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意外と知らない!ジャムの分類や歴史について

ジャムとは

ジャムは鮮やかな色合い素材の風味を残した甘みのある味わいが魅力的な食べ物です。パン食が浸透した現代の日本では朝食のパンにジャムを塗って食べるという方も多く、家族の好みに合わせて色々なジャムを揃えている家庭も珍しくありません。

そんな普段何気なく食べているジャムとは、いったいどのような食べ物かご存知でしょうか。マーマレードコンフィチュールなどの似ているけれど別の名前で呼ばれている食べ物とは、どんな違いがあるのか気になる方もいらっしゃるかと思います。

今回は意外と知らない、ジャムの分類や歴史についてご紹介していきます。

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ジャムとは

ジャムとは

ジャムとは果物に砂糖を加え加熱濃縮し、ゼリー状に固めた食品です。果物に含まれるペクチンが糖と酸に反応し、ゼリー状に固まる性質を利用して作られています。作る際に加える砂糖が水分を抱え込み腐敗を遅らせるため保存性に優れ、冬に果物を楽しむための保存食としても愛されてきました。

ジャム類にはジャム、マーマレード、ゼリーの3種類があります。ピューレやコンフィチュールは含まれないのかと疑問に思われる方もいるでしょうから、そういった異なる名称の食べ物との違いもこのページで説明させていただきます。

また、ジャムの中には果物の原型の残り具合によって、プレザーブスタイルと呼ばれる製品も販売されています。事前知識が無いと製品選びの際に悩んでしまうでしょうから、今回はジャムの定義だけでなく分類についても説明するので、購入する際の参考にしてください。

>>ジャムの基本的な作り方について詳しくはコチラ

ジャムの定義

現在の日本では、下記の条件を満たすものがジャム類として定義されています。

  1. 果実、野菜または花弁を砂糖類やはちみつとともにゼリー化するよう加熱したもの
  2. 1に柑橘類の果汁やゲル化剤などを加えたもの

ジャム類にはジャム、マーマレード、ゼリーの3種がありますが、それぞれの定義については以下のようになっています。

  • ジャム:ジャム類の内マーマレード、ゼリー以外のもの
  • マーマレード:ジャム類の内柑橘類を原料とし、柑橘類の果皮が認められるもの
  • ゼリー:ジャム類の内果実等の搾汁を原料とするもの

一般的にジャムと呼ばれ家庭で親しまれているものはこれら3種類の中のジャムのことです。また、ジャムの中でも特に果実の原形をとどめているものは、プレザーブスタイルと呼ばれています。

ジャムは糖度に関しても決まりがありますが、地域によって基準となる数値に差があるため、比較しやすいよう以下にまとめて記載します。

  • 日本:糖度40パーセント以上
  • ヨーロッパ:糖度60パーセント以上
  • アメリカ:糖度65パーセント以上

日本では甘さが控えめの低糖度のジャムが好まれており流通量も多いのですが、海外ではしっかりとした甘みで糖度の高いものがジャムと呼ばれます。しかし海外でも低糖度の製品が無いというわけではなく、フルーツスプレッドなど異なる名称で流通しているとされています。

ジャムが固まる原理

ジャムが独特のやわらかなゼリーのような状態に固まるのは、果物に含まれるペクチンと関係があります。ペクチンは植物に含まれる複合多糖類で、食物繊維の1種です。

ペクチンは砂糖などの糖類と酸と一緒に加熱するとゼリー状にゲル化する性質を有しています。このゲル化する性質から食品工業では増粘安定剤としても利用されており、ペクチンを精製したゲル化剤はジャムの製造でも使用されています。

果物によってペクチンの含有量は異なり、ペクチンの少ない果物を使いジャムを作る際にはうまくゼリー状に固まらない場合があります。そういった場合には市販のペクチンを加えたり、ペクチンを多く含む果物と組み合わせるといいでしょう。

ペクチンの含有量の多い果物と少ない果物の中でも代表的なものをまとめておくので、ジャムを作ろうと考えている方は参考にして下さい。

  • ペクチンを多く含む果物:りんご、レモン、オレンジ、グレープフルーツ、クランベリー
  • ペクチンが少ない果物:キウイ、メロン、なし、バナナ、柿、イチゴ

代表的なジャム

現代では果物に限らず野菜のジャムなども作られており、たくさんのジャムが販売されています。そんなたくさんのジャムがある中から、ジャムと聞いて多くの人が思い浮かべるような、代表的なジャムをご紹介します

イチゴジャム

ジャムの定番と言えばイチゴジャムです。フルーティーなイチゴの香りや味わいが豊かな甘みの中に感じられるだけでなく、鮮やかな赤い色が彩りを添えてくれます。

クセのないジャムなのでパンに塗ったりヨーグルトに入れるなど、様々な食品とあわせやすいジャムを探している方におすすめです。

>>おすすめのイチゴジャムと食べ方について詳しくはコチラ

ブルーベリージャム

ブルーベリージャムもスーパーなどで簡単に購入できる、代表的なジャムの1つです。甘酸っぱいブルーベリーの味わいが口の中に広がるジューシーな味わいと、濃い青紫色が特徴的なジャムとなっています。

パン、ヨーグルトなどの定番の食べ方だけでなく、レアチーズケーキなどのデザートとの相性もよいとされています。ブルーベリーの味わいとともに綺麗な紫色を与えてくれるので、ヨーグルトなどの白い色の食品に彩りを与えたい方にもおすすめです。

>>おすすめのブルーベリージャムと食べ方について詳しくはコチラ

りんごジャム

ツヤのある綺麗な黄金色をしたりんごジャムは、りんごの甘みと酸味のバランスがよい優しい味わいが楽しめるジャムです。

パンに塗るなどの食べ方以外にも、アップルパイを作る際に使用したり、肉料理のソースに加えるなど幅広い使い方ができます。料理にも使えるジャムを探している方にりんごジャムはおすすめです。

>>おすすめのりんごジャムと食べ方について詳しくはコチラ

ジャムの分類について

ジャムの分類について

ジャムの分類については定義の説明でも簡単にご紹介しましたが、他にもジャムと似ている製品が作られています。一見しただけではわかりにくい製品が多いので、ジャムとの違いも説明しながらそれぞれの製品の特徴をご紹介していきます。

>>ジャムの種類と特徴について詳しくはコチラ

ジャム類の特徴

ジャム類とは定義でも解説したとおり、ジャム、マーマレード、ゼリーの3種類のことを示しています。分類上ジャムには含まれない、柑橘類から作られたマーマレード、果実等の搾汁から作られたゼリーも、ジャム類には含まれるという点が大きな違いとなります。

ジャム類は果実、野菜などに砂糖やはちみつなどを加え、ゼリー状に固まるまで加熱して作られています。製造過程で柑橘類の果汁やゲル化剤、香料を加えたものも、ジャム類として認められています。

マーマレードの特徴

マーマレードとはジャム類の中でもオレンジなど柑橘類を原料とし、果皮が含まれているものを指しています。果皮というのは一般的な言い方をすると果物の皮のことで、皮が含まれていることでマーマレード独特の少し苦味のある味わいとなります。

この果皮が含まれているというのが、マーマレードにとって重要な特徴でありジャムとの違いです。柑橘類を原料に使用しても果皮を含まない製品はマーマレードではなくジャムとなり、味わいも果皮の苦味のない果実の甘みが楽しめる仕上がりの製品が多くなっています。

オレンジなどの柑橘類ではジャムと書かれていても食品表示ラベルを見るとマーマレードという場合もあるので、購入前にきちんと確認するようにしましょう。柑橘類の爽やかな香りと甘酸っぱい味わいの中にほろ苦さが感じられる、大人の味わいを求める方にはマーマレードがおすすめです。

>>おすすめのマーマレードと食べ方について詳しくはコチラ

ゼリーの特徴

ゼリーとジャムでは原料の使い方に違いがあります。ジャムでは果実や野菜、花弁をそのまま使いますが、ゼリーでは搾汁を使うため完成品に果実や皮が含まれません

果実や皮が含まれていないため味わいも異なり、ジャムはフルーティーで濃厚な味わいのものが多いのに対し、ゼリーは水分が多くあっさりとした味わいに仕上がるのが特徴となっています。すっきりとした風味を好む方にはゼリーがおすすめです。

プレザーブスタイルの特徴

プレザーブスタイルはジャムの種類の1つで、果物の形が残っている状態のジャムのことを言います。原料となる果物によってどの程度原形が保持されなければならないのかも違いがあるので、以下に簡単にまとめておきます。

  • いちご:全形または2つ割りの果実
  • いちご以外のベリー類:全形の果実
  • ベリー類以外の果実等:5ミリメートル以上の厚さの果肉等の欠片

この条件を満たし、果実の原形を残したジャムがプレザーブスタイルとして販売されています。果物を食べているかのような果肉感が楽しめるので、豊かな味わいで食べ応えのあるジャムを好まれる方にはプレザーブスタイルがおすすめです。

スプレッドの特徴

スプレッドとはパンやクラッカーに塗る食品の総称で、ジャムもスプレッドの1つです。ジャムの他にはバター、肉から作られたパテなど様々な食品がスプレッドに含まれています。

日本では砂糖類など使用したものがジャム類として定義されており、砂糖不使用の製品はジャム類に該当しません。そのため、砂糖類を使わずに作られた製品が「フルーツスプレッド」として販売されています。海外でも糖度がジャムの基準に満たない製品は、フルーツスプレッドなどの名称で呼ばれているようです。

健康を考え砂糖を控えたい方や、原料となる果物等の自然な味わいを楽しみたい方には、フルーツスプレッドがおすすめです。

コンフィチュールの特徴

コンフィチュールはフランス語でジャムを表している言葉です。しかし英語のジャムとフランス語のコンフィチュールでは語源の意味合いが若干異なるため、同じような果実の砂糖煮でも歴史をたどると作る目的が違ったのではないかと言われています。わかりやすく意味を以下にまとめて記載します。

  • ジャム(英語):ぎっしり詰め込む、押し込むという意味
  • コンフィチュール(フランス語):果物を砂糖やワインで煮込み、煮汁につけて保存性を高めた「コンフィ」に関連した言葉

こうした語源の違いから、ジャムは果実などをゼリー状に固め凝縮することを目的とし、一方のコンフィチュールは保存性を高める目的で作られたと考えられています。

近年日本でもコンフィチュールという名前で販売される商品は増えており、ジャムよりも甘さを控え果実感の強いフレッシュな味わいとなる傾向があるとされています。おしゃれな響きからボトルのラベルデザインにもこだわった製品が多く、贈り物としてジャムを購入したい方はコンフィチュールがおすすめです。

ピューレの特徴

ピューレとは生もしくは加熱した野菜や果物をミキサーなどですり潰してから裏ごしした、とろりとした半液体の状態のものを指します。料理ではソースのベースとして使用したり、タルトや焼き菓子などを作る際に使用されています。

野菜や果物を原料とするという点はジャムと同じですが、ジャムは砂糖類を加えゼリー状になるまで加熱しているため調理法が異なります。素材本来の甘みや酸味をいかしながら、自分で味付けをし料理に使用したいときにはジャムではなくピューレがおすすめです。

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ジャムの歴史

ジャムの歴史

ジャムの歴史は非常に古く、1万から1万5千年前の旧石器時代後期まで遡ります。スペインの遺跡ではこの時代の人々が木に登り、はちみつを採取している壁画が発見され、さらにはちみつを使い土器で果物を煮た跡も見つかりました。これこそが、ジャムの起源だと言われています。

新鮮な果物を長持ちさせるための生活の知恵で果物をはちみつで煮ていたと考えられており、ジャムは最古の保存食品だとする説もあります。その後の時代でもジャムは保存食品として活躍し、現代まで長く愛されてきました。

ジャムの始まり

砂糖を使ったジャムが作られるようになったのは紀元前320年頃からとされています。アレクサンダー大王がインド遠征からヨーロッパに砂糖を持ち帰り、ジャムが作られました。この頃の砂糖は貴重品だったため、ジャムを食べることができたのは王侯貴族など限られた人々のみでした。

その後1096年から1270年の十字軍のオリエント遠征でヨーロッパに砂糖が大量に持ち帰られたことをきっかけに、ジャム作りが広く普及していきます。寒冷地の北ヨーロッパでは果物の採れる期間が短いため、採れた果物を冬の間も楽しむための保存食としてジャムは親しまれてきました。

ジャムの先進国

ジャムの先進国として有名な国はイギリスとフランスです。かつてのイギリスは砂糖の貿易を握る立場にあり、ジャムに使われる代表的な果物のイチゴも豊富に自生していたことから、ジャム作りがしやすい環境でした。

また、イギリスではジャムだけでなくマーマレード作りも伝統的に行われています。原料となるオレンジは15世紀以降に大量に輸入されるようになり、長年にわたり愛されてきたマーマレードは今もイギリスの朝食に欠かせない存在となっています。

フランスにおけるジャムは、フランス語でジャムを意味するコンフィチュールの名で親しまれてきました。予言で有名なノストラダムスは占星術師だけでなく実は医師でもあったのですが、16世紀に医師として「化粧品とジャム論」という本を出版しました。

化粧品とジャム論にはジャムのレシピも収録されており、フランス人によって書かれた最初のジャムの製法指南書とされています。当時の砂糖はまだ高級品でしたが、その後ナポレオンの時代に甜菜から作られる砂糖が普及し始めたことで、家庭でのジャム作りも広まったと言われています。

フランスでは2月になるとクレープやベニエというフランス風のドーナツを食べる習慣があるのですが、どちらもたっぷりのジャムと一緒に食べるのが好まれる傾向があります。あんずやフランボワーズなどジャムの種類も豊富にあり、ただの保存食という枠を超え食文化に浸透し親しまれています。

日本のジャム

日本には16世紀の後半に宣教師によってジャムがもたらされたと考えられています。製造の最初の記録は明治10年に東京の勧農局で作られたイチゴジャムとなっており、このイチゴジャムは試売されました。明治14年には長野県で缶詰に入ったイチゴジャムが作られ、長野県はジャムの製造が盛んな土地になりました。

明治33年にはパンの中にジャムが入ったジャムパンが木村屋で考案され、販売が開始されました。明治38年頃に執筆された夏目漱石の「我輩は猫である」にはジャムが登場しており、夏目漱石自身もジャムを舐めて食べるほど好んでいたと言われています。こうしてジャムはゆっくりと広まっていきました。

第二次世界大戦後に学校給食でパン食が広まったことで、ジャムの需要も増加していきます。給食でパンにジャムを塗って食べていた人々が成長するにつれ食事の洋風化も進み、パンとともにジャムは現在の日本の食卓で広く親しまれるようになりました。

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