酒です。丹念に漬け込まれた梅酒は新鮮な香りと、熟成が一目で分かる琥珀色の深みのある味わいになっています。
梅本来の濃密なエキスがしっこりと沁み込んでおり、その本来の香りと味をしっかりと味わえる梅酒です。現在はボジョレヌーボーのようにその年の新酒を中野梅酒ヌーボーとしても売り出しており、毎年微妙に変わる中野梅酒の味わいを楽しめる商品にもなっています。
赤い梅酒
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最高級品種である南高梅酒をじっくりと漬け込んで仕込まれた梅酒に、健康素材としても名高い赤紫蘇をブレンドすることで生まれたお酒です。赤紫蘇は酸味をもつ素材ですが、それが梅酒本来の甘さを引き立たせてくれます。
その味わいは甘味がありながらもさっぱりとしたものとなっており、この風味が織りなす健康志向な味わいが非常に際立つ商品となっています。アルコール度数は12%と梅酒としてはやや低めとなっておるので飲みやすさも抜群です。
完熟みかん梅酒
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品質の高い梅酒に、同じく和歌山産である糖度11度以上の有田みかんを100%使用した果汁をブレンドした梅酒です。この有田みかんは早和果樹園の「味まろしぼり」を使用しているので、こちらも梅酒に負けず劣らずの高品質な商品となっています。
その2つの出会いにより、濃厚で芳醇な未完の深い味わいの中に、梅の爽やかさを絶妙にブレンドしています。さらに後味にはみかんの皮に含まれるであろう苦味が、大人のビター感を感じさせてくれます。アルコール度数は12%とスタンダードなものよりやや低めですが、そこがまた飲みやすさを生み出してくれています。