どっちが良いの?豆乳と牛乳の違いや特徴
飲料としても料理の材料としても使う牛乳ですがカロリーや脂質の量を気にされる方は、その代りに豆乳を使われる方もみえるのではないでしょうか?
代用品としても牛乳よりカロリーが低く、栄養価も高くて優秀だとされる豆乳ですが、実際のところ牛乳と豆乳はどちらがいいのでしょうか。その謎を解決すべくこちらでは豆乳と牛乳の違いや特徴をご紹介していきます。
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豆乳は乳製品?
まず豆乳は乳製品なのか、というところですが、これは当然のごとく乳製品ではありません。ただ当然のように否定してもいけないので、ここで乳製品ではないことをしっかり認識しておきましょう。
そもそも乳製品とは、動物の乳、とくに牛乳を加工してつくられる製品の総称を言います。乳製品を製造することを製酪または製乳と言います。また牛乳は生乳100%、成分無調整で殺菌したものを指します。
つまり牛乳は牛から絞った状態の生の乳「生乳」から作られた乳製品と言えます。しかし豆乳は大豆から作られた製品であり、乳製品の条件を満たしていません。そうなると豆乳は乳製品とは言えないわけです。
豆乳と牛乳はどちらが健康に良い?
さてそれではその生成元が全く違う豆乳と牛乳ではどちらが体に良いのでしょうか。これは厳密にどちらが、ということは決めかねる問題だと思います。
確かに豆乳の方が牛乳よりもヘルシーな印象があります。しかし何を目的に摂取するのかで食べるものが変わるように、豆乳と牛乳もカロリーや栄養成分はそれぞれ違うので、どのような目的で、どのような栄養分を摂取したいのかで体への影響は変わってくるのです。
そうなると健康と言っても、もう少し細かく見ていくことが必要になります。それぞれの目的と栄養価からどちらが適しているのか考えていきましょう。
アレルギーについて
それぞれの目的の前に、アレルギーについては触れておかなければいけません。特に今のご時世アレルギーを持つ方が増えています。そのため食品表示にもアレルギー食品を明記しなければいけなくなったほどです。
牛乳はもちろん乳製品にアレルギー反応を示す方、豆乳は大豆にアレルギー反応を示す方は摂取することが出来ません。牛乳が飲めない人は豆乳を、豆乳が飲めない人は牛乳を飲むことで体に配慮し栄養素を摂取する必要が出てくるわけです。
カルシウムの摂取なら牛乳
カルシウムの摂取を目的とするのであれば間違いなく牛乳の方が良いと言えます。100gあたりのカルシウムの含有量を見てみればそれは一目瞭然です。
100gあたり | カロリー(kcal) | カルシウム(mg) |
普通牛乳 | 67 | 110 |
低脂肪牛乳 | 46 | 130 |
無脂肪牛乳 | 33 | 100 |
無調整豆乳 | 46 | 15 |
調製豆乳 | 64 | 31 |
牛乳の中で一番カルシウムが少ない無脂肪牛乳でさえ無調整豆乳の6倍以上、調製豆乳の3倍以上含まれています。カロリーで見ても普通牛乳で言えば確かに豆乳より高いですが、低脂肪牛乳や無脂肪牛乳で言えば同等か、むしろ低いくらいです。
脂肪分が少ないとその分だけ飲みにくくなることもありますが、単体ではなく何かに混ぜたり料理に使ってしまえばそれほど気にならないでしょう。
牛乳のカルシウムは他の食品に比べて吸収されやすいので無駄なくカルシウムを摂ることができます。骨の材料となるカルシウムですが、他にもイライラを鎮めてくれたり、安眠をもたらしてくれるという効果もあります。
カルシウムを摂る上で普通牛乳で摂取できることはもちろんのこと、ヘルシーという意味でも低脂肪牛乳や無脂肪牛乳といった乳製品を飲む方が体に良いと言えます。
血液を綺麗にするなら豆乳
こちらは圧倒的に豆乳に分があります。豆乳に含まれる植物ステロールはコレステロールが体内に吸収されるのを防いでくれます。また大豆の甘みであるオリゴ糖は腸内の善玉菌の餌となるため、腸内環境を良くし、便秘予防にも効果的です。
豆乳の脂質の中に含まれるレシチンは肝臓での脂質の代謝を高めてくれるという効果があります。また、レシチンは脳の情報を伝える物質にも変わるため、記憶力アップにも効果的です。
大豆の苦味成分であるサポニもコレステロールの吸収を抑えたり、中性脂肪を下げる効果があります。どの栄養素も牛乳にはないため、総合して体内の脂質やコレステロールを調整し、血液の流れを良くしてくれるという面では、豆乳の方が体に良いと言えます。
豆乳と牛乳はどちらがダイエットに効果的?
健康も気になるところですが、女性はさらにダイエットも気にされると思います。先述したカロリーだけで言え豆乳よりも低脂肪牛乳や無脂肪牛乳の方が効果的、という判断にもなってしましますが、ダイエットに良いかどうかは何もカロリーだけで決まるわけではありません。
体に脂肪をため込ませず代謝するビタミン類の存在も不可欠となります。そのあたりを踏まえた上で総合的に判断してどちらがダイエットに効果があるか考えていかなければいけません。
豆乳と牛乳のカロリー比較
200ml(206g)あたり | カロリー(kcal) |
無調整豆乳 | 95 |
調製豆乳 | 132 |
普通牛乳 | 138 |
低脂肪牛乳 | 95 |
脱脂乳 | 86 |
改めてカロリーを見ていきましょう。より分かりやすく市販されている200mlのパックのカロリーで比較してみました。こう見るとやはり脱脂乳が一番カロリーが少ないことになります。カロリーが少ないものから順位をつけても
- 脱脂乳
- 無調整豆乳・低脂肪牛乳
- 調製豆乳
- 普通牛乳
となり、脱脂乳を飲むのが一番ヘルシーということになります。ちなみに脱脂乳は粉末であるため、200mlのものを作る時は24mgを用いて作ります。参考までにご覧ください。
豆乳と牛乳のビタミン比較
それではダイエットに必要なビタミン類を比較してみましょう。
成分名 | 無調整豆乳 | 調製豆乳 | 普通牛乳 | 低脂肪牛乳 | 脱脂乳 |
ビタミンE | 0.21mg | 4.53mg | 0.21mg | なし | なし |
ビタミンK | 8.24μg | 12.36μg | 4.12μg | なし | なし |
ビタミンB1 | 0.06mg | 0.14mg | 0.08mg | 0.08mg | 0.07mg |
ビタミンB2 | 0.04mg | 0.04mg | 0.31mg | 0.37mg | 0.38mg |
ナイアシン (ビタミンB3) |
1.03mg | 0.41mg | 0.21mg | 0.21mg | なし |
パントテン酸 (ビタミンB5) |
0.58mg | 0.49mg | 1.13mg | 1.07mg | 1mg |
ビタミンB6 | 0.12mg | 0.1mg | 0.06mg | 0.08mg | 0.06mg |
葉酸 (ビタミンB9) |
57.68μg | 63.86μg | 10.3μg | なし | なし |
豆乳に含まれる栄養素を中心に表をまとめさせていただきました。この中でも特にビタミンB群は糖質や脂質の分解、代謝を助けるほか、新陳代謝を促進させるのでダイエットには不可欠の栄養素になってきます。
含有量から見ても豆乳の方が牛乳よりも多く含んでいることが分かります。先述のカロリーとも鑑みて見ると、カロリーが少なくビタミンB群を多く含む無調整豆乳が最もダイエットに向いていると判断できます。
豆乳と牛乳のメリットについて
それではここまでのことを総合して、豆乳と牛乳のメリットを見ていきましょう。先述したようにどちらが優れているということはなく、それぞれ目的や使用する用途でメリットを活かすことによって、活躍できる場所は変わってきます。
効果的に活かすためにもそれぞれのメリットを知っておくことは大切なのです。
豆乳の優れている点
豆乳は健康やダイエット、美容に関しての栄養素を多く含んでおり、比較的カロリーも少なめなので体に良い効果を発揮しやすい飲料です。特に大豆イソフラボンは女性の体に多大な影響を与える点では機能性食品として大きな効果が期待できる製品です。
牛乳の優れている点
人体が吸収しにくいとされるカルシウムの吸収率が良く、また含有量も多いため骨の形成や精神的な安定に効果を発揮してくれるのが牛乳になります。脂質は多いですがその分豆乳より飲みやすく、脂質が気になる方でもそれを抑えた製品が発売されるようになりました。