球磨焼酎の特徴とおすすめ銘柄
米焼酎のトップブランドと言える球磨焼酎は、九州の人吉市と球磨郡を指す球磨地方で作られる焼酎であり、世界貿易機構の協定に基づく産地指定の1つです。焼酎の中でも世界的に認められている数少ないブランドの1つであり、ウイスキーのスコッチやワインのボルドーと肩を並べる米焼酎の呼称です。
そんな球磨焼酎という名前を冠するために必要な条件や、球磨焼酎の持つ魅力や特徴、さらには米焼酎を語る上で欠かせない球磨焼酎の本当に美味しい銘柄について詳しく解説していきましょう。
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球磨焼酎とは?
球磨焼酎というのは熊本県最南部にある人吉市と球磨郡に渡る球磨地方で作られる米焼酎のことであり、WTO(世界貿易機関)によって定められた産地指定銘柄のことです。
地理的表示としてラベルに球磨焼酎と表記して販売するには国税庁による基準を満たす必要があり、スコットランドのウイスキーをスコッチと呼ぶように、球磨地域で作られた米焼酎にも原料や醸造方法や産地といった基準を設けて「球磨焼酎」というブランドを保護しているのです。
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球磨焼酎の特徴
そもそも球磨焼酎には3つの特徴があります。
1、焼酎の原料には米のみを使用する事
2、人吉球磨の地下水で醪を仕込むこと
3、人吉球磨で蒸留し瓶詰めを行うこと
球磨焼酎の伝統的な酒器
球磨焼酎を飲むのであれば「ガラ」と「猪口(チョク)」は欠かせません。
清酒の猪口よりも小さく口が開いていないチョクと、ちょうど二合五勺が入るように作られたガラを使用するのが定番であり、特に有田焼の白色陶器で作られたガラとチョクが好まれています。
また猪口の種類にはソラギュウという酒器もあり、球磨焼酎を愛し続けた球磨人吉ならでわの風習とも言える「置くことのできない猪口」も存在しています。猪口の底面がコマのように尖っているため、床に置くと倒れてしまい、お酒を注がれたら飲み干すまで下に置くことができないという作りになっているのです。
球磨焼酎のおすすめ銘柄
米焼酎のルーツとも言える球磨焼酎は米の種類にこだわって個別銘柄の個性を際立てています、まさに米焼酎を知るなら球磨焼酎を知ろう!と言ったところでしょうか。
さらに言えば蒸留方法も常圧蒸留と減圧蒸留がありそれぞれに特徴的な味わいがありますから、ここでは球磨焼酎を楽しむために是非とも飲んでいただきたいオススメの美味しい米焼酎を紹介していきます。
これぞ球磨焼酎!というクセの強い味わい【本吟六調子】
数ある球磨焼酎の蔵の中でも、特に常圧蒸留の貯蔵熟成焼酎に力を入れており、貯蔵技術の研究に余念がない六調子酒造、球磨焼酎を作り続けて500年という歴史に裏打ちされた伝統的な技術によって生み出される米焼酎はまさに絶品の一言です。
この米焼酎は球磨焼酎の中でも独特の甘い香りを持っており、まろやかで栗のような濃厚な旨味とパンチのある辛味が特徴です。球磨焼酎の中でもひときわクセの強い逸品であり、球磨焼酎らしさを前面に出しているため「球磨焼酎を味わいたい!」という人におすすめの一本です。
”そもそも焼酎が苦手”という人には向いていませんが、普段から芋焼酎を飲まれている人や球磨焼酎もそれなりに飲んだ!という人は是非一度味わっていただきたい個性のある焼酎です。とはいっても球磨焼酎から外れたような個性ではなく、これぞ王道といえる球磨焼酎らしさがあります。
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プレミアム米焼酎の1つ【待宵】
正直、入手できるのは熊本県内しか難しいような球磨焼酎ですが、探してでも飲んで欲しい1本、昨今ではインターネットを利用した通販で入手できるため本当に嬉しい限りです。
高橋酒造の米焼酎といえば"白岳"などが人気ですが、全麹仕込みと減圧蒸留で作られたこの球磨焼酎はまさに歴史ある米焼酎といった芳醇な香りを持っており、非常に奥深い味わいと濃く美しい米焼酎の姿が垣間見れます。
飲むほどに心地よいマイルドな味わいは球磨焼酎の中でも随一、飽きがこない名脇役的な存在として焼酎好き達からも一目置かれている「球磨焼酎を飲むなら絶対に欠かせない銘酒」といえば、この待宵なのです。本当に美味しい米焼酎なので是非とも飲んでみてください。
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まるでキレの良い日本酒のような味わい【吟香 鳥飼】
球磨焼酎の出した一つの答えともいうべき、世界最高峰の米焼酎といえばこの「吟香 鳥飼」であり、その味わいはまさに焼酎の大吟醸。まるでデリシャスリンゴのようにフルーティーな香りはまさに吟醸香であり、下に乗せれば非常にキレの良い超辛口の日本酒の如き米の旨みを感じることができます。
焼酎というカテゴリーを超越しかけているこの銘酒は、球磨焼酎を味わおうとするなら絶対に飲んでおかなければならない逸品であり、先入観なくブラインドで飲めば日本酒と間違えてしまうような香り立ちと風味を持っている、まさに米焼酎がたどり着いた奇跡の味を持っています。
ツンとくるアルコールの香りも無く、焼酎特有の舌を痺れさす刺激もない、喉を通った後に来る余韻は桃の香りのように上品です。もし手に入れることができたら、はじめはシッカリと冷やしてストレートで飲んでみてください。
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