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お菓子や料理のツヤ出しに!おすすめの水飴と特徴

水飴(水あめ)について

まろやかで上品な甘みが魅力の水飴。縁日の飴細工には欠かせない、日本固有の甘味料。実は古来から存在し、かつては水飴こそが日本の主要な甘味料だったのです。昔懐かしノスタルジックな甘みは、時を経て今、世界からも注目が!?そう、食卓に再び革命もたらすスーパーフードならぬ、スーパー甘味料なのです。

ところがブームに便乗して、多種多様の水飴がどんどん登場している昨今。果たしてどうやって選べば良いの?なぜ流行っているの?おすすめの水飴は?一周して日本の食卓に返り咲きつつある、最近の水飴市場とその特徴と魅力を紐解いてゆきましょう。

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水飴(水あめ)とは?

水飴(水あめ)とは?

縁日の飴細工に欠かせない水飴。日本古来から作られていた甘味料で、その粘り気とマイルドな甘味が特色。実は今、国内外の健康志向の層から、砂糖の代用品として注目を浴びているのです。

ただ水飴と言っても様々。伝統的手法により麦芽で発酵させて作るものから、芋や穀物のでんぷんを科学的に分解して作るものまで、意外と多種多様。しかも、はちみつやメープルシュガーのように自然には存在しない糖分なのです。主成分は主に、麦芽糖・デキストリン・ブドウ糖。「健康に良いの?」「砂糖の代替え品になるの?」こういった疑問の答えは、これらの主成分の配合の違いによって、随分変わってくるのです。

水飴=ダイエットに良い!と喜ぶ前に、押さえておきたい水飴の分類とその真の魅力に迫ります。

>>砂糖の種類と成分について詳しくはコチラ

水飴の原料や製造方法と分類

水飴の原料は、穀類や芋類。米や玄米大麦、芋やトウモロコシなど様々。最も市場に出回っているのはコーンスターチとサツマイモです。さて、これらのでんぷんを酵素もしくは酸で分解します。液化させた後に酵素で糖化。そして濾過→脱色・脱臭→濾過→濃縮を数度繰り返し、異物をほとんど除去した状態までに仕上げます。要するに上白糖などと同じ「精製」という工程を得て作られるのです。そして原料の種類は関係なく、製造方法の違いにより以下のように分類されます。

  • 酸糖化水飴=でんぷんをで加水分解してつくる水飴。
  • 酵素水飴=でんぷんを酵素で加水分解してつくる水飴。
  • 麦芽水飴=でんぷんを麦芽で分解した、昔ながらの褐色の水飴。成分中、麦芽糖(マルトース)を最も多く含むものがこれに分類されます。

麦芽水飴以外の2つは、精製工程でイオン変換するため「イオン水飴(イオン精製水飴)」と呼ばれることもあります。さらに上記3つを乾燥させて粉末にした「粉飴」もありますが、アスリートなどの栄養補給剤として使用され、一般ではあまり流通していません。

また、米飴・玄米水飴などと呼ばれるものも同じ水飴です。原料が米や玄米由来であり、昔ながらの自然な作り方が健康志向の層から支持を得ています。

似たような名前で「還元麦芽糖水飴」というのがあります。これは麦芽水飴に水素を付加してマルチトールという成分の加わった甘味料。水飴には分類されないため、ここでは触れないでおきましょう。

>>砂糖の歴史や製造方法はコチラ

水飴の特徴

水飴は保湿性・保形性に富み、臭み消しにも活躍します。はちみつ同様に喉の痛みにも良いとも言われています。しかもはちみつのように低温化でも結晶化しないのです!また、砂糖と一緒に食品に添加することで砂糖の結晶化を防ぎ、食品をしっとりまろやかに仕上げてくれます。

最大の魅力はやはりその適度な粘性とマイルドで上品な甘味。飴湯にしたり割り箸で練り上げて食したり、縁日の水飴や飴細工など、そのまま味わえるほど美味。もちろん和菓子作り、料理のツヤや照りだしとろみ付けのためにも古くから使われています。大学芋や菓子の形成・味の引き立て役として活躍し、ふわっと自然の甘みが広がる優しい仕上がりになるのです。

それでは、水飴の甘味度とそれぞれの細かい特徴を表した以下の表を見てみましょう。

  製造方法 甘味度 主成分 特徴 用途
酸糖化水飴
(イオン水飴)
酸で加水分解 上白糖の
約40〜60%
デキストリン
59%

ブドウ糖42%
麦芽糖17%
無色透明。
ブドウ糖が多い為着色しやすい。
菓子・飴・味噌などの調味料。
用途が万能
酵素水飴
(イオン水飴)
酵素で加水分解 上白糖の
約25〜35%
麦芽糖49%
デキストリン
47%

ブドウ糖4%
ほぼ透明。
麦芽糖が多い為、酸糖化水飴より甘みの質が良い。
大量生産用として広く流通。
ゼリーやアイスなど
冷菓に使用。
そのままでも食せる
麦芽水飴 麦芽で分解 最も控えめで
最も質が良い
麦芽糖57%
デキストリン
40%
ブドウ糖3%
栄養素が残っていて、褐色で粘度と風味が強い。麦芽糖による旨味成分があり甘味の質が良い かりん糖や雷おこしなどの伝統的菓子。
佃煮や角煮など風味を生かせる料理、魚介類や肉の臭み対策。
上記の水飴ほど万能ではない

(注:上記の数値は製造工程やメーカーの違いにより変動します。)

水飴同様保湿力の高い液体甘味料に、「転化糖」と「異性化糖」があります。

  • 「転化糖」はショ糖を加水分解して甘味度を高めた保水性の高いもの。
  • 「異性化糖」はでんぷんを酵素か酸で分解した甘味度の強いもの。

どれも全く違った性質がありますが、食品の保湿性に一役買うと言った共通点があります。

ただ水飴との差は歴然で、「甘味度」「甘さの質」が違うのです。料理や菓子作りにおいて「甘さを控えたい」「テリ出しや、上品にまろやかに仕上げたい」場合にこそ、水飴が活躍するのです。

水飴のカロリー

イオン水飴も麦芽水飴も、カロリーは100gあたり328〜330Kcal。これは上白糖の384Kcalと比べるとやや低め。糖質も上白糖に比べて100g中85gでやや低め。

GI値も比較的低く、接種後の血糖値の上昇は上白糖より緩やかです。よって上白糖よりは健康的な甘味料であると言えそうです。

水飴は果たして健康に良いのか?

では水飴は、なぜ昨今健康志向の人々に支持されているのか?その理由は主に以下です。

  • 砂糖(ショ糖)のように、果糖がほぼ含まれていないため、果糖の過剰摂取を防ぐことができる。
  • デキストリンや麦芽糖(マルクトース)は、どちらも腸内環境を整える効果がある。
  • カロリー・GI値・糖質の値、そして甘味度が砂糖より低い

また、米飴や玄米水飴は比較的陽性であるため、陰性の砂糖のようにあまり体を冷やしません。血糖値が急激に上がらないため血管に負担を与えず、美肌や便秘解消にも効果的と言われています。

ただ、陽性と言っても陰性の糖類の中で比較的陽性よりといったレベルなのです。カロリーなど上白糖よりは低めですが、数値が高い糖分であることには変わりません。また、透明のイオン水飴は精製されているため栄養価はほぼ皆無。麦芽水飴ですら黒糖やきび糖ほどの栄養はなく、イオン水飴と比較すると「イオン水飴=上白糖」「麦芽水飴=和三盆」くらいの差だと思っていただけるとよいでしょう。(和三盆にはほんのわずかミネラルが含まれています)

また、多くの水飴はコーンスターチが原料なのが現状。輸入コーンスターチは遺伝子組み換えの可能性も高く、知らず知らずに摂取している可能性も否めません。そして主成分の配合によって体に与える効果は様々。例えばブドウ糖の多い酸糖化水飴は水飴の中では糖尿病のリスクがあり、麦芽糖とデキストリンを多く含む酵糖化水飴は摂りすぎるとお腹がゆるくなります。原料や製造法によるそれぞれの水飴の違いを知った上で選別されることが大事だと思われます。

水飴をひとくくりに「健康によい」と認識するのは危険であり、過剰摂取は禁物です。甘みが控えな分物足りなさを感じて多めに使用すると意味がありません。健康によいのではなく、砂糖よりはマシであり「甘みを抑えられる甘味料」、そう言った認識が正しいと言えそうです。栄養素をわずかでも期待されるのであれば、未精製の麦芽糖水飴を選ばれると良いでしょう。

>>体にいい砂糖おすすめランキングはコチラ

おすすめの水飴:厳選3種

おすすめの水飴:厳選3種

それでは、昨今の健康ブームで食卓に復活を遂げつつある、注目の水飴をご紹介しましょう。

無色透明でオールマイティーに活躍するハイコスパな製品から、自然派におすすめの健康的な水飴まで様々なカテゴリーから厳選3種。おすすめの水飴が見つかったら、ぜひ試してみてくださいね。

>>砂糖の上手な選び方はコチラ

小島食品 / 水飴

     
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業務用としても広く流通している小島食品の水飴。無色透明の適度な粘度が特徴。クセや香りがないため、ジャム作りや菓子作りにも最適。使いやすい1キロタイプからの販売で、ハイコスパオールマイティーに活躍するため用途を選ばず使えます。

ひぐまや / 北海道名産 麦芽水飴

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昔懐かしい風味が大人気!北海道産のじゃがいもを使った、茶色で強い粘度を持つ麦芽水飴を数種類作っている「ひぐまや」。栗の甘露煮や栗きんとき、大学芋などに使用するとまろやかにとろっと仕上がります。そのまま舐めたり、ディップとしても味わえる上品で豊かな風味が魅力のオススメ品です。

自然の味そのまんま / 特別栽培馬鈴薯の水飴

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特別な自然農法により、農薬や有機肥料をできるだけ避け、肥沃な土壌の特性を生かして作られた馬鈴薯が原料。常温保存が可能で、食欲をそそる美しい自然な黄金色。冷やし飴や飴湯、パンなどのディップとして、そのままの味と風味を楽しめます。もちろん料理のテリ出しにも大変活躍。100%国産で無添加の自然な美味しさが魅力。安心と安全で選ぶなら一押しです。

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