ジャスミン茶の特徴と美味しい入れ方
世界中はもちろん、日本でも人気が高く親しまれている中国茶がジャスミン茶です。七大茶のひとつである花茶を代表する中国茶の一種であり、知名度・人気共に抜群の中国茶として知られています。ダイエット効果やリラックス効果も得ることができることから大変注目を集めているジャスミン茶の特徴と美味しい入れ方について紹介します。
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ジャスミン茶とは?
モクセイ科ソケイ属のマツリカ(アラビアジャスミン、茉莉花)の花の香りを、緑茶や烏龍茶、白茶の茶葉に吸着させた中国茶がジャスミン茶です。七大茶のひとつである花茶を代表する中国茶の一種で、中国語では「茉莉花茶(モーリーホアチャ)」や「香片茶(シャンピェンチャ)」と呼ばれます。
花茶の中でも特に有名な中国茶であり、お茶の味を邪魔することなくジャスミンの花の香りをしっかりと楽しむことができるのが特徴です。一般的には緑茶の茶葉が使用されますが、高級なジャスミン茶になると摘む時期が選ばれた緑茶や味わい深い烏龍茶、独特の甘い香りのある白茶が用いられます。高級なジャスミン茶は香りが強ければいいわけではなく、茶葉の品質によって決まるので、どんな茶葉を使用するのかは極めて重要なポイントです。
さらにジャスミン茶は茶葉を球状にしばったり、ドライフラワーを包み込ませる工芸茶としても作られています。耐熱性のカップやポットを使用し、お湯で茶葉が開くことによってお茶の中での茶葉や花の形の変化を楽しめるお茶としても楽しまれています。
ジャスミン茶の歴史
イラン原産であるジャスミンは唐時代にシルクロードを経て中国に伝わったと言われています。当時ジャスミンはお茶などに活用されていたわけではなく、飾り付けのアイテムとして用いられていました。
ジャスミンがお茶で使用されるようになったのは1240年頃の南宋で、品質が落ちてしまった茶葉を無駄にならないように美味しく飲む為にジャスミンの香りを吸着させたのが始まりとされています。
明の時代に茶葉に香りを吸着させる技術が革新され、原料の選定方法やブレンド方法、加工方法が確立され、清の時代に大規模な工業生産が行われることとなりました。
現在では世界中で親しまれている中国茶として絶大な人気と知名度を誇っており、日本でも定番のお茶として定着していて愛飲している人も多い中国茶です。
ジャスミン茶とさんぴん茶の違い
沖縄で抜群の人気を誇っているさんぴん茶。結論から言ってしまうとジャスミン茶とさんぴん茶は一緒のお茶です。
軽く上記で触れていますが、さんぴん茶とは「香片茶(シャンピェンチャ)」が転じてさんぴん茶と呼ばれるようになったのが由来とされています。
一緒とはいえど多少の違いがあり、さんぴん茶はジャスミン茶に比べると香りがすこしやわらかいのが特徴です。
沖縄では緑茶や烏龍茶よりも人気があるお茶で、消費量も非常に多いなくてはならないお茶となっています。
ジャスミン茶の製法
まずは茶葉の製法、次にジャスミンの香り付けを行ってジャスミン茶を作ります。
- 生葉摘採(採茶)
茶樹の若い芽を手で摘みます。 - 釜炒り(殺青)
発酵を止める為と香り高いお茶にする為に釜炒りをします。 - 冷却
茶葉を炒ったままにしておくと鮮度や香りが悪くなるので、室温程度に冷却します。 - 揉捻(ロウニェン)
茶葉に含まれている水分を均一にしつつ、成形して成分を抽出しやすいようにします。 - 乾燥(烘干)
残った水分を除去することによって、茶葉の変質を防止します。 - 整形
回しふるいを使用して、茶葉の長短を整え異物を除去していきます。 - 乾燥(烘干)
熱風乾燥などによって茶葉の水分含有率を5%程度にし、多少火香を付けます。 - 冷却
長尺ベルトや扇風機を使用して室温まで茶葉を冷却します。 - 荒茶(毛茶)
麻袋に入れられ茶葉の完成です。
茶葉ができたらジャスミンで香り付けをしていきます。
- 摘採・送風開花直前のつぼみ状のジャスミンを蒸れないように風通しの良い場所に広げます。
- 選別ふるいにかけることによって咲きかけのジャスミンのみを選別します。開きかけの花が1番強い香りを持っています。
- 堆積茶葉とジャスミンの花を何層にも積み重ねます。
- 香り付け数時間堆積することによって茶葉にジャスミンの香りが吸着します。
- 放熱45度程度になったら堆積を崩して広げ放熱します。温度が下がったら香りを均一にする為に混ぜ集めます。
- 分離香りがなくなってしぼんだ花をふるいにかけます。
- 仕上げ出荷直前に新鮮な花を少し加えて完成です。
ジャスミン茶に適した花の種類
ジャスミンの花は大まかに3種類に分けることができます。
- Single-Petalジャスミン(1重の花びら)
- Double-Petalジャスミン(2重の花びら)
- Multi-Petalジャスミン(複数の花びら)
Single-Petalジャスミンは1963年以前、ジャスミン茶加工用で使われていた花の種類です。しかし収穫量が非常に少なく病気にも弱いので、近年では栽培されていない花の種類です。
Double-Petalジャスミンは収穫できる量が多く、環境への適応能力もあります。なにより強い香りを持っていることからジャスミン茶に適した花の種類となっています。
Multi-Petalジャスミンは花の開花の仕方に規則性がなくランダムなので、香りが弱くジャスミン茶に適していない花の種類です。
ジャスミン茶の美味しい入れ方
材料
ジャスミン茶葉:3g
お湯:200ml
- 急須に熱湯を入れ、湯呑に移し替えつつ器を温めます。
- 急須にジャスミン茶を入れます。
- 湯呑のお湯を急須に移し替えます。2度移し替えるとお湯は80度ほどの適温になります。
- 30秒~1分程度蒸らします。
- 湯呑にジャスミン茶を最後の1滴まで注ぎ切ります。
ジャスミン茶は4煎ほどまでは美味しく飲むことができるので、1煎増えるごとに蒸らし時間を延ばすようにしてください。
ジャスミン茶の簡単な作り方
実はジャスミン茶の茶葉は自宅で簡単に作ることが可能です。
材料
- ジャスミンの花:10個以上
- 烏龍茶の茶葉:大さじ5杯~7杯
- 烏龍茶の茶葉に摘花したてのジャスミンの花を混ぜて、クッキングペーパーで包みます。
- 茶葉だけを手に取り、ジャスミンの香りが付いているか確認していきます。
- 匂いが弱い場合はさらにクッキングペーパーで包んで茶葉の香りを確認します。
- 茶葉からジャスミンの香りがするようになったら完成です。
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すっきした味わいとジャスミンの香りによってリラックス効果も得ることができるジャスミン茶。アイスはよく飲む機会があるかと思いますが、茶葉を使ってホットで飲むと香りをより一層楽しむことができます。
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