中国の白茶の種類や美味しい入れ方
お茶の発祥の地と言われる中国は、地域によって様々なお茶文化が育っており、数百種類とも言われるお茶が楽しまれています。そのお茶を発酵度によって大きく7つに分けられています。その1つである「白茶(パイチャ)」は、最も古い歴史を持つお茶と言われており、2000年以上前から生産されていたそうです。
そんな白茶(パイチャ)の特徴やおすすめについてご紹介します。
スポンサーリンク
中国茶の種類【白茶(パイチャ)】とは?
非常に多くの種類と長い歴史を持つお茶の中でも、最も古い歴史を持つお茶と言われているのが「白茶(パイチャ)」です。白茶(パイチャ)とは、茶葉が芽吹いて産毛が取れないうちに採取し、非常に浅い発酵度の段階で自然乾燥させて作られる中国茶の1種です。
白茶(パイチャ)の製造工程は独特で、長時間に及ぶ「萎凋工程」が特徴的です。この萎凋工程によって成分の分解が進み、独特の甘い香りが生まれます。このとき、ポリフェノールなどの刺激成分も酸化される為、マイルドな口当たりのお茶となります。ですので、子供や高齢者にも人気の高いお茶となっています。
>>中国茶の種類 | 緑茶・白茶・黄茶・青茶・紅茶・黒茶・花茶
また、近年の研究で白茶(パイチャ)には「血糖値」「血圧」「コレステロール」を下げる効果が分かり、健康効果にも注目が集まっています。産地としては中国は福建省で多く生産されています。
>>中国茶の効果効能
中国の代表的な白茶の種類
中国茶の中でも最も古い歴史を持つ白茶(パイチャ)は、甘い口当たりで飲みやすく、優れた健康効果を期待できることから非常に高い人気を誇っています。しかし、一口に白茶(パイチャ)と言っても、多くのの種類があり、それぞれに特徴が異なっています。
そこで、代表的な白茶(パイチャ)の種類についてご紹介しますので、中国茶選びの参考にしてみてください。
白豪銀針(はくごうぎんしん)
白豪銀針(はくごうぎんしん)は、白茶を代表するお茶であり、一芯一葉摘みの白茶です。非常に希少性の高い貴重なお茶であり、中国で生産されるお茶の0.1%にも満たない生産量しかありません。
銀色に輝く産毛に覆われている新芽の先端だけを摘んで作られる白茶であり、柔らかで繊細な味わいが魅力の中国茶です。白茶にしては少し大人向きのお茶ですが、体の熱を下げる効果があるので、夏におすすめのお茶です。
ヨーロッパでは「シルバーニードル」と呼ばれており、珍重されています。
白牡丹
白牡丹は、一芯一葉摘みの白毫銀針に対し、 一芯二葉の茶葉から作られる中国茶です。白牡丹は白毫銀針を摘んだ残りの二葉から作られることが多く、白毫銀針よりグレードの低いお茶として扱われることが多いです。
しかし、白牡丹はお茶愛好家の中では非常に高い評価を得ています。白牡丹は茎の部分も含まれているので、コクが非常に強くなり、旨みとのバランスに優れた美味しいお茶となっています。
寿眉
白毫銀針を作る為に若芽を摘み取った後、一芯二葉から一芯三葉の茶葉で作られる中国茶を「寿眉」と言います。寿眉は主に福建省東部で作られており、老人の白い眉毛に似ていることからこの名前が付けられたと言われています。
白茶のグレードや等級
茶葉のグレードは特級から1級、2級、3級と、グレードが定められています。このグレードが悪い程、茶葉の形状が悪く、茶葉がこま切れ状態の粉茶状態に近い物となっています。
このグレードは、お茶の銘柄ごとに定められており、銘柄によって異なります。白茶(パイチャ)ではありませんが、プーアル茶などでは等級だけでも「生茶葉のグレード」「晒青毛茶のグレード」「プーアル熟散茶のグレード」「茶葉の大きさによるグレード」のグレードがあります。ただ、全ての銘柄にグレードが設定されている訳ではありませんのでご注意ください。
また、よく「極上」と記載されたパッケージの中国茶を目にしますが、「極上」というグレードは存在しません。ちなみにペットボトルや缶で売られているお茶は、5級や6級のグレードが使われていると言われています。
白茶の美味しい入れ方
では、実際に白茶(パイチャ)を飲む際の入れ方をご紹介しますので、参考にしてみて下さい。まず、用意してほしい物は以下の通りです。
- 茶壺(チャフー) ※無ければ急須かグラス
- 茶杯(チャハイ) ※無ければ湯呑み
- 茶盤(チャバン) ※無ければボール
基本的な白茶(パイチャ)の入れ方は以下の通りです。
- まずは茶壺に沸騰したお湯を入れ、温めます。
- 次にそのお湯を茶杯に入れて茶杯を温め、残った湯を茶盤に捨てます。
- 茶壺に茶葉を入れます。150ccに対して4gから5gが目安です。
- 90度弱の沸騰させて少し冷ましたお湯を茶壺に入れ、1~10分蒸らします。
- 蒸らしてる間に茶杯を温めるために入れておいたお湯を捨てます。
- 茶葉から爽やかな若葉の香りがし始めたら飲み頃です。 お茶の濃さが均等となる様に少しづつ注いでいきます。※茶海があれば、いったんすべて茶海に注いでから茶杯に注ぎます。
- 茶葉は繰り返し飲めます。ただ、3回目以降は蒸らし時間を少しづつ伸ばしてみて下さい。
1度は飲んで欲しいおすすめ白茶
ここまで、中国茶の中でも最も歴史の深い白茶(パイチャ)についてご紹介してきましたが、多くの種類や銘柄のある白茶(パイチャ)の中でも、1度は飲んでほしいおすすめの白茶(パイチャ)をご紹介しますので、中国茶選びの参考にしてみて下さい。
白茶(パイチャ)はシンプルな加工が特徴のお茶ですので、お茶のクオリティーは茶葉の品質に非常に左右されます。ですので白茶(パイチャ)の醍醐味である甘みと香りを楽しむには、白茶(パイチャ)の品質は非常に重要となります。
白豪銀針(はくごうぎんしん)
現在の価格はコチラ |
白茶の中でも最高級品と言われる「白豪銀針」 は1度は飲んでほしい白茶です。白茶独特の気高い香りと甘み口当たりが魅力であり、近年では優れた健康効果もあると言われています。ヨーロッパでは古くから「シルバーニードル」と呼ばれ、珍重されてきた美味しい中国茶です。これを飲まずして白茶については語れない、白茶の最高級品です。
白牡丹
現在の価格はコチラ |
白牡丹も非常におすすめの、1度は飲んでほしい白茶です。白毫銀針よりグレードが低い白茶とみなされていることが多いお茶ですが、白毫銀針にはない「茎」が含まれた茶葉であり、風味とコクのバランスに優れた白茶です。非常に高い人気を誇るおすすめの中国茶です。