1パックで8.5g!納豆のタンパク質含有量と吸収性

納豆はいろいろな栄養が入っていて大変体に良い食べ物です。中でも特に意識したい栄養素の1つにタンパク質があります。食品から得られるタンパク質はそのまま体に利用されるのではなく、一旦アミノ酸に分解されて、それからまた体に必要なタンパク質となって使われます。
アミノ酸から再構築されたタンパク質は皮膚や毛髪、爪、骨、歯、血管、血液などをつくるのに必要なので、体にとってとても重要な栄養素です。今回は納豆のタンパク質に注目してその含有量や特性、他の食品と比較してどのくらい入っているのかなどを解説していきます。
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1日に必要なタンパク質量
1日に必要なタンパク質は、ライフスタイル(運動量)や体重によって多少変わりますが、基本的には体重の100分の1で計算されます。体重70kgの人であれば、1日に必要なタンパク質は70gとなります。
あくまで目安ですが、これを大きく下回る摂取量を続けてしまうと肌荒れを起こしたり、爪が割れたり、精神的に不安定になったり、むくみ、貧血、免疫力の低下など、様々な症状を引き起こします。
納豆1パックのタンパク質含有量
納豆1パックのタンパク質含有量は納豆の種類や商品によって若干変わります。今回調べた糸引き納豆(普通の粒納豆)とひきわり納豆では、
- 糸引き納豆ではタンパク質が6.2g~7.85g
- ひきわり納豆ではタンパク質が7.0g~7.6g
となっています。以下、その調査の結果を比較しやすいようにまとめます。
糸引き粒納豆のタンパク質含有量比較
- あづま食品 おろしだれ納豆:1パック(40g)あたり6.2g
- おかめ納豆 国産丸大豆納豆:1パック(40g)あたり6.4g
- あづま食品 舌鼓:1パック(40g)あたり6.8g
- おかめ納豆 極小粒ミニ:1パック(50g)あたり7.8g
- 金のつぶ におわなっとう:1パック(50g)あたり7.85g
ひきわり納豆のタンパク質含有量比較
- あづま食品 国産ひきわり納豆:1パック(40g)あたり7.0g
- 金のつぶ 国産ひきわり:1パック(40g)あたり7.16g
- あづま食品 ひきわり一番:1パック(40g)あたり7.4g
- あづま食品 有機そだちひきわり納豆:1パック(40g)あたり7.5g
- おかめ納豆 旨味ひきわりミニ2:1パック(45g)あたり7.6g
納豆に含まれるタンパク質の性質
タンパク質には大きく分けて2つの種類があり、1つが動物性タンパク質、もう1つが植物性タンパク質です。動物性タンパク質は必須アミノ酸をバランスよく含んでいるためタンパク質の材料をしっかり補給できますが、植物性タンパク質は一部の必須アミノ酸が不足しています。
しかし、納豆(大豆)に含まれるタンパク質は植物性タンパク質の中でも例外で、体で生成できない必須アミノ酸9種類のほとんどがしっかり入っています。
植物性タンパク質の特性とは?
植物性タンパク質は動物性に比べると吸収率が劣ります。動物性は90%程度が吸収され、植物性は70%程度しか吸収されません。これは植物性タンパク質を含む野菜類には肉類よりも食物繊維が豊富で消化しにくいためです。
先ほども少し触れましたが、大豆以外の植物性タンパク質は必須アミノ酸9種類のうちどれかが欠けていることが多いのでバランスが良くありません。
タンパク質の吸収率や必須アミノ酸のことを考えるなら肉類の動物性タンパク質の方が良いですが、総合的に考えると植物性タンパク質(野菜類)はコレステロールが低いなどのメリットもあります。結果的に動物性と植物性をバランスよく食べることが大切になります。
納豆のタンパク質の吸収率について
大豆を煎ってそのまま食べる場合にはタンパク質は20%程度しか吸収されません。しかし豆腐のように柔らかくすり潰されると60%程度を吸収することができ、発酵させた納豆の場合は80%程度を吸収することができます。
植物性タンパク質を摂りたい場合には大豆が一番おすすめで、その中でも効率的に摂取するなら納豆が一番優れていると言うことです。
納豆と他の食品のタンパク質含有量比較
納豆のタンパク質含有量がどのくらい優れているのか、他の食品と比較しました。なお、各食材とも100gで計算していますので、納豆の場合には約2パックの計算になります。
- 納豆(2パック):タンパク質17.0g
- たまご:タンパク質12.3g
- 鳥むね肉:タンパク質19.5g
- サラダチキン:タンパク質8.0g
- ツナ缶:タンパク質30g
- 牛乳:タンパク質3.3g
- 白米:タンパク質6.0g
- パスタ(乾):タンパク質13.0g
- 豆腐(絹):タンパク質4.9g
- マグロ刺身:タンパク質26.5g
- チーズ:タンパク質29g