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濃厚で味の強いビール「スタウト」の特徴と魅力

濃厚で味の強いビール「スタウト」

日本では一般的なビール以外でも知名度が高いスタイルの1つである黒ビールは、厳密に言うとスタウトと呼ばれる種類であり、真っ黒な見た目と濃厚な味わいで人気を獲得しているビールです。ちなみにイギリスなどのパブでは定番のビールとされており、近年では日本国内でもコンビニ等で購入する事が出来るようになってきた為、徐々に普及してきています。

今回はそんな、徐々に定番となりつつあるスタウトの特徴や魅力について解説するとともに、特にこの黒ビールはおすすめだ!と言えるビールを紹介しておきます。

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スタウトって何?

スタウトって何?

スタウトというのは"強い"という意味であり、この言葉を作ったのはあの「ギネスビール」で、ポーター(記事中盤で解説)と呼ばれるビールのアルコールを強化して"スタウト・ポーター"として販売した事で、今や黒いビール全般をスタウトと呼んでいる程に定着しました。つまりスタウトはアイルランド生まれのビールなのです。

しかし日本人の多くは黒ビールの種類の1つであるシュヴァルツと混同しがちで、スタウトは上面発酵(エール)でありシュヴァルツは下面発酵(ラガー)という違いが有ります。

>>上面発酵で作るエールビールの種類について(スタウトの仲間)

>>下面発酵で作るラガービールの種類について(シュヴァルツの仲間)

スタウトの定義

スタウトビールと呼ばれる物は、黒くなるまでローストした大麦を使用し、上面発酵(エール)によって醸造されるビールの事です。モルトを使用と書かれる事も多いのですがモルトに限らずロースとト大麦を使用すればスタウトと呼ばれます。

日本におけるスタウトの定義

と、スタウトの定義を聞いて「あれ?」と思った人はなかなかのビール通かもしれません。そうです、実はキリンビールから出ているある商品や、エビスビールのスタウトと名乗るビールの種類には、下面発酵(ラガー)という文字があるのに、なぜスタウトなの?と感じる人も居るでしょう。

日本におけるビールの分類では「スタウトとは"濃色の麦芽を原料の一部に使用し、色が濃く香りの特に強いビール"の事」とビールの表示に関する公正競争規約の第4条によって定義されており、なにも嘘をついている訳ではないのです。

スタウトとシュヴァルツ

先ほどちょこっと解説しましたが、濃色の大麦を使った黒ビールの中でも、上面発酵(エール)で作られたビールをスタウトと呼び、下面発酵(ラガー)で作られたビールをシュヴァルツと呼ぶと紹介しました。

しかし日本では、どちらもスタウトと表示されます、コレで大丈夫なの?と思うかもしれませんが『全然大丈夫じゃありません(笑)』なぜなら、味が全く違うからです。

水の代用品として作られたピルスナーは下面発酵であり、ワインの代用品として作れたペールエールは上面発酵です。これほどまでにルーツの違うビールですから、ペールエールに近いスタウトは舌で味わうビール、ピルスナーに近いシュヴァルツは喉越しを味わうビールと大きく違うのです。

つまり、日本でスタウトを飲みたい!と思って黒ビールを買う時は、エールなのかラガーなのかをしっかり確認する必要があります。

>>日本でも定番のビール「ピルスナー」

>>バーで人気のビール「ペールエール」

スタウトの特徴

ほとんどのスタウトは色が濃いと言うよりも真っ黒であり、味は非常に濃厚で、苦味も酸味も強く、アルコール度数も高めに作られています。香りの中心はカラメル系のフレーバーなのが特徴で、苦味が強いと言っても濃厚なコクに負けてあまり感じられません。

ビールの中では最も重量感のあるフルボディよりのテイストで、最適な温度は10℃〜13℃前後、アルコール度数が10%を超える様なスタウトの場合は16℃くらいまでぬるくして飲むとより美味しくなります。スタウトは喉越しを味わうビールではなく、ゆったりとくつろぎながらのんびり飲むビールです。

スタウトの魅力

スタウトビールの持つ魅力と言えば、一般的なビールとは大きくかけ離れた苦味の性質です。スタウトの苦味はコーヒーに近く、香ばしい苦味を持っているため、ビール特有の苦味が苦手と言う人でもスタウトだと飲める!という場合は結構あるのです。

ビールと言うのは一般的に「ゴクゴクっぷはー!」という飲み方が定番とされていますが、スタウトの場合はアルコール度数の低いワインを楽しむように一口づつという飲み方が定番であり、寒い時期に特に美味しく感じられるのもスタウトの魅力です。

スタウトの種類

スタウトの種類

スタウトにも様々な種類があり、アルコール度数の高いドライスタウトやイギリスで醸造されたスイートスタウトなどもありますが、日本国内におけるスタウトは認知度が低いばかりか、まったく関係のないシュヴァルツがスタウトの種類だと思われているなどの相違点があるため今回は割愛して、スタウトの上位互換的な立場であるインペリアルスタウトと、スタウトが生まれる原型となったポーターについて紹介します。

強烈な味わい「インペリアルスタウト」

インペリアルスタウトなどのビールに対して使われる"インペリアル"という文字は、基本的に度数が高く味や香りの強い物を指しますが、スタウトに関してはアルコール度数の増加はあまり重要視されず、味や香りの強さを向上したスタウトをインペリアルスタウトと呼んでいます。

18世紀の後半にロシア皇帝の為に特別に仕込まれたスタウトから始まったためインペリアルスタウトと呼ばれているという説も有ります。ダブルスタウトと呼ばれる事もあります。

>>インペリアル・スタウトを探すならコチラ

スタウトの原型「ポーター」

古くなったブラウンエールは酸っぱくなってしまうため、新しいブラウンエールとホップの強いペールエールを混ぜて飲んでいたのが"ローストの風味とホップの苦味が効いている"と人気を獲得し、始めから3つ混ぜ合わせたビールを造ったところ、エールよりも滋養に良いのではないかと荷役達に人気がでたためポーターという名前がつけられました。

ポーター飲むならコレが一番美味しい!

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おすすめのスタウトはコレ!

濃厚なコクとゆったり飲めるビールとして、日本では「冬のビール」的な位置づけを獲得しているスタウトビール、しかもスタウトが好き!というとビール通的な雰囲気も有りますよね!そこで今回は、スタウトビールを語る上で欠かす事のできない定番の3品をピックアップ!これを飲まずに知ったかぶりすると恥ずかしい思いをするぞ!というスタウトについて紹介していきます。

ギネス「エクストラ スタウト」

現在の価格はコチラ

スタウトの大定番であるギネス!ですが、飲んだ事ある人でも実は「ギネス・ドラフト」だったりします。ギネスドラフトは低アルコールのサッパリ系スタウトなため、ギネスが生んだ本物のスタウトとは全くの別物!簡単に言ってしまえばギネスドラフトの最適な温度が3℃程度に冷やすのに対し、ギネスのエクストラスタウトは10〜13℃程度と、ぬるめで飲むのが美味しいとされている程に違います。

そのためギネスのドラフトをのんで「スタウト」を知った気になっていると恥ずかしい思いをするかもしれません。スタウトの味を手軽に楽しめるビールではスタウトの本当のコクや一般的なビールには無い香りの強さを味わう事は出来ないため、まずはこの大定番であるエクストラスタウトを味わって、スタウトの基準をアナタの中に設けて下さい。

マーフィーズ「アイリッシュ スタウト」

現在の価格はコチラ

ギネスのエクストラスタウトと並んでアイルランドで人気を獲得しているのがマーフィーズのアイリッシュスタウトです。それもそのはず、クリームの様な口当たりと、極めてまろやかな飲み口は、ギネスとは違うがスタウトビールとしての美味さは持っているのですから。

そんなアイリッシュスタウトは、苦味が非常に弱く、人によっては苦味を感じられない程のまろやかさと、甘みの後にローストした大麦の風味が感じられて、比較的ライトな口当たりとスタウトらしい柔らかい味わいが非常に魅力的な逸品です。スタウトを語るのであれば、探してでも飲む価値のあるビールです。

箕面ビール「スタウト」

現在の価格はコチラ

国産のスタウトビールであれば、コレを差し置いて語る事は出来ないのが、箕面ビールのスタウトです。まるでコーヒーやビターチョコレートを思わせる様な香ばしさからくるホロ苦さが絶妙なフレーバーで、するりとした滑らかな口通りに、他のスタウトにはないスカッとしたドライな後味が、日本人好みなスタウトビールです。

2014年のワールド・ビール・アワードのドライスタウト部門で金賞を受賞しており、名実共に最高傑作と言えるこの国産スタウトを飲まずして、近年のスタウトビールについて語る資格は無いと言っても良いでしょう(笑)

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