定番薬味!おすすめのジンジャーと特徴や美味しい食べ方
ジンジャー(生姜、ショウガ)といえば、独特の風味と辛さで好き嫌いが分かれる食材です。しかし、漢方の7割~8割はジンジャーが使われていたり、インドの医書では「神からの治療の贈り物」と称されるほど効能抜群です。最近ではダイエット食品としても使用され、健康を維持・改善するためには欠かせない食材となりました。
そこで実際のジンジャーの特徴や効果、使い方やおすすめのジンジャーなど詳しく紹介していきます。
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ジンジャー(生姜)とは?
ジンジャーとは、独特な香りと辛みを持った薬効性が高いショウガ科の野菜です。古くから薬草として使用されることが多く、インドでは古代の遺書に「ジンジャーは神からの治療の贈り物」と称されるほど体によい野菜として活躍していました。
現在では香辛料や薬味として活躍しています。日本ではすりおろしたものと醤油を合わせたショウガ醤油や千切りにした針ショウガを冷奴や麺類、アジのたたき等にアクセントとしてトッピングします。「はじかみ」として焼き魚の添え物にも重宝される他、甘酢漬け(ガリ)やジンジャーエールにも使われ、今では食生活に欠かせない食材となりました。またジンジャーの特性を生かし、肉や魚の匂いを消す消臭効果や雑菌効果としても使われています。
歴史
ジンジャーはインドが発祥の地と言われています。紀元前300~500年前から保存食、医療食品として使われており、紀元1世紀ころにはヨーロッパとして広まりました。ヨーロッパはジンジャーの気候が向いていないことから輸入が多かったそうで、当時は食品ではなく生薬として使われていました。哲学者・数学者のピタゴラスは、駆風剤としてガスを取り除くためにジンジャーを使っていたそうです。
その後中世ヨーロッパではジンジャーの需要が高まります。中世ではジンジャー1ポンドが羊一頭分と同等で、コショウと肩を並べるほどの人気でした。16世紀になると市民の3分の1が命を落とすほどペストが流行したロンドンで、市長が予防対策としてジンジャーを推奨しています。ジンジャーを食べた人は生き残ったというほどで、当時から高い薬効性が伺えます。このおかげでジンジャーは世の中に定着していき、世界に広まったといえるでしょう。
日本への伝来と名前の由来
日本では紀元2~3世紀ごろ伝わったと言われています。日本の橋渡しとなったのが中国です。中国では思想家として有名な孔子もジンジャーを食習慣としてたべていたそうで、中国料理に置いてネギ、ニンニク、ジンジャーが「三種の神器」と言われるほど有名でした。
日本では最古のスパイスと言われており、はじめははじかみとして活躍していたそうです。奈良時代にはすでに栽培されており、江戸時代にはジンジャーが定着していったと言われています。ジンジャーの由来として、当時ミョウガとショウガが同時に大陸から持ち込まれたため、香りが弱い方を「妹香(めのか)」強い方を「兄香(せのか)」と呼び分け、次第にミョウガとショウガになっていったそうです。
ジンジャーの特徴
ジンジャーの特徴と言えば、食べた人なら嗅いだことがあるだろう独特な香りと辛みです。香りだけだと毛嫌いする人もいますが、嗅ぐだけで食欲を抑えることができたり、吐き気を消すこともできるので効果的です。辛みのある味も好き嫌いが分かれるところですが、甘酢漬けにしたガリや炭酸と混ぜ合わせたジンジャーエールであればより味わいやすくなるでしょう。
生産地はインド、中国、ネパール、ナイジェリア、タイの順に生産が盛んで、日本だと高知県が最も生産されています。生産地によって香りは異なり、アフリカ産は樟脳、インドはシトラス系の香りがするそうです。
ジンジャーを選ぶ時にはキズが少なく、全体がふっくらしているものを選びます。切り口がしなびたり、変色しているものは避けて白い部分が多いものを選ぶのがベストです。また、葉ショウガと新ショウガの色合いがはっきりしているジンジャーもよりおいしいです。保存の際にはキッチンペーパーに包んでポリ袋に入れると長持ちします。冷暗所や冷蔵庫が保存しやすいです。
ジンジャーは部位によって特徴が異なります。最も流通しているのは、根ショウガと言われる部位で「ひねショウガ」とも呼ばれています。ジンジャーのと言えば多くの人がこのジンジャーを想像します。ふっくら丸みを持っており薄茶色です。香りや辛みが強く、薬味として使用されています。
一方で根ショウガを初夏に収穫したものは新ショウガと呼びます。皮が白っぽく、付け根が赤いです。根ショウガが1年中貯蔵しているのに対して、新ショウガは貯蔵せずに出荷されているため繊維が柔らかく、みずみずしいです。辛みや香りも抑えられていて、ジンジャーそのものを味わうことができます。
葉ショウガという細くて白い根茎に葉茎がついたジンジャーもあります。焼き魚によくあしらわれるはじかみとして使われています。ちなみに、根ショウガを大ショウガ、葉ショウガを小ショウガと呼ぶこともあります。
効果・効能
ジンジャーは紀元前500年前から薬用として中国で使われ、更にはインドの医学書において「神からの治療の贈り物」と称されています。医療用漢方薬では約7~8割にジンジャーが含まれているほど効能が抜群です。主には以下のような効能があります。
- 免疫力を高める
- 老化予防と改善
- 風邪やウイルスに対する抵抗力や殺菌力
- 食中毒
- 代謝をよくする
- 発刊や排尿を促し、毒素の排出や美肌効果
- 身体の代謝をよくし、太りにくい身体をつくる
ジンジャーひとつとっても健康効果だけでなく、ダイエット効果もあります。ジンジャーにはジンゲロールと呼ばれる血液促進作用と強い殺菌力を持った成分、抗酸化作用、老化防止の力を持つショウガオールがあります。主にこの2つがジンジャーの効能をもっているため、漢方でも活躍するのでしょう。
また、解毒作用や血行の流れを浴したり、風邪予防や冷え予防にも効果的です。ジンジャーそのものだと食べづらいかもしれませんが、ショウガ湯にすると飲みやすいので風邪を引いた日には最適です。夏には食欲増進、冬は体を温めるジンジャーは健康維持のために必須の食材と言えます。
ジンジャーの美味しい食べ方・使い方
ジンジャーの食べ方としてオーソドックスなのが薬味(香辛料)、ガリ、ショウガ湯です。
薬味にするためには、根ショウガをすりおろしたり薄切りにして料理に添えます。細かく刻んだり、すりおろすと薬効性が高まると言われているため効果的です。和食の場合には、針のように薄切りにして水に浸した針ショウガにします。なお、肉や魚の消臭効果を出したいときには皮ごと使用すると効果が増します。
ガリの場合は新ショウガを使うことが多いです。酢、砂糖、塩を合わせて甘酢で漬け込みます。基本的には白ガリですが、ジンジャーの赤くなっている部分も含めると赤ガリになります。
ショウガ湯ではすりおろしたジンジャーと蜂蜜、お湯を合わせるのが一般的です。風邪を引いた時や体を温めたいときの定番ドリンクと言えます。比較的手間がかからないため、ジンジャーの活用方法としては最も簡単です。
そのほかにも、ジンジャエールやショウガ焼き、ジンジャークッキーなど多様な食べ方があります。
注意点
基本的には副作用がなく、長い歴史の中で食べ続けられてきたのでそこまで被害の報告は少ないのですが、いくつか注意する点があります。
胃腸が弱い人が食べたり、空腹時に食べることは注意が必要です。特に胃腸が弱い人の場合、ジンジャーは刺激が強いそうです。生で食べる際には量に気をつけることが必要で、様子を見ながら少しずつ食べていくのがベストです。ショウガ風呂やショウガ湿布といったときにも同様で、肌が弱い人だとジンジャーの刺激で赤くなったりピリピリするため、不安な人はパッチテストを行ってから試す必要があります。
そのほか、妊婦中の人や高熱が出ている人、ほてりやすい人はジンジャーの持つ代謝促進によって逆に堕胎や高熱症状の悪化、心臓の働きが不安定なことによる精神不安定といった症状が食べ過ぎで引き起こされる可能性があります。
一日の摂取量は、生ショウガなら約10g(スライス6枚分)、すりおろしたジンジャーであれば小さじ1杯分程度とされています。そこまで食べ過ぎなければ健康によい効能が期待されるので、積極的に摂取しても大丈夫です。
おすすめのジンジャー:厳選3種
ジンジャーは香りや辛味が強く、すりおろしや薄切りが必要なことから、そのままだと手軽に取り入れることが難しい食材です。しかし、最近では粉末タイプのものが増えてきています。粉末タイプだと料理に混ぜ合わせたり、シロップをつくったりと手軽にジンジャーを取り入れることができるためおすすめです。そこで、今回は粉末タイプのおすすめジンジャーを3つ紹介していきます。
九南サービス / みらいのしょうが
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テレビや雑誌でも紹介されることの多いみらいのしょうがはパウダータイプの中でも知名度が高く、人気の商品です。みらいのしょうがは九州の黄金ショウガを熟成した黒ショウガを100%使用しています。香りや辛味が通常のジンジャーよりも4倍あり、さらには熟成さていることによってショウガオールと呼ばれる血流の流れを促進する成分が23倍となっています。
粉末タイプにすることではちみつやシロップと組み合わせジンジャーシロップをつくったり、レモンティーやミルクに加えてジンジャードリンクにするもよし、味噌汁や鍋に加えてより温まるのもよし、と手軽にジンジャーを取り入れることができます。
永谷園 / 冷え知らずシリーズ
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永谷園が販売している「冷え知らずシリーズ」はジンジャーのもつあたたかパワーを手軽に取り入れられるとして人気です。スティックタイプでランチタイムにも活躍するために、OLや学生を中心に人気があります。冷え知らずシリーズのスティックタイプはスープタイプとドリンクタイプに分かれています。
スープタイプでは鶏だし、野菜コンソメ、ポタージュ、ドリンクタイプではゆず茶、はちみつレモンティー、チャイタイプのそれぞれ3タイプで展開されています。どれも飲みやすく、最近ではカップスープタイプもあるので、ジンジャーを取り入れるのがより手軽になりました。
DHC / ホットな美人の生姜パウダー
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美容サプリで有名なDHCからもジンジャーパウダーは発売されています。一回の使い切りタイプとなっているので、オフィスの休憩中や家でくつろいでるときにささっと飲むことができます。DHCのパウダーは高知県の国産ジンジャーを使用しているので安全安心、砂糖不使用なのでジンジャーの風味そのものが味わえます。
口コミでは「ジンジャーがかなり強い」という意見が多いので、ジンジャーが苦手な人はパウダーの量を調整するか、お湯を多めにするなどすると飲みやすくなります。