用途で選ぶ!塩の種類と上手な選び方
塩の原料は大きく分けて3種類あり、海塩、岩塩、湖塩に分けられています。塩の種類が変われば、味わいも色も使用目的も変わってきます。また加工方法もそれぞれ違いがあります。
美味しい料理の決め手は塩と言われているくらい塩は料理にとって欠かせない存在です。
ここから塩の種類や特徴、用途別に合わせた上手な塩の使い方について紹介しています。ぜひ普段の料理の参考にしてみてください。
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塩の種類
塩は原料によって種類が分けられており、海塩、岩塩、湖塩の3種類から用途によって使い分けられています。
塩は種類によって味や色も変わってきますし、それぞれ特徴も異なります。下記では塩の種類や使用方法、特徴について詳しく解説しています。
海塩(海水塩)
海塩(海水塩)は海の水に含まれた塩です。さっぱりした味わいで様々な食材に使用することができる万能な塩です。また日本で最も多く使用されている塩の種類になります。
海水から塩を製造する方法は3種類あり、下記では3種類の加工方法や特徴について詳しく紹介しています。
食塩
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食塩とは普段私たちが食卓で使用している塩です。塩化ナトリウムを主成分としていて、生命維持にとって欠かせない物質です。
食塩の特徴としては、サラサラした手触りで塩味も強くなく、料理の味を更に引き立ててくれることから様々な料理に使用することができます。
日本の主食のひとつでもある米との相性が良く、おにぎりに食塩を使用することで米の甘味を引き立たせてくれます。
自然海塩
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自然海塩には2種類の加工方法があり、海水を塩田に導入して太陽の熱で水分を蒸発させ、塩分を結晶化させ作られた天日塩と、海水を釜で煮詰めて、塩水を濃縮、結晶化させて塩を製造する平釜塩があります。
自然海塩の特徴は天然のミネラルを多く含み、ナトリウムだけではなく健康維持に欠かせない栄養素も豊富に含まれています。
再生加工塩
再生加工塩は海水から作られた天日塩とニガリを原料にし作られた塩です。自然現象ではなく人間の手で人口的に作られた塩のため、再生加工塩と言います。
加熱した塩はミネラルが失われ辛味が強くなってしまうため、ニガリや再度ミネラルを加えて成分調整を人口的に行っています。
岩塩
岩塩は、採取される地域によって色も味も異なり様々な種類があります。また産地ごとに、それぞれ特徴や使用目的も変わっています。
下記では岩塩の種類についての紹介から味や色、また使用方法について詳しく紹介しています。
ピンクロック
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ピンクロックはまろやかな塩味でほのかにピンク色をしています。その見た目から女性に人気が高く、まろやかな味わいなので肉料理から魚料理、また生野菜のふり塩にも良く使用されています。
また採掘から流通されるまでの間、一切加工されていないためミネラルを多く含み、体にも良い岩塩のひとつです。
クリスタルロック
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クリスタルロックは水晶のように美しい透明の色をしています。大きな固まりの時は薄いピンク色をしていますが、細かくすることで光が反射して美しい透明の色になります。採掘量が極端に少ないことでも知られる貴重な種類です。
様々な料理に使用できますが、特にカリウムを多く含む魚介類などに使用することで素材の味をさらに引き立たせてくれます。
アンデスロック
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アンデスロックはアンデス山脈が出来た際、当時海水に含まれていた鉄分が塩と共に結晶化したほんのりピンク色をした岩塩です。そのため鉄分やカルシウムといった成分が一般の塩に比べ豊富に含まれています。鉄分不足の人や妊婦さんにおすすめの岩塩です。
また味はまろやかなので、どんな料理に使用しても素材の味をさらに引き立たせてくれます。特に肉や魚を焼く前にまぶしておくことで旨味を逃さずさらに美味しく調理できます。
ヒマラヤルビー
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ヒマラヤ山脈の岩塩層から採取され、7~13種類のミネラルを含んだ100%天然の岩塩です。
名前の通り岩塩自体が美しいルビー色をしていて、他の岩塩に比べて独特な風味を持っているため、肉料理、特にステーキといった料理に適しています。硫黄の香りは加熱することで、和らぎ、肉本来の旨味を引き出しマイルドな味にしてくれます。また食用サプリとして愛用している人も多いようです。
モンゴルロック
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モンゴルの奥地にある岩塩層から採取された塩で、綺麗なオフホワイトのような色をしています。
特徴として通常の塩に含まれているマグネシウムを含まない代わりに、カルシウムやカリウムのミネラル成分を多く含んでいることから、えぐみを感じない岩塩として人気があります。そのため塩の味を直接感じやすい魚の塩焼きなどの料理に加えることで、より美味しくしてくれる塩です。
また料理以外にも、治療用として医療に使用されることもあり、湿布やうがいなどといった様々な用途に用いられています。
ブルーロック
ピンクロックソルトのさらに下層部から採取される岩塩です。他の岩塩に比べて極端に採掘が難しいので、希少価値が高い岩塩です。粉末状にすると美しい透明な粒の中の青く輝いたブルーの粒が美しい塩です。
青色の粒は鉱物を多く含んでいるため、口に含むと金属のような冷たい食感をしているのが特徴で、他の岩塩に比べて辛みが強いです。そのためローストビーフや鶏肉、豚肉料理の下味などに使用されることが多いです。
しかし希少価値が高くお店やネットに入荷してもすぐに完売になってしまう人気の岩塩です。
湖塩
塩湖は世界的にも少なく、限られた地域にしかないのが特徴です。その塩湖から採取された塩を湖塩と呼びます。
地殻変動によって陸上に閉じ込められた海水が、長い年月をかけて濃縮されてできた塩分濃度が高い湖、もしくは地中の岩塩が雨水や地下水で溶けて湖になったものから作られた塩です。
産地によって特徴や使用方法が変わってくるため、下記では塩湖として代表的な産地3ヶ所を紹介しています。
ウユニ湖塩
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海塩の結晶は四角いことが特徴なのに対して、ウユニ塩湖で採取される湖塩の結晶はピラミッドの形をした珍しい塩で、別名ピラミッドソルトとも呼ばれ、世界中から注目されている湖塩です。
塩と聞いて塩辛いイメージを持つ人は多いと思いますが、ウユニ塩湖の湖塩は甘味を持っているのが特徴です。自然のミネラルを多く含んでいることから、体調不良の人や健康志向の人にお勧めです。
死海
死海の塩にはミネラルが豊富に含まれていますが、苦味を感じやすい塩化カリウムや塩化マグネシウムの含有量が多いので、基本的に食材には向いていません。
しかし、マグネシウム、カルシウム、ナトリウムといったミネラルが一般の海水に比べ高く、美容やスキンケアに良いとされています。また、皮膚病や皮膚炎、リウマチなどに良い効果をもたらします。
そのため、近年では死海の湖塩を使った化粧品やスキンケアグッズなども多く販売されるようになり、注目されています。
デボラ湖塩
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ウユニ塩湖や死海に比べ、あまり知られていない塩湖ですが、業務用の塩としては他の塩湖の塩よりも普及しており、プロが使用する塩として料理業界では有名な塩です。日本では繊細な料理に合う塩として、本格レストランの隠し味などで使用されています。
デボラ塩湖の塩の特徴として、海水塩よりもマイルド、岩塩よりもしっかりとした塩味を感じられる塩なので、料理のアクセントとしてお勧めです。
用途別:塩の上手な選び方
ここまで塩の種類について紹介してきましたが、用途に合わせて塩を使い分けすることで、料理をさらに美味しくすることができます。
下記では用途に合わせた塩を詳しく紹介しています。ぜひ普段の料理の参考にしてみてください。
使い分けたくない・いろんな食材に使いたい人向け
使い分けるのは面倒だと思ってしまう人や、いろんな食材に使用したい人にお勧めな塩は食塩です。食塩は他の塩に比べ手頃に入手できる点や、さっぱりとした塩辛さを感じることのできるのが特徴です。
和食に使用してもいいですし、肉、魚料理から野菜料理といったどんな食材にも使用できるので、使い分けをしたくない人にはお勧めです。
和食といった奥深い料理に食塩を使用することで、それぞれの食材の味をさらに引き立て、ほどよく塩味も感じることができます。
淡泊系の食材に使いたい人向け
淡泊系の食材に使いたい人には、天日塩や平釜塩などの自然海塩がお勧めです。太陽光と風の力を利用して作られた自然海塩は、ミネラルを逃すことなく深みのある味わいが特徴です。
こちらもどんな食材にも使用することは出来ますが、淡泊系といった味があっさりしている食材に使用することで、塩本来の味を活かしつつ、食材の美味しさをさらに引き立ててくれます。
塩本来の塩辛さを程よく感じることができるため、料理の隠し味に使用されることもよくあります。
肉料理などしっかりとした塩味がほしい人向け
肉料理などにしっかりとした塩味がほしい人には岩塩全般がお勧めです。岩塩は他の種類の塩に比べしっかりとした塩味を感じられ、まろやかな味わいが特徴のです。クセの強い肉料理との相性が抜群に良いです。
また岩塩には硫黄が含まれているため、肉の臭みを消してくれる効果があります。そのため、調理する前にふり塩をして臭みを取る場合に使用されることもあります。
味の濃い料理にも岩塩が適しています。最後にひと振りすることで、料理にアクセントがでて食材をさらに美味しく引き立ててくれます。
煮物料理などまろやかな塩味がほしい人向け
煮物料理や煮込み料理などといった料理にまろやかな塩味がほしい人には、湖塩がお勧めです。湖塩にはミネラルが豊富に含まれているので、料理に使用することで塩の味を直接感じやすいです。
また、まろやかな味わいが特徴なので、海水塩と岩塩の中間のような存在で比較的使いやすい塩です。煮込み料理などでじっくり時間をかけて火を通すことで、甘味や深みが出て料理をマイルドにしてくれる特徴もあります。
死海の塩にもミネラルが豊富に含まれていますが、苦味を感じやすい塩化カリウムや塩化マグネシウムの含有量が多いので、基本的に食材には向いていません。死海の塩は食材よりも、化粧品や美容アイテムに使用されることが多いです。