本当に足りてる?シリアルの栄養価について
手軽に豊富な栄養を摂取できるシリアルは健康食品としての人気が高い食品です。朝食の定番として世界中で定着しています。しかし、本当にシリアルは栄養価が豊富なのでしょうか。一般的な朝食とシリアルの栄養を比較しましたので、健康維持やダイエットの参考にしてみて下さい。
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シリアルと一般的な朝食のカロリー比較
食品が持つエネルギーを表すカロリーは、人間が活動する上で必要不可欠な要素です。しかし飽食の現代社会では必要以上のカロリーは敵対視されています。ここでは一般的な朝食のごはん・パンと代表的なシリアルとのカロリーを比較します。比較の結果は以下の通りです。
- 白米(一善150g):252kcal
- 食パン(4つ切り1枚):238kcal
- フルーツグラノーラ(1食40g):177kcal
牛乳200mlをかけて食べると:315kcal - コーンフレーク(1食40g):150kcal
牛乳200mlをかけて食べると:288kcal - オールブラン(1食40g):133kcal
牛乳200mlをかけて食べると:271kcal - オートミール(1食30g):114kcal
牛乳200mlをかけて食べると:252kcal
シリアルは低カロリーではない?
シリアルはそのまま食べるとご飯やパンよりも低カロリーですが、一般的な食べ方である牛乳をかけて食べると、ご飯やパンよりもカロリーが高いことが分かります。それでは、シリアルは高カロリーな食べ物なのでしょうか。
しかし、ご飯はおかずや味噌汁がつきものですし、パンには油分が多いバターや砂糖たっぷりのジャムを付けて食べるのが一般的です。パンやハムエッグを朝食として食べた場合、摂取カロリーの合計は800kcal以上となることが多く、ご飯が主食の和食の朝食でも500kcalは下りません。
ですので、トータルで考えるとシリアルは低カロリーな食品と言えます。しかし、シリアルは一般的な1食の分量ですので、食べ過ぎたらその分カロリーが増しますので注意が必要です。
シリアルと一般的な朝食の糖質・GI値比較
炭水化物から食物繊維を引いたものの総称が糖質です。糖質は体のメインのエネルギー原であり、人体に必要不可欠な栄養素です。他のエネルギー源であるタンパク質や脂質よりもすばやくエネルギーとして使える栄養素である点が特徴です。
ですので、素早くエネルギーに変換される糖質は、朝食には不可欠な栄養素です。しかし、糖質はすぐに使う量以上を摂取すると体の中で脂肪となって蓄えられるので、摂りすぎは要注意です。
糖質量の比較と必要な糖質量
シリアルとご飯、パンの糖質量の比較は以下の通りです。
- 白米(一善150g):55g
- 食パン(4つ切り1枚):40g
- コーンフレーク(1食40g):32.5g
- フルーツグラノーラ(1食40g):25g
- オートミール(1食30g):18g
- オールブラン(1食40g):18g
一般的な主食であるご飯やパンよりも、シリアルは糖質量が低いのが分かります。シリアルの中でも、ダイエット食として有名なオートミールやオールブランは極めて糖質が低い主食であると言えます。
糖質制限ダイエットをしている方にとっては、それでも糖質量が高いと感じると思います。しかし総摂取カロリーの60%程度を糖質から摂取することが推奨されていますので、摂取カロリーが2000kcalの人であれば、糖質の摂取目安は300gとなります。
糖質は摂りすぎるとすぐに脂肪となりますので、朝食としてはシリアルは理想的な糖質量ではないでしょうか。
GI値の比較
糖質にはもう1点重要なポイントがあります。それはGI値です。GI値とは、摂取した糖質による血糖値の上昇スピードを示す指数です。最も血糖値が急速に上がるブドウ糖をGI値100として、100に近い程急速に血糖値が上がることを示します。
血糖値が急激に上がるほど、インスリンというホルモンが大量に分泌されます。このホルモンは血糖値を下げるとともに、糖を脂肪にして蓄える働きがあります。つまりGI値が高い程太りやすく、低い程太りにくい食品だと言えます。
シリアルとごはん・パンのGI値の比較は以下の通りです。
- 白米:81
- 食パン:91
- コーンフレーク:75
- フルーツグラノーラ:60
- オートミール:55
- オールブラン:45
食物繊維量の多いシリアル程、GI値が低いのが分かります。GI値の観点からもシリアルはご飯やパンなどの一般的な主食よりも優れていることが分かります。注意してほしいのは、いくらGI値が低くても大量に食べては意味がありません。ダイエットを考えるのであれば、食べる量(カロリー)を第一に考えて下さい。
シリアルと一般的な朝食の栄養比較
シリアルはカロリーや糖質・GI値の観点から優れた朝食であるのは前述した通りです。では他の栄養素に関してはどうなのでしょうか?
結論から申し上げると、ほとんどのシリアルは穀物が本来的に持つ栄養の他にも、ビタミンやミネラルなど多くの栄養が添加されています。ですので、シリアルは非常に栄養バランスに優れた食品と言えます。
もちろん、シリアルを朝食に食べれば全ての栄養素が補給できるという訳ではありません。多くのビタミンやミネラルを30%程度補給できるシリアルが多いです。
シリアルが最も優れた朝食ではない
しかし、注意していただきたいのはシリアルが最も優れた朝食ではないという点です。食事は色んな種類の食材をバランスよく食べることが最も良いとされています。穀物、肉、魚、葉野菜、根野菜などをバランスよく食べ、偏りのないような食生活が理想です。
しかし、忙しい現代人にとってこの理想の食生活は難しいのが現実です。朝食にご飯と納豆、味噌汁は用意できても、焼き魚、野菜のお浸し、煮物まで作るのは大変手間がかかります。これを毎日続けるのは簡単ではありません。
理想的な食生活の実現が難しくても、最低限バランスの取れた栄養を摂取できるのがシリアルなのです。シリアルは栄養が豊富でバランスのとれた食事です。しかし一番のメリットは手間がかからない点です。
手軽に栄養が摂取できるシリアルを活用して、バランスの良い食生活を心がけて下さい。