最古の作物!おすすめのフェンネルと特徴や美味しい食べ方
ピリっとした風味と甘い香りが特徴のフェンネルは地中海沿岸が原産のハーブです。ハーブといってもフェンネルは葉だけではなく、茎や種子も食用として用いられ、種子はフェンネルシードというスパイスとして広い用途に使用されています。
魚のハーブと呼ばれるフェンネルですが、魚料理だけに限定するのはもったいないほどの魅力をたくさんもっています。
今回はそんなフェンネルの特徴や効能について詳しくまとめてみました。おすすめのフェンネルについてもまとめているので購入の際の参考にしてみてください。
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フェンネル(ウイキョウ)とは?
フェンネルとはセリ科ウイキョウ属の多年草で、和名をウイキョウと言います。地中海沿岸が原産地とされており、古くからスパイスやハーブとして世界中で親しまれてきた植物です。
若い葉や種子は甘い香りと苦みが特徴で、食用としてだけではなく薬や化粧品としても使用されてきました。フェンネルは葉や茎、種子に至るまで余すところなく利用される非常に優れた存在として知られています。
そして、古代エジプトや古代ローマでも栽培されていた記録があり、歴史上最も古い植物の1つとされています。
フェンネルとは長い歴史と幅広い用途によって沢山の人に愛されているスパイスでありハーブなのです。
歴史
フェンネルは古代ローマでは強壮効果のある食物として使用されていました。ヨーロッパでは古くから薬草として人々に重宝されており、フェンネルを見ても摘もうとしない者は悪魔と言われるほどでした。
こうして人々の生活の中に存在を広げていったフェンネルが一層生活の中で盛んに用いられるようになったのは中世以降で、特に種子は目に良く、加えて若返り効果もあると評判になりました。そのため、当時は煎液を目薬や洗眼薬として使用したり、入溶剤としても使用していたようです。
古代ローマやエジプトで盛んに栽培されるようになり、フェンネルは中国へと伝わります。中国ではフェンネルを茴香(ウイキョウ)と呼び、やはり広い用途で使用していたようです。この茴香という名前の由来は諸説ありますが、魚の香りを回復するためという説や、香りを回らすという意味で付けられたという説などが一般的です。
中国のよく知られているスパイスの五香(ウーシャン)や漢方薬にフェンネルは使用され、そして中国から日本へと伝来します。
日本に残っている記録の中で最も古いフェンネルの記録は918年、深江輔仁の本草和名の中に「和名 久礼乃於毛(くれのおも)」という名前で残っています。当時の日本はまだ平安時代。フェンネルはこれほど古くから日本に伝わっていたのです。
久礼乃於毛という名称は中世以降は使われなくなり、これ以降の歴史の中では中国と同じウイキョウという名称で登場するようになります。このウイキョウが日本でどれほど浸透していたのかは定かではありませんが、かの松尾芭蕉の句にも登場する事から見ても、高い認知度があったことは想像に難くありません。
フェンネルの特徴
丈が1mから、大きいものでは2mほどにも成長する大型のハーブがフェンネルです。糸状で鳥の羽のように広がった葉と、傘を開いたような黄色の花が特徴です。
現在フェンネルはスパイスとしてもハーブとしても知られています。夏に収穫される葉は強く香る甘い香りが特徴で、魚料理の香り付けとしてよく使用されています。
魚との相性が非常に良く、魚が持っている臭みや脂っぽさを消す効果があることからフェンネルはしばしば「魚のハーブ」という呼ばれ方をします。
一方茎は刻んでスープの具材にしたり、サラダに使用したりと様々な調理法で親しまれています。球根も同じように食されています。葉や茎は生でも食されますが、佃煮やシチューなどにも香味野菜として用いられることもあります。
そして最も目にする機会が多いのがフェンネルシード、つまり種子です。スパイスとして広く知られ、スーパーでも取り扱われているので、比較的身近な存在と言えるでしょう。形状はホールやパウダーなどですがそのいずれも魚料理によく使用されます。
スパイスとしてのフェンネルも、魚の臭みを取り非常に食欲をそそる甘い香りの漂う料理へ仕上げてくれます。乾燥したフェンネルシードは甘い香りとピリっとした風味で料理に香りと風味を足してくれます。
インドの料理店などではフェンネルシードをカラフルな砂糖でコーティングし、料理店などのレジ横などに置いています。これはソーンフと呼ばれるもので、いわゆるガムのような口直し用途として置かれています。
また、フェンネルは身近なものにもよく使用されています。例えば漢方系の胃腸薬などの主成分として安中散という言葉を見かけたことはないでしょうか。これはシナモンなどの混合粉末のことなのですが、この中にもフェンネルは使用されています。
効果・効能
甘さの中にスパイシーさを併せ持ち、広く使用されているフェンネルは漢方や薬としても重宝されてきました。ここではそんなフェンネルが持つ様々な効果効能について詳しくまとめてみました。
殺菌・消毒作用
殺菌、消毒作用を持つフェンネルには肌を清潔に保つ効果があります。これにより肌を柔らかく滑らかにし、健康的な肌へと導いてくれるのです。肌の炎症を抑える効果もあります。この殺菌、消毒作用からくる肌への効果は特に、油性肌の人へ大きな効果をもたらしてくれます。
また、この殺菌、消毒作用は口臭の予防にも絶大な効果があります。インドの料理店でフェンネルシードを口直しに置いているのも、フェンネルの口臭予防効果が高いからなのです。
眼精疲労回復
古来からフェンネルは視力回復の薬として使用されてきました。現代もフェンネルを日常的に使用している国では眼鏡をかけている人が少ないというデータもあります。
現代人はスマートフォンやパソコンなどで目を酷使しているため眼精疲労が深刻化している人も大勢います。眼精疲労にはフェンネルを煮出した液をコットンなどに浸し、瞼に乗せると緩和されるのでおすすめです。
新陳代謝の向上
フェンネルには新陳代謝を促す作用があります。この働きは発汗を促進し、皮下脂肪に働きかける作用なのでダイエットに非常に効果的です。
また、利尿作用もあり余分な水分や毒素を外へ排出するという効能もあるので、むくみの改善にも効果的です。そしてこの作用によって痩せやすい体質へと導いてくれます。
胃腸の環境を整える
フェンネルには消化促進作用があります。この作用は飲みすぎ食べすぎからくる消化不良や慢性的な便秘にも高い効果があります。
食物繊維が多いので腸内に善玉菌を増やす効果も高く、腸内環境を整えてくれるので健康な体作りの基本にもなります。
リフレッシュ効果
フェンネルの香りには気持ちを落ち着かせ、安定させる効果があります。緊張やストレスを和らげ、怒りを落ち着かせてくれるのです。
気分が晴れない時やイライラした時などはフェンネルのハーブティーなどを飲むことで気分をリフレッシュすることができます。
ホルモンバランスを整える
フェンネルに含まれているアネトールという成分には女性ホルモンと似た働きを持っています。このアネトールを摂取することで女性ホルモンのバランスの崩れからくる、月経不順や月経前症候群、更年期障害などのトラブルを緩和してくくれます。
ダイエット効果
フェンネルが持っている効果はダイエットに非常に効果的なものが多くあります。
ダイエットには効率的に脂肪を燃焼させ、太りにくく痩せやすい体を作っていくことが大切です。フェンネルは発汗を促し、代謝を促進させ脂肪燃焼を促します。余計なエネルギーが脂肪に変換されるのを防ぐ効果もあります。
また、ダイエット中は栄養が偏り肌荒れの原因になることがありますが、フェンネルには美肌を作るための効果もたくさんあります。
フェンネルは美しく痩せるための要素と、それを維持するための要素を多く持っている、ダイエットの強い味方なのです。
フェンネルの美味しい食べ方・使い方
フェンネルは葉から種まで食用として利用できる植物です。葉の部分は魚料理の風味付けに多く利用されます。フェンネルを利用することで魚の臭みを消し、清涼感のある香りをそっと付けてくれ、料理の味を格段に上げてくれます。
網のように枝分かれしたフェンネルの葉は、生でも加熱しても付け合せや飾りとしても使用できるので、料理の見た目が寂しい時の彩りにも最適です。カルパッチョやマリネなどに入れれば、見た目も鮮やかな料理になるでしょう。
スープに入れるのもおすすめの使用方法です。香り付けには葉の部分を、具材には鱗茎を使用できます。カブのような形をしている鱗茎を薄切りにして使用するのですが、これはスープだけではなく、オーブン料理などにもおすすめです。
相性の良い魚や鶏肉などと一緒に使用するのが適しています。
種子はスパイスとして利用します。乾燥させたフェンネルシードを粉末にすればカレー粉などの複合スパイスとしても使用できます。そのまま調理する時は最初に油でフェンネルシードを炒めることで香りが立つようになります。
また、フェンネルには口臭を予防する効果もあるので、フェンネルシードをそのまま噛むのもおすすめの使い方です。清涼感が口の中に広がり口臭を防ぎます。油っぽいものを食べたあとなどにもフェンネルシードを噛めば、消化を助け、胃もたれを防いでくれます。
注意点
料理に少量使用する程度なら問題はありませんが、過剰に摂取した場合には副作用に注意が必要です。
まず女性ホルモンに作用する効果は子宮にも働くので妊娠中の摂取は控えるようにしましょう。妊娠初期から中期にかけては特に注意が必要です。産後も、授乳中はフェンネルの摂取は避けましょう。フェンネルを摂取していた母親からの母乳が原因で赤ちゃんが昏睡状態になってしまったという例もあります。
子供が多量に摂取するのも、早期乳房発育症の発症例がいくつかあるので避けたほうが無難です。男児であっても安全確認はされていないので、多量の摂取は避けるようにしましょう。
てんかんの方にもフェンネルはおすすめできません。フェンネルを摂取することにより発作が出たという症例があります。
おすすめのフェンネル:厳選3種
ここまでフェンネルの魅力や特徴について詳しくみていました。最後に市販されているフェンネルの中からおすすめのものを紹介したいと思います。
マコーミック / ユウキ MC WS フェンネル
現在の価格はコチラ |
料理にさっと使用できるのが魅力的なのがマコーミックのフェンネルです。パウダー状なので使い勝手に優れており、オリジナルのシーズニングやスパイスも簡単に作れます。
また溶けやすいので飲み物などにさっと溶かして摂取できるのもおすすめのポイントです。
マスコット / フェンネルシード
現在の価格はコチラ |
フェンネルの香りを楽しみたい人はシードをそのまま購入するのがおすすめです。マスコットのフェンネルシードなら、どんな料理にもスパイスとして使用できます。
お菓子やパンの香り付け、煮込み料理やオーブン料理など幅広い用途で楽しめます。
神戸アールティー / フェンネルシード
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広い用途で使用するから多量に入っているのが欲しいという人には神戸アールティーのフェンネルシードがおすすめです。コストパフォーマンスにも優れた容量と価格でフェンネルを堪能できます。そのまま食べても、料理やお菓子にもたっぷり使用できます。