赤味噌の魅力や特徴と美味しい食べ方
身近な調味料であるお味噌ですが、お店に購入しに行くと赤味噌・白味噌や米味噌・麦味噌・豆味噌など、様々な種類の商品を目にされたことがあると思います。
商品を前にして、「お味噌はどれも一緒じゃないの?」「どういう違いがあるの?」と違いがよくわからず適当に購入される方も多いのではないでしょうか?
今回は、赤味噌の材料や栄養・種類について、詳しくご紹介したいと思います。
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赤味噌の特徴
赤味噌とは、見た目の色が赤みがかった色の味噌のことを言います。大豆に米・大麦または大豆の麹(こうじ)と食塩とを混ぜて発酵・熟成させることで作られます。
大豆を蒸すことで作られますが、蒸すことによってアミノ酸が糖と反応してメイラード反応を起こすため、赤みがかった色になります。辛口のものが多く、仙台味噌・田舎味噌・江戸赤味噌などがあります。
赤味噌の原材料
赤味噌の原材料は、大豆と米・大麦または大豆の麹と塩になります。大豆に対する塩分量は東京で作られる江戸甘味噌は5~7%と低くなっていますが、御膳味噌や津軽味噌・仙台味噌などは11~13%と高くなっています。
また、赤味噌の一種で中京地方で作られる豆味噌も、塩分濃度は10~12%と高くなっていて、長期保存にむいています。また、麹歩合は7~15と低めになっています。
赤味噌の栄養価やカロリー
赤味噌の栄養価としては、ナトリウムやカリウム・マグネシウムや鉄・亜鉛などのミネラルや、ビタミンB1・B2・B6・B12・D・K・A・C、ナイアシン、葉酸、パントテン酸などのビタミンの他に、アミノ酸・イソロイシン・バリン・アラニン・グリシン・アルギニンなどが含まれています。
また、赤味噌の100g当たりのカロリーは186Kcalとなっています。
赤味噌を愛用する地域
赤味噌は米味噌の辛口味噌は関東甲信越・東北・北海道で、米味噌の甘口味噌は徳島で、米味噌の甘味噌は東京で、豆味噌は中京地方で作られていて、主に東日本で作られている味噌になります。
赤味噌の種類と特徴
赤味噌の種類としては、米味噌の甘味噌として江戸甘味噌があり、米味噌の甘口味噌としては御膳味噌、米味噌の辛口味噌としては津軽味噌・仙台味噌・越後味噌があります。
また、豆味噌として中京地方の三州味噌・伊勢味噌があります。それぞれのお味噌の特徴についてご紹介します。
江戸甘味噌の特徴
江戸甘味噌は東京を中心に作られている米味噌の甘味噌に分類される赤味噌です。大豆に米麹と塩を混ぜて作られ、10%以上の塩分濃度で作られる赤味噌の中で、塩分濃度が5~7%と少なく甘みが強いのが特徴です。
御膳味噌の特徴
御膳味噌は徳島県で作られている米味噌の甘口味噌に分類される赤味噌です。大豆に米麹と塩を混ぜて作られ、大豆に対する塩分濃度は12%、麹歩合は10~15となっています。
津軽味噌の特徴
津軽味噌は青森県で作られている米味噌の辛口味噌に分類される赤味噌です。大豆に米麹と塩を混ぜて作られます。津軽三年味噌と呼ばれるほど熟成に期間を要するため、塩分濃度は13%と高めになっています。長期間の熟成によって独特のうまみがある中辛の味わいです。
仙台味噌の特徴
仙台味噌は宮城県を中心に作られている米味噌の辛口味噌に分類される赤味噌です。大豆に米麹と塩を混ぜて作られ、風味の高い辛口の味噌です。そのまま食べることもできるため、なめ味噌とも呼ばれています。
越後味噌の特徴
越後味噌は新潟県で作られる米味噌の辛口味噌に分類される赤味噌です。大豆に米麹と塩を混ぜて作られ、まろやかでこくがあるのが特徴です。精白した丸米を使用しているので、上越地方のものは特に米粒が味噌の中で浮いているように見えることから浮麹味噌とも呼ばれています。
三州味噌の特徴
米麹や麦麹を用いず、原材料は塩と大豆のみの豆味噌です。渋みのある濃厚な味わいが特徴のお味噌です。
赤味噌の作り方
- 大豆を良く洗い、前日から大豆の量の3倍の水に18時間以上浸します。
- 大豆を大鍋か圧力鍋で煮ます。大鍋の時は約3時間、圧力鍋の時は約20分程度煮ます。
- 大豆が親指と小指でつぶれるくらいの固さになったら、温かいうちにすり鉢等で大豆を潰します。
- 麹と塩をあわせた塩きり麹に大豆を混ぜます。耳たぶ位の固さや小指がすんなり入るくらいの固さが目安です。
- 容器に押し込みながら詰めていきます。このとき、空気が入らないように味噌団子を作って押し込むとうまく詰め込むことができます。
- 空気に触れないように落とし布やラップをします。
- 中蓋をし、出来上がりの重量の約2~3割の重さの重石を乗せます。
- 常温で約10カ月から1年発酵熟成させれば完成です。
赤味噌の食べ方
赤味噌には、「メラノイジン」という成分が含まれています。メラノイジンは、活性酸素を除去する働きや腸内を刺激することで代謝をアップさせる働きがあります。
また、「ペプチド」という中性脂肪を減らし抗酸化作用・代謝アップの効果が期待できる成分も含まれています。このほか、原料である大豆を発酵・熟成させることで「サボニン」も吸収されやすくなっています。
赤味噌をとることでアンチエイジングやダイエット効果が期待でき、代謝アップや血糖値の上昇を抑えることができるので、赤味噌は朝食の時に食べるようにするのがおすすめです。
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赤味噌を使った美味しいレシピ
赤味噌は濃厚な味わいが特徴なので、煮込み料理や炒め物におすすめです。ここからは、そんな赤味噌を使ったレシピをご紹介します。
赤味噌の土手煮
材料(4人分)
- 牛すじ肉 300g
- 豚ホルモン 300g
- こんにゃく 1枚
- にんにく ひとかけ
- しょうが ひとかけ
- 八丁味噌 適量
- 酒 適量
- 青ネギ 1本
作り方
- 牛すじ肉を一口大に切り、しょうがの皮と青ネギの青い部分を入れたお湯で約一時間下茹でします。ざるにあげて良く水洗いをします。
- こんにゃくを15㎜角に切り、下茹でします。
- 鍋に1と2をスライスしたしょうがやニンニクと一緒に入れて、ひたひたになるくらいの水で煮ます。
- 煮立ったら味噌を加えて煮込みます。
- 器に盛ってネギをかけたら完成です。
茄子と人参のみそ炒め
材料(2人分)
- 茄子 240g
- 人参 1/3本
- 白ごま少々
- ○水 大さじ1と1/2
- ○砂糖 大さじ1と1/2
- ○味噌 大さじ1と1/2
- ○酒 小さじ1
- ○サラダ油 大さじ1
- ○ごま油 大さじ1
作り方
- 茄子を水で洗ってから布巾などで水気を拭き、下手を切り落として一口大の乱切りにします。水に約10分程度さらし、ざるにあげて水気を切ります。
- 人参は水で洗い皮をむいて乱切りにして、レンジで約1分加熱します。
- 茄子を包丁を斜めに入れて乱切りにします。
- ボウルに○の材料を入れて、味噌が溶けるまでよく混ぜます。
- フライパンに油を中火で熱し、なすを入れて4~5分炒めます。
- 人参を加えてサッと炒め、4の調味料を加えてよく混ぜながら炒めます。
- 汁けがほぼなくなったら器に盛り、白ごまをふり、完成です。
赤味噌の賞味期限
赤味噌は、塩分濃度が高めで長期保存が可能となっています。商品ごとに賞味期限が記載されていて、賞味期限を過ぎると風味が落ちる場合がありますが特に問題なく食べることができます。
おすすめ赤味噌3種
赤味噌の種類はたくさんありますが、ここでおすすめの赤味噌を3種類ご紹介します。
ヤマク / 徳島御膳味噌
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麹歩合が17と米麹を多く使用した深い甘さが特徴的なお味噌です。
ジョウセン / 仙台みそ
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大豆のうまみをひきだした米麹の甘さが程よいすっきりしたおいしさの赤味噌です。
特産ジャポン / 豆味噌
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国産の有機丸大豆と天日塩を使用し、木おけで熟成させた豆味噌です。深いコクとしっかりとした風味が特徴の赤味噌です。