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日本を代表する調味料!醤油の歴史や成分について

醤油の歴史や成分について

日本を代表する調味料の醤油は、国内だけでなく海外でも注目されている調味料です。醤油の起源は様々な説がありますが、奈良興福寺多聞院の僧英俊によって記された多聞院日記によると、16世紀ごろには日本で醤油は作られていたとされています。

長い歴史を持つ醤油は、その間、全国各地で独自の味や風味を持った醤油として開発されていきました。現在日本農林規格(JAS)では、原材料・規格・特徴などによって大きく5つの分類に分けています。一般的な醤油とされる濃口醤油・薄口醤油・白醤油・溜まり醤油・再仕込み醤油です。

原料は小麦と大豆などの穀物と塩からできており、醸造して作られる発酵液体調味料です。そんな日本を代表する醤油の歴史と特徴を詳しくご紹介していきます。

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醤油とは?

醤油とは?

醤油とは、古くから日本人の食卓に欠かせない調味料です。原料は大豆・小麦・塩からできており、短期間から長期間、醤油の種類に合わせて醸造・発酵させてできています。お寿司・お刺し身・煮物・炒め物など日本料理全般に使用されています。

また、醤油は「むらさき」とも呼ばれています。なぜ「むらさき」と呼ばれるようになったかは、さまざまな説がありますが醤油の色が紫色ということから色から来た女房詞という説や、筑波山の麓では江戸時代、醤油造りが大変盛んで、筑波山が紫峰とも呼ばれていることから「むらさき」と呼ばれるようになったという説などがあります。

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一般的な醤油と刺身醤油の違い

いわゆる一般的な醤油である濃口醤油は、原料は大豆と小麦が半分ずつ、それに塩となっています。それに比べて刺身醤油として使われているのはうまみがたっぷりと詰まったコクのある再仕込み醤油がほとんどです。

また、醤油の原点ともいわれているたまり醤油も刺身醤油として使われることもあります。溜まり醤油も再仕込み醤油同様、うまみが凝縮されており、濃厚なコクとうまみが特徴の醤油です。

濃口醤油は、大豆のうまみと香りのバランスが良く、すっきりとした味わいでどんな料理にも合う万能調味料で、刺身醤油は、大豆のうまみやコクを感じられる濃いめの醤油という点が大きな違いです。

醤油の歴史

醤油の歴史

古くから日本で食べられている醤油。醤油の元になったと考えられる味噌を作る製造過程でできた「溜まり」が鎌倉時代に現れます。そして日本の文献上に初めて醤油という文字が出てきたのは、1603年です。この頃には、日本の家庭では一般的に醤油が使われるようになっていました。

江戸時代には、人々の衣食住が豊かになるにつれ、醤油も全国各地で工業生産されていきます。木桶で職人がこうじカビを用いて醸造・発酵して作る醤油は、現代の醤油の作り方にとても類似しており、17世紀末に竜野醤油の草分けである円尾家の帳簿にこの醤油の製法と「すみ醤油」という名前で記されています。

17世紀には海外輸出も始まり、最初は東アジアでした。その後18世紀には、ヨーロッパへ輸出を広げていきました。江戸時代には食の中心である上方醤油が主で、大阪の町人たちの間ではすでに醤油は日常に欠かせない調味料となっていました。

その後、江戸中期からは関東でも醤油造りが盛んにおこなわれ、明治にかけては現在の濃口醤油である関東醤油は、日本の代表的な醤油としての地位を固めていき、1963年には日本農林水産省が制定され本醸造、混合醸造、混合の3つの製法による、原料・特徴などから大きく5つの分類に分けられました。

醤油の起源

醤油の起源には諸説あります。醤油の起源でもある醤は、中国から伝わった唐醤がルーツという説や、日本では弥生時代から、果物・野菜・海藻などを塩につけて作られた草醤・肉を塩につけて作られた肉醤・魚を塩につけて作られた魚醤などが作られていてそれがルーツとなっているという説があります。

大和時代には、大豆や小麦などの穀物を原料とした醤が作られていました。その後鎌倉時代には、醤油の元となったと考えられている「溜まり」が現れました。この「溜まり」の発祥・起源についてもいろいろな説があり、定かではありませんが、鎌倉時代に興国寺の僧であった心地覚心紀州湯浅にて金山寺味噌の作り方を村民に教えているときに偶然できたのものが「たまり醤油」といわれています。

この頃の溜まり醤油は、アルコール発酵を行わず澄んだ液体を採取するのはとても大変でした。しかし、江戸時代に、酒造の装置を利用し、麹カビを使用し、アルコール発酵を用いて作られるようになり、本格的な醤油が現れました。

醤油の進化・多様化

1640年代頃の江戸時代の初期は、近畿や讃岐で作られた濃い色のたまり醤油が主流でした。しかし人口が増加した江戸周辺でも醤油造りが盛んにおこなわれるようになり、たまり醤油の製造工程を見直した現在の濃口醤油が誕生しました。

1666年には、揖保郡滝野(現在の兵庫県)で醤油もろみに米を糖化させたものを原料とした色の薄い薄口醤油も誕生し、18世紀中ごろには京都へ出荷されるようになりました。1781年には現在の山口県で再仕込み醤油が開発されました。

たまり醤油から始まり、各地でそれぞれ特徴の異なる醤油が開発されていきました。

近年の醤油

20世紀に入ると企業によって、工場で大量生産されるようになります。しかし第2次大戦後は食料困難に陥り、本醸造製造で作られた品質の高い醤油よりも添加物の入ったアミノ酸醤油が代用されるようになりました。しかしその後の食料・経済回復により、アミノ酸醤油はなくなり、再び本醸造製法で作られた醤油が復活していきます。

昭和初期には、高級品だった醤油の価格も下がり、一般家庭でも1升買いをするようになります。それほどまでに日本人の食卓には必要不可欠な調味料となっていたのです。20世紀後半になると1リットルパックも登場し、その後は新鮮さをキープできる2重ボトルや密封式容器などで展開されていきます。消費者は醤油の味だけでなく、品質にもこだわるようになっていきました。

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醤油の種類

醤油の種類

日本農林規格(JAS)では、醤油を、本醸造・混合醸造、混合の3つの製造方法による、原料・特徴などから、大きく5つに分類しています。それぞれの醤油の特徴を簡単に説明していきましょう。

濃口醤油

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一般的な醤油と言われている濃口醤油。全国の醤油生産量の約8割を占めています。北海道から沖縄まで全国各地で生産されています。赤褐色をしており、香り・色・味とバランスがいいのでどんなお良にも合う醤油です。

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薄口醤油(淡口醤油)

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西日本を中心になじみの深い薄口醤油。色は濃口醤油よりも淡い色をしていますが、塩分濃度は濃口醤油よりも約2%ほども高いのが特徴です。つけ・かけには向いていませんが、うどんつゆや、野菜の煮物などに最適な醤油です。

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たまり醤油

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原料がほとんど大豆のみで作られた、大豆のうまみが凝縮された醤油です。小麦を一切使わない溜まり醬油もあります。醤油の中でも濃厚さとうまみとコクが1番詰まっていて、刺身や鮨のほか、照りをつけたいお料理に最適です。

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再仕込み醤油(再仕込醤油)

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国内生産量は約1%ほどで、刺身醤油としても使われています。1度できた生醤油に大豆・小麦を再度入れて醸造・発酵して作られており、通常の濃口少雨の倍の原料・倍の時間をかけて作られます。そのため価格も高めに設定されてる贅沢な醤油です。

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白醤油

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原料がほとんど大豆の溜まり醤油に対して、大豆をほとんど使わずに、少量の大豆と小麦、塩で作られた薄口醤油よりもさらに淡い琥珀色をした醤油です。素材の繊細な色合いを大切にしたい京料理などにおすすめの醤油です。

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醤油の成分

醤油の成分

醤油の種類
(大さじ1杯:18g当たり)
カロリー タンパク質 脂質 炭水化物 塩分
濃口醤油 13kcal 1.39g 0g 1.82g 3g
薄口醤油 10kcal 1.03g 0g 1.4g 3g
たまり醤油 20kcal 2.12g 0g 2.86g 2g
再仕込み醤油 18kcal 1.73g 0g 2.86g 2g
白醤油 16kcal 0.45g 0g 3.46g 3g

薄口醤油や白醤油は色が薄いのに、溜まり醤油や再仕込み醤油よりも塩分量が高くなっています。また、大豆を多く使っている溜まり醤油はほかの醤油に比べてカロリーも高くなっています。白醤油は小麦をたくさん使っているため、他の醤油よりも炭水化物が多く含まれています

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