失敗しない!もろみ味噌の上手な作り方
赤味噌、白味噌、合わせ味噌、麦味噌と料理で使う主要な味噌はよくお聞きになると思います。しかし味噌はこれだけではありません。料理の添え物やつまみとして食べる味噌もあります。
今回はその中でももろみ味噌の紹介と上手な作り方についてお話していきたいと思います。
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もろみ味噌とは
そもそももろみ味噌の「もろみ」について知らない方も多いと思います。そのような基礎知識から説明していきます。
まず「もろみ」とは醤油や酒などを作るために醸造した液体の中に入っている原料が発酵した柔らかい固形物を指します。もろみ味噌は醤油を作るときと同様の方法で、麦や大豆、米などから精製した麴を、醤油のときほど多くない塩水につけて熟成させて作ります。
また沖縄ではクエン酸を多く含む泡盛の酒粕を原料に使用し、酢酸発酵して製造した「もろみ酢」も製造しています。
もろみ味噌の作り方
もろみ味噌の自家精製は、他の味噌と比べ大きなメリットがあります。
1つ目のメリットは非常に簡単なことです。市販のもろみ味噌の製法は少々面倒ですが、今回紹介する製法は自家製用に簡単になっています。
今回は自家製で簡単に作ってもらうためにももろみの中でも、醤油のもろみから液体を取り出す前の固形物「醤油の実」と称されるものを用いて作ります。
2つ目のメリットは精製から食用として食べられるまでの発酵期間が非常に短いことです。後で紹介しますが、手軽に作ってすぐ食べられるようになるのがポイントです。
もろみ味噌作りに必要な材料・道具
ではまず必要な材料や道具について説明していきます。分量も一緒に載せていますので、参考にしてください。もろみ味噌は「しょうゆの実こうじ」というものを使えば簡単に作れます。
しょうゆの実こうじ |
材料
- しょうゆの実こうじ 450g(1袋150gで販売しています)
- 濃口醤油 420cc
- かつおだし 300cc
またお好みで生姜の千切りや昆布を入れると美味しくなります。甘口が好きな方は砂糖を準備してください。アレンジに使う代表例を挙げておきます。
- 生姜の千切り
- 昆布
- みりん
- 砂糖
- 水飴
- 蜂蜜
分量は好みとなるので、特に記載はしません。ただ生姜の千切りは入れすぎると辛くなってしまうので、味見をしながら入れていったほうがいいです。他のアレンジ材料も味見をしながら入れるのがポイントです。
いろいろなアレンジを試してみてください。今回はその前段階の素のもろみ味噌の工程までをご紹介します。
道具
- バッド
- ステンレスボウルなど
以上を準備してください。
作り方の手順
もろみ味噌作りは、簡単に説明すると以下の3工程です。
- 下準備
- 材料を混ぜる
- 発酵させる
それでは、手順ごとに詳しく説明してきます。
下準備
- かつおだしを作ります。作ったらそのままの温度ではなく、一度ボウルに挙げ常温程度まで冷ましてください。
かつおだしは熱いままだと麹菌を殺してしまうため、必ず冷ましてから使用してください。
材料を混ぜる
- しょうゆの実こうじをバットに広げます。袋の封を開けると緑がかったこうじがパラパラと現れます。醤油などを混ぜやすいように広げておきましょう。
- 準備した醤油とを混ぜ合わせます。注いだらざっくりとでいいので混ぜ合わせましょう
- 続いてかつおだしも混ぜてください。全体を馴染ませるようにかき混ぜます。
発酵させる
- 容器は密閉せず、常温で発酵させてください。その際、1日1回必ずよく混ぜてください。
毎日混ぜないとカビが生える原因となるので、必ず行ってください。
もろみ味噌作りで失敗しないコツ!
美味しいもろみ味噌を作るには、そもそも以下のポイントを守って味噌作りをすることが大切となります。失敗しないために覚えておきたいコツを紹介しておきます。
- 開封したしょうゆの実こうじは早めに使用する
- かつおだしは常温程度まで必ず冷ます
- しょうゆの実こうじに混ぜる醤油とかつおだしは一気に混ぜない
- アレンジの材料を混ぜるのは、必ず発酵が終わってから
- アレンジで材料は一気に入れず、味を見ながら調整をする
- 材料を混ぜる時は心を込めて混ぜる
また、上述したポイント以外にも、「作成時期・発酵期間・保管方法」もしっかりと覚えてもろみ味噌作りをすれば、より一層美味しいもろみ味噌が作れます。
ピントルの味噌専門ページでは、初めて手作り味噌に挑戦するという方のために、味噌作りの全てを記したページもご用意しております。つくりたい味噌の味わいに合わせた材料の分量から、初めての味噌作りにおすすめな道具のセットまでご紹介していますので、味噌作りに挑戦する方は是非確認してください。
もろみ味噌作りに適した時期
まず作成時期ですが、雑菌の繁殖も考えると1月~2月あたりの寒いくらいの時期がオススメです。また作成時期によって熟成期間が多少変わりますので注意してください。
もろみ味噌の発酵期間
冬季に作成した場合は2週間、夏季に作成した場合は1週間程度の発酵期間を見込んでください。他の味噌と違い発酵期間は格段に短いのが特徴です。
上述しましたが発酵期間中は、まめに様子を見てください。1日1回混ぜるのを忘れるとカビが生える恐れがあります。
もろみ味噌の保存方法と保管場所
発酵中の保存場所は温度が高めで湿度が低く、直射日光を避けた風通しの良い場所に保管してください。15℃以下では熟成が進みにくくなります。理想品温は27℃ですが、手作り味噌はリビングなど室温も高めで変化の目が届きやすい場所が最適です。
発酵が終わり、味噌が完成したら味噌を上下によく混ぜます。必要な分をタッパーなどに入れ、ラップやビニールシートを密着させ空気に触れないようにし、冷蔵庫や冷暗所に保存してください。
手作りもろみ味噌にカビが生えてしまった場合
万が一カビが生えたとしても失敗ではありません。カビが生えたところを取り除いてください。ただもろみ味噌は毎日かき混ぜることを忘れなければ早々カビが生えることはありません。まめにチェックを行ってください。