最速!豆腐料理の基本となる水切りのコツと時短テク
栄養満点でヘルシー、様々な料理に使える食材として注目を集める豆腐、健康志向の人なら必ず目を付ける食材です。そんな豆腐を調理する際、必ず行わなければいけない基本として「水切り」という技術があります。
これは豆腐を調理する上では基本となるので、普段から調理をされる方なら知っているであろう技術です。しかしこれから豆腐料理に挑戦しようと言う方、あるいは時間が無くて水切りをしないで調理している方もいるかもしれません。
そこでこちらでは豆腐料理の基本となる水切りのコツと時短テクをご紹介していきます。
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豆腐の水切りの必要性
そもそも知らない方は水切りって何?と思ってみえると思いますので、そこから説明させていただきます。豆腐は製造の過程で少なからず水分を含んでいます。その量は豆腐の種類によって様々ですが、豆腐の元となる豆乳が液体である以上、それを固めたとしても水分は豆腐の中に留まっています。
一般的な豆腐の中でも木綿豆腐は圧搾成型という方法で作られるので、豆腐の中の水分を抜きます。それでも水に晒し、水の中で保存しているためそんな木綿豆腐でも86.8%の水分があります。それでも豆腐の中では最も水分が少ないものとなります。
最も多い水分を含むのが絹ごし豆腐で89.4%とおよそ90%に近い水分含有率を誇ります。この豆腐の中に含まれている水分を抜くことを「水切り」というのです。
ではなぜ水切りをしなければいけないのか?
もちろんこのまま水切りをせず調理をすることも可能です。しかし水切りをするだけで簡単にワンランク上の豆腐料理を作ることが可能となり、4つの恩恵を受けることができるのです。
豆腐の栄養が濃縮される
木綿豆腐は圧搾成型して水分を一度抜いていることは先述しましたが、それにより他の豆腐よりも1丁に含まれる栄養成分の含有量が多くなっています。これは圧搾したことによって栄養が濃縮されたためです。
水切りをすることでもそれが可能となります。とは言っても1丁の栄養濃縮率が高くなるわけではありません。
先ほども説明させていただきましたが、豆腐のおよそ85~90%が水分になります。そうなると水切りによって水分を抜けば体積は減る、つまり小さくなることになります。
豆腐は毎日の食事の中で1/2丁を加えることで効果を発揮する食べ物だと言われています。1/2丁くらい楽に食べられると言う人もいれば、食べるのはなかなか大変という人もいるでしょう。
しかしこれは1/2丁分の栄養素を取り入れられればいいと言うことです。つまり含有量はそのままに大きさを縮められる水切りをすることで、水分は減らしつつも栄養を濃縮して少ない量を食べればいいと言うことになるのです。
豆腐の味が濃厚になる
栄養素を濃縮すると言うことは、元々の豆腐の風味も濃縮されると言うことになります。何度も出てきますが、圧搾されて出来る木綿豆腐は、絹ごし豆腐よりもたくさんのイソフラボンが含まれているため、大豆の味が濃厚になり、豊かな味わいになっています。
水切りをすることによってこれがさらに濃縮され、深い味わいとなります。これは木綿豆腐に限らず、他の豆腐でも可能となっているので、水切りをすることによって従来のものより、濃い味に仕上げることが出来ると言うことです。
水切りをした豆腐を味噌や塩麹などに漬けると、まるでチーズのような味わいを楽しめます。チーズはカロリーやコレステロール値が高くて敬遠している方は、この水切り豆腐の漬物がヘルシーなのに濃厚な味わいとしておすすめです。
豆腐料理の味がしっかりする
豆腐料理の多くは濃い味付けのものが多いです。この調理をしている段階で、水切りをしていない豆腐を投入してしまうと、中から水分が出てきてしまい、料理全体が水っぽくなってしまいます。それにより調味料を薄めてしまい、ぼんやりとした味のものが出来上がってしまうのです。
そうならないためにも、水切りは大切な作業となります。これにより、調味料の味をぼやかすことなく、それどころか水がなくなった分、しっかりと味が染みるようになるので、豆腐にも味付けが行き渡ります。そのためにも水切りは必須の工程となるのです。
豆腐の型崩れを防ぐ
圧搾成型で水分を抜いた木綿豆腐は、一般的な豆腐の中では最も固い豆腐となっています。そのためそのまま使ってもしっかりした食感となり、調理中も型崩れしにくいと言われています。
それでも水を含んだ状態で調理すれば崩れやすくなっています。これは木綿豆腐以上に水分を含んでいる豆腐であれば尚更です。麻婆豆腐など炒め物系の豆腐料理を作っている時に、豆腐がぐちゃぐちゃになってしまうのはこのためです。
水切りをすることで豆腐の中から水分を抜いて型崩れしにくくし、きれいな形のままの豆腐料理を楽しめるようにようになります。
最速!豆腐の水切り時短テク
さて調理をする上で美味しく食べるために必要な水切りですが、やはりやろうと思うと面倒と思う方もいると思います。仕事をされている主婦の方もみえると思いますし、時間が無くて水切りしてる余裕はないという方もみえるでしょう。
しかしそれが簡単にかつほとんど手間いらずで出来るとしたら、やらない手はないと思います。そんな方々の為にも時間が無くてもすぐにできる水切り方法をご紹介します。
水切りの準備
まずは用意するものをご紹介しましょう。必要な物は以下の4つになります。
- 豆腐
- キッチンペーパー
- 電子レンジに対応している容器
- 角トレーなど
これですぐにわかった方もみえるかもしれませんが、電子レンジを使って水切りをします。この4つが揃ったら早速やってみましょう。
時短水切りの方法
水切りの方法自体も非常に簡単で、手間もほとんどかかりません。ステップとしては4つになります。
- 豆腐を包む
- 電子レンジで加熱する
- キッチンペーパーを交換する
- 重りをのせる
この4ステップで出来ます。それでは1つずつ工程を見ていきましょう。
豆腐を包む
まずはキッチンペーパーで豆腐全体を包みます。1枚だとすぐに水気を吸収するので、豆腐を2周するように包んでください。
電子レンジで加熱する
先ほどの豆腐をキッチンペーパーに包んだまま電子レンジ対応の容器に入れ、500wで約2分30秒加熱してください。
キッチンペーパーを交換する
加熱が終わったら電子レンジから出し、水分を吸ったキッチンペーパーを外して、新しいキッチンペーパーに交換してください。巻き方は最初と同じ2周するように巻いてください。豆腐が熱くなっているので触れる際には気を付けてください。
重りをのせる
先ほどの容器に再度入れ、上に角トレーなどの重りを乗せて水を抜きつつ豆腐が冷めるのを待ちます。豆腐が冷めれば完成です。ほとんど置いておけばいいので非常に簡単ですね。
ベストな豆腐の水切り度合いとは?
水切りをすることでワンランク上の料理が出来るとは言いましたが、どれもこれも水分が全て無くなるまで水切りをすればいいと言うわけではありません。調理に合わせて水分を抜く量は変わってきます。
適切な水分の量にすることで、料理に合わせた最適な豆腐となり、美味しく調理することが出来るのです。ここからはその方法をご紹介していきます。
冷奴や豆腐サラダに適した水切り方法
冷奴や豆腐サラダは豆腐本来の味わいは残したいですが豆腐臭さは抜きたいので、しっとりとした食感は残しつつ、内部の水分を水切りをします。
この水切りは、ざるとボール、サランラップを用意していただければ簡単にできます。ボールの上にざるをセットし、その上に豆腐を置きます。
上から軽くラップをして潰れない程度に押してください。あとはこのボールごと冷蔵庫に入れ、半日ほど置きます。こうすることで時間はかかりますが、自重で水分が抜けていきます。時間を短縮したい場合は半分の薄さに切っておくといいです。
白和えや揚げ出し豆腐に適した水切り方法
こちらは冷奴と違ってしっかりと味を染みさせたいため、内部の水分をしっかりと抜いていきます。
キッチンペーパー、重しになるバット、受け皿を用意し、電子レンジの時と同じように豆腐にキッチンペーパーを巻きます。巻いた豆腐を皿の上に乗せ、豆腐の上にバットなどの重しをを乗せてください。
必要に応じて水切りの時間を変えることが出来る一番ベーシックな水切り方法でもあります。白和えや豆腐ハンバーグなどに使う場合は10分程度、揚げ出し豆腐など揚げ物に使う場合は20~30分程しっかりと水切りするのがベストとなります。
麻婆豆腐や炒り豆腐にに適した水切り方法
この場合は型崩れ防止や水っぽさを防ぐため少し変わった水切りをします。
小鍋とざるを用意し、小鍋には水を張っておきます。水を沸騰させお湯にしたら、使う大きさに切り分けてから約2~5分ほど茹でます。
茹で上がったらざるの上に晒し、自然に水気を切ります。ポイントとしては表面積が小さい方が水分が抜けやすくなるので、切り分けるて行うといいです。
この方法は軽い水切り方法になりますが、こうすることで型崩れを予防しつつタレや旨味とよく絡み、弾けるような食感を残せるので、麻婆豆腐や豆腐チャンプルーにおすすめの水切り方法になります。