美容健康効果で話題のハーブティーとは?
巷でも話題のハーブティーですが、その効果や飲み方などよく分からないところが多いのではないのでしょうか?実はうまく効果を得るためには使うハーブの種類や保存方法などいろいろな部分に注意を払いながらハーブティーを飲む必要があります。
今回はハーブティーの基本的な知識と、ハーブティーを美味しく効果的に飲む方法を紹介していきます。
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そもそも、ハーブティーって何?
そもそもハーブティーとは何なのか、一般的にはハーブを乾燥させ、お湯で煮出して飲み物としたものです。イメージとしては紅茶などを思い浮かべてもらうと分かりやすいと思います。
ではその素となるハーブについてはご存知でしょうか?ハーブは基本的に料理の香り付けや保存料、薬や防虫に利用されたものでした。また香りに鎮静作用や興奮作用がある有用植物で、緑の葉を持つ草、茎の柔らかいものをさすものが多いです。
このような特徴からハーブと認められた有用植物は昔から様々な場面で利用されてきました。
ハーブティーの歴史
さてこのような効果のある植物を取り入れることで健康になろうという考え方は紀元前からありました。具体的には5000年以上の歴史があるインドの伝統医学アーユルヴェーダをはじめ、様々なところで見られます。
さらにハーブティーの歴史に直接的な影響を与えたのが、紀元前460年ごろに現れた古代ギリシャの医学の祖と呼ばれるヒポクラテスです。彼は260種類以上の薬草を組み合わせ、400種類を超える処方を編み出しました。
その中にはハーブを水で煮だし、ハーブティーの元祖とも呼べるものを作り出した記録も残っています。ヒポクラテスはハーブを体系的にまとめ、医学や薬学の基礎として広めていきました。
この実績が世に大きな変遷を与えました。古代ローマでのハーブの研究が盛んとなり、多民族・多文化との交易の中で世界へ広がっていくこととなりました。
しかしその発展はやがて衰退を向かえることになります。それがキリスト教の出現です。ローマ帝国の国教となったキリスト教は医学や薬学を魔術や呪術の類として異端の教えと迫害していきました。
そこからおよそ1000年以上の停滞の時代が続いたのです。再びこのハーブが脚光を浴びることとなったのは大航海時代に端を発します。この時代、中国や日本から茶や香りを楽しむ習慣がヨーロッパに広がりました。実はこの時ヨーロッパに輸入されたチャノキから作るお茶が紅茶だったのです。
そんな中、16世紀には宗教改革が起こり、修道院が独占したハーブの知識が再び世に解き放たれ、ハーブガーデンなどが作られ効率よく収穫できるようになり、ハーブティーも徐々に広がっていきました。
それでもヨーロッパに代表される紅茶やコーヒーなどの嗜好品が圧倒的に人気で、需要自体は少ないものでした。
20世紀後半に医療現場で、既存の医学や薬学だけでなく、東洋医学などの伝統的な両方を加えた統合医療の考えが広がり、ハーブティーが注目されれることとなったのです。
薬草を摂取するための手段だけではなく、材料の違いによる香りや味、色を楽しむ嗜好品として、現代の人々に重要な精神的な効果も重視されました。
これが現在様々な場面で飲まれるようになったハーブティーの歴史になります。実はとても古い歴史があったんですね。
代表的なハーブティーの種類
ハーブティーは100種類以上あり、ブレンドも入れたら途方もない種類が存在します。そんな中でも皆さんが耳にしたことがあるハーブティーもあるのではないかと思います。ここではいくつか代表的なハーブティーをご紹介していきます。
最も目にすることが多いのは「カモミールティー」ではないでしょうか。これは何百年も前からヨーロッパで親しまれてきたハーブティーで、安心できる香りが特徴です。
イライラを和らげる「ラベンダーティー」。ハーブの名称としてラベンダーは有名ですが、ハーブティーも人気です。眠れないときにはラベンダーの香りで心をほっと落ち着かせることができます。
「ペパーミントティー」はスーッとする香りだけで癒しの効果を感じられます。ペパーミント自体はアイスなどでも有名なハーブです。ハーブティーも有名で、取り扱うお店も多いです。
気持ちを落ち着かせる効果が期待できるのが「フェンネル」です。一般的にはやや知名度は低いかもしれませんが、ハーブティーを嗜まれる方々には有名です。どちらかと言えば料理に使うことが多いハーブです。鼻に抜ける独特の香りで、アロマ効果が高いハーブティーができます。
ハーブティーの効果効能
そんなハーブティーですが、どのような効果効能が期待できるのでしょうか。細かく見れば、ハーブティーが100種以上あるだけに効果効能も様々あり紹介しだせばキリがありません。
では皆様はハーブティーにどのような効果をイメージするでしょうか?よく聞くのはリラックス効果を上げられる方が多いです。まさしくハーブには心を落ち着かせたり、リラックスする効果が期待できます。先ほどご紹介した代表的なハーブティーも鎮静効果を含んでいます。
もちろん落ち着かせるだけでなく、心を高揚する作用があるハーブティーもあります。また眠れないときに飲むと安眠の効果を得られるハーブティーもあります。状況によって精神をコントロールする手助けをしてくれる効能が期待できます。
物理的な効果も期待できます。胃をすっきりさせて、胃腸の調子を整える効果も得られるとされているハーブティーもあります。
ハーブティーの入れ方
それではここで美味しく効果的にハーブティーを飲むための入れ方を紹介していきます。今回はドライハーブ(茶葉)を使った入れ方を説明させていただきます。
まず準備する道具ですが、蓋がついているティーポットあるいは急須、出来るだけ目の細かい茶漉し、ティースプーンが必要になります。ティーポットなどに付属していれば不要ですが、目が細かいほうがハーブティーの中に入る不純物が少なくなります。
では手順ですが、
- ポットをお湯を温めます。沸騰したお湯をポットに注いでしばらく放置し、室温程度まで冷めたらお湯を捨てます。
- ドライハーブをポットに入れます。ハーブの分量はティーカップなら1杯に対してティースプーン1~1.5杯、マグカップなら2杯程度を目安にしてください。
- 沸騰したお湯をティーポットに注ぎます。95度くらいがベストの温度です。温度は高めのほうがハーブの成分をたくさん抽出できます。ただし、火にかけるなど煮立たせてしまうと香り成分が飛んでしまうため、やかんなどで沸騰させたお湯を使うといいです。
- お湯を入れたらすぐにティーポットの蓋を閉め、3~4分ほど蒸らします。長時間蒸らしてしまうとえぐみや苦味が出すぎてしまうので注意が必要です。
この4STEPでハーブティーの有効成分が十分に抽出されつつ、美味しく飲む事が出来るのでオススメです。
ハーブティーの保存方法
どのような種類であっても共通の保管方法があります。まず保管場所は直射日光が当たらず、暗くて涼しいところに置いておくことが必需となります。特に気温や湿度が高くなる季節は冷蔵庫の野菜室を活用するのも手です。
ドライハーブによくあることですが、虫がついてしまい卵を産み付けられてしまう問題が発生します。植物である以上、虫がついてしまうことは仕方ない気がしますが、あまりいい気はしません。産み付けられた卵も人間には害はないよですが、使いたくなくなってしまいます。
そこで開封してしまったドライハーブはガラス製の密閉容器を準備するといいです。虫の進入を防ぐだけでなく、湿気対策で乾燥剤を入れておくと色や香り風味も長持ちします。その容器にラベルを貼って品種や部位、賞味期限を記入しておくとさらに分かりやすくなります。
ハーブティーの安全性
ハーブティーの歴史でも触れましたが、医学・薬学から注目されるだけにその効果も高いといえますが、必ずしも安全とは限りません。飲用するその人の状況によっては副作用やアレルギーをを起こすこともあります。
もちろん健常者が飲む場合は問題ありません。持病や体調不良などで医師にかかっている場合には飲用を申し出たほうが良いとされています。また薬を飲んでみえる方も、併用によって副作用が起こることもあるため、こちらも一度相談したほうが良いかもしれません。
医薬品との同意摂取により副作用などが起こる可能性があるハーブとして
- エゾウコギ
- セントジョンズワート
- シナモン
アレルギー症状の出る恐れがあるものとして
- イチョウ
- コンフリー
が挙げられています。裏を返せば、それだけの効果をハーブティーは発揮すると言うことが分かります。
ハーブティーにおける禁忌
ハーブティーにおいて最も気をつけなければいけないのは、妊娠されている方がハーブティーを飲む事です。ハーブティーはノンカフェンであることから、妊娠中のヘルスケアの飲み物としてよく知られていますが、中には妊娠中は禁忌あるいは禁止されているハーブもあります。
上記の医薬品との兼ね合いでも出てきたセントジョーズワートはネイティブアメリカンでは妊娠中絶妬くとして使われてきた歴史があるように妊婦の方と胎児には危険なハーブティーになります。
またベニバナは子宮興奮作用があるため、無月経の治療にはいいですが、妊娠中や月経過多出欠の過多には負担になります。
万能なハーブティーとして紹介したカモミールティーも子宮を収縮させる作用があるため、妊娠初期は控えたほうがいいとされるハーブティーです。
そのほかにも多くのハーブティーが妊娠中に悪影響を与えるとされているので、飲む量に注意あるいは控えたほうが良いというものがたくさんあります。飲用する際には必ず妊娠中に飲んでいいものなのか、市販のものなら内容を確認の上飲んでいただいたほうがいいです。