ローズヒップティーの成分や効果効能
ローズヒップティーは別名「ビタミンCの爆弾」と呼ばれるほどビタミンCに富んだハーブティーです。ここではローズヒップティーの特徴、成分、効能、だけでなく、入れ方、飲み方(食べ方)、選び方に至るまでご案内させていただきます。
これを読めばきっとあなたもローズヒップティーについて詳しくなれるでしょう。
スポンサーリンク
ローズヒップティーの特徴
ローズヒップティーは主にイヌバラ(ロサ・カニーナ)と呼ばれるバラの果実を乾燥させたものです。香りは甘酸っぱく、酸味のあるさわやかな飲み口です。
また、ローズヒップティーは飲むだけでなく、ローズヒップを食べることが成分を余すところなく摂るうえで大切だとされています。
ローズヒップティーの成分と効果効能
ローズヒップティーが「ビタミンCの爆弾」と呼ばれる理由はただビタミンCが豊富なだけではなく、本来熱に弱いはずのビタミンCを効率よく摂ることができる点にあります。効能の特徴としてはアレルギー症状の緩和、アンチエイジング、免疫力向上、美容に良い、などがあげられます。
成分
- ポリフェノール
- ティリロサイド
- βカロテン
- ビタミンP※
- ビタミン
- ビタミンC
- ビタミンE
- (ビタミンP※)
※ビタミンPはビタミンのような性質を持つポリフェノールの一種、フラボノイド(ヘスペリジンなど)です。しかし、その詳細はわかっておりません。
効果と効能
- アレルギー症状の緩和
- アンチエイジング
- 免疫力向上
- 美容によい
- その他
アレルギー症状の緩和
この効能にはローズヒップティーに含まれるビタミンCが関与しています。ビタミンCにはヒスタミン※抑制作用を持ち、ヒスタミンの分泌を抑えるほか、分泌されたヒスタミンを排出する作用があり、ビタミンC豊富なローズヒップティーを飲むことでアレルギー症状の緩和が期待できるとされています。
※ヒスタミンはアレルギー症状を引き起こす原因物質です。
アンチエイジング
アンチエイジングとは、体内分子の酸化を防止すること、つまり活性酸素※の除去(抗酸化作用)を示します。ローズヒップに含まれるビタミンCとβカロテンは高い抗酸化作用を持ち、活性酸素を無害な状態にします。
※活性酸素とは不安定な状態(反応性の高い)の酸素類のことで他の物質とくっつき相手を酸化、時には細胞を溶かしてしまいます。細菌や異物の除去には必要な働きを持ちますが、必要以上の活性酸素は体内の細胞を傷つけ、がんをはじめ様々な病気の原因となります。
免疫力向上
これはビタミンCが免疫機能をもつ白血球(好中球)の働きを維持、増強させ、防衛の関わるインターフェロン※の分泌を促進する作用にあるとされています。これによりローズヒップティーを飲むと風邪などの症状を早く直す効能が期待できます。
※インターフェロンはウィルス感染した細胞が周囲の細胞に対して警告を与える物質のことで分泌されると周囲の細胞は抵抗性を高め、さらに直接感染した細胞を攻撃できる細胞(ナチュラルキラー細胞)を活性化します。
美容によい
美容に関する効能としてはシミをできにくくし、消す作用と血行促進による健康な肌作りがあげられます。
ビタミンCはシミの元となる黒色メラニンの生成を抑制し、また、黒色メラニンを無色の成分に変える働きがあります。ビタミンEには毛細血管の血行良くする作用があるとされ、肌の新陳代謝を活発にさせ、健康な状態を保つ効果が期待されます。
その他
その他の効能としては抗ストレス作用、内臓脂肪の備蓄を抑える、動脈硬化予防、ホルモンバランスを整える、身体や目に優しい、生理痛の緩和、生理不順を整えるなどもあるとされています。
内臓脂肪の備蓄を抑える効能はポリフェノールの一種、ティリロサイドにあるとされ、ホルモンバランスを整える効能はビタミンEにあるとされています。
ローズヒップティーに含まれるビタミンCについて
ビタミンCはローズヒップティーの効能のほとんどがその効能と言っても過言ではない成分であり、人にとっても必要不可欠です。しかしながら、人は体内でビタミンCを合成できないため、食物として摂取しなくてはなりません。
ビタミンCは色々な食物に含まれていますが、不安定な物質のため、身体に吸収されるまでに分解されてしまうことが多く、また摂取してから体内に留まる時間が2~3時間程と短い性質があります。
このような特徴を持つビタミンCですが、ビタミンPが一緒にあることで分解されにくくなり、体内での活動時間を長くすることができるとされています。これによりローズヒップティーは本来熱に弱いビタミンCも効率よく摂ることができるとされています。
ビタミンCとビタミンPとビタミンE
ビタミンC,Pに加え、ビタミンEが共にあることで相乗効果が期待できます。ビタミンPはビタミンCが作用後(ビタミンCが酸化された状態)再び働くことができるよう元の状態に戻します。ビタミンCは同じくビタミンEが作用後(ビタミンEが酸化された状態)も再び働くことができるよう元の状態に戻します。
このようにお互いが存在することで作用効率がより良くなり、この3種類の成分が含まれるローズヒップティーは成分の効能を効率よく得られるハーブティ―と言われています。ただし、ビタミンEを摂るためには必ず実も一緒に食べて下さい。脂溶性のビタミンEはほぼティーに溶けだしません。
ローズヒップティーを飲む際の注意点
ローズヒップティーは安全なハーブとされ飲み方についての注意事項は特にありません。ただし、ビタミンCの摂りすぎはお腹がゆるくなることもありますのでご注意ください。
ハーブは薬ではありませんので医師から処方された薬の代わりに使用することはできません。効能のメカニズムについても解明されていない部分が多いというのが現状です。ですが、古くからその効能が認められ、飲まれ続けているという事実は変わりません。効能についての理解した上でハーブティーの良さを楽しみましょう。
ローズヒップティーの上手な入れ方
ローズヒップは実のカットサイズ(ホール・シェル・ファイン・パウダー)によって蒸らし時間が変わります。使用するものに合わせておいしく入れましょう。実まで食べるローズヒップティーは濾す必要がないのでティーポットなしで手軽に飲めます。
ホットティー
- 用意するもの
- ティーカップ
- ティーカップの蓋になるもの(なくてもよい)
- お湯 150~180cc
- ハーブ ティースプーン山盛り2杯:約4g ※2
- 入れ方
- お湯を沸かす
- ティーカップにお湯を注ぎ、温まったらお湯を捨てる
- ティーカップにハーブを入れる
- お湯をティーカップに入れ、(あれば)蓋をして蒸らす※1
- ローズヒップの実と混ぜながら飲む
※1蒸らし時間はホールで10分、シェルカット7分、ファインカットで3分、を目安として好みで調節してください。パウダーは蒸らす必要がありません。
アイスティー(水出し)
- 用意するもの
- 蓋のできる容器
- 水(常温) 500ml
- ハーブ ティースプーン4杯;約8g※2
- 入れ方
容器にをハーブと水(常温)を入れ常温でおきます。抽出時間は常温で3~5時間、冷蔵庫の場合1晩を目安にしてください。ホットに比べアイスのほうがビタミンCを多く得られます(熱の影響がないため)。
※2お湯とリーフの量は目安です。味の好みに合わせて変えて下さい。
ローズヒップティーの上手な飲み方(食べ方)
身体に優しいハーブなので特に飲む量に決まりはありませんが、飲むタイミングとしてはこまめに飲むことが良いでしょう。その理由はビタミンCが体に留まる時間が短い(2~3時間)ことにあります。
ローズヒップティーはお茶だけでなく、その実を一緒に食べることが大切です。ビタミンCはその50%が、脂溶性のビタミンEはほぼ100%が実の部分に残っているとされています。
また、ローズヒップの酸味に飲みくさを感じる場合、はちみつを加えると良いでしょう。実の部分だけ食べる場合はヨーグルトのトッピングやジャム、パンケーキに混ぜ込むなどの加工をして食べる方法もあります。
ローズヒップティーとのブレンドに相性の良いハーブ
ローズヒップティーと相性の良いハーブはハイビスカスです。味、色だけでなく、効能面でも相乗効果が期待できます。他には、美肌にカモミール、疲労回復にセージ、ハイビスカス、花粉症にはネトルやエルダーフラワーがあげられます。ブレンドの割合は等量から、好みに合わせてブレンドしてください。
おすすめのローズヒップティー
どのハーブティーにも言えることですが、ローズヒップティーを選ぶ際もオーガニック(有機)のものを選んでください。選ぶ際はカットサイズの違いがあります。ホールタイプやシェルカットは抽出時間はかかりますが、しっかり実を食べたい方、加工したい方(ジャムなど)には良いでしょう。
ファインカットは細かい分あまり抽出時間がかからずローズヒップティーらしさを楽しめます。パウダーは最も手軽なタイプで抽出する時間はいりません。
プロヴァンスガーデン / ローズヒップティ
現在の価格はコチラ |
こちらはローズヒップ専門店のオーガニックのローズヒップ100%です。シェルタイプとファインタイプが選べ容量は200gと500gがあります。
nichiei / ローズヒップティー ファインカット
現在の価格はコチラ |
オーガニックのローズヒップ100%です。約2㎜角のファインカットなので抽出時間は2~3分と短めです。またお湯の温度は低めの80℃前後が良いとされています。同社にはシェルカットのものもあります。
生活の木 / 有機ローズヒップティー
現在の価格はコチラ |
オーガニックのローズヒップ100%です。シェルカットのため抽出時間は長めになります。同社にはファインタイプ、ティーバッグタイプのものもあります。ティーバッグタイプは手軽ですが効能よりも味と香りを楽しむものとなります。
ヴィーナース / ローズヒップティー・ハイビスカスブレンドティー
現在の価格はコチラ |
ローズヒップと相性の良いハイビスカスがブレンドされたハーブティーです。ティーバッグタイプで15個入。同社には他に60個入やホールタイプの取り扱いもあります。