食べ方で使い分ける!醤油の種類と特徴
日本を代表する発酵調味料の1つである醤油。醤油は古くから日本人の食卓に欠かせないものとして、愛されてきました。日本各地でさまざまな個性豊かな醤油が作られています。
日本農林規格(JAS)によって大きく分けて5つに分類されています。この5種類の醤油の中でも、国内生産の約8割を占め、全国的に流通が多く一般的な醤油とされているのが「濃口醤油」です。
関西で主流の「薄口しょうゆ」、主に中部地方で作られている「たまり醤油」、甘露醤油やさしみ醤油とも呼ばれている「再仕込み醤油」、愛知県碧南市が発祥の地で薄口しょうゆよりもさらに淡い琥珀色が特徴の「白醤油」があります。
それぞれの醤油の特徴とともにおすすめの食べ方を詳しくご紹介していきます。
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濃口醤油の特徴
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濃口醤油は、いわゆる一般的な醤油として全国的に流通しています。醤油の国内生産量の約8割を占めているといわれ、全国各地で生産されています。大豆・小麦・塩を使い、製造方法によってアミノ酸液や、保存料としてアルコールを加えて作られています。
江戸期には、江戸前と言われるクセのある青魚が大量に獲れたため、その臭み消しの効果の強い、濃い色をした醤油の香りが強い濃口醤油が関東では主流となりました。卓上用としてはもちろん、料理用としても使えるオールマイティーな醤油です。香り・味わい・色とバランスの良いのが特徴です。
濃口醤油のおすすめの食べ方
お刺身や、お寿のつけ醤油、お豆腐などのお料理のかけ醤油としてはもちろん、煮物や炒め物、めんつゆ、たれなどほとんどの料理に合った醤油です。
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薄口醤油(淡口醤油)の特徴
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醤油の国内生産量のおよそ13%を占めているといわれる薄口醤油。薄口醤油は、淡口醤油とも呼ばれており、濃口醤油よりも淡い色です。淡い色を出すために、塩分濃度を高くして、発酵をおおさえているので、濃口醤油よりも塩分が1割程度高めとなっています。
もともと、海から遠く、海の幸よりも植物性食品が中心の食卓であった京都では、食材の色や味を活かすために色が薄く、香りも少ない薄口醤油が主流となりました。また、関東とは違い、臭みの少ない淡白な魚が獲れる瀬戸内に近い関西圏で薄口醤油が作られるようになりました。
薄口醤油は、淡い色に仕上げるため高塩分・短い醸造期間で作られるので、醸造の仕上げに水あめや甘酒などを加えるのも特徴となっています。
薄口醤油のおすすめの食べ方
濃口醤油に比べて色や香りが薄いだけでなく、醤油の旨味も控えめに作られています。そのため、食卓用のつけ醤油・かけ醤油としての使用には適していません。
京料理など繊細な色合いを表現したい料理などによく合っています。野菜の煮物や炊き合わせ、含め煮などの素材の色合いや風味を生かした料理のほか、お吸い物やうどんつゆなどの汁物に最適な醤油です。
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たまり醤油の特徴
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主に愛知県や三重県を中心とした中部地方で愛用されています。濃口醤油や薄口醤油は大豆と小麦が1対1に対して、このたまり醤油はほとんどが大豆でできています。大豆のうまみ成分であるたんぱく質が多いために、とろりとしていて、旨味が強く濃厚な色の醤油です。また、独特な香りと、加熱すると美しい赤色に変化するのが特徴です。
醤油の国内生産量の2%弱ほどで、食塩分は、濃口醤油と同じくらいです。昔、豆味噌を作っている過程で生まれたといわれています。
たまり醤油のおすすめの食べ方
愛知・三重・岐阜エリアでは、醤油といえば、このたまり醤油というほど定着しています。昔から刺身たまりと呼ばれているほど、お刺身やお寿司によく合います。また、づけ丼などにも最適です。
加熱すると美しい赤みがでるので、豚の角煮などのコクのある煮物や、煎餅やあられなどのつけ焼きにもおすすめです。
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再仕込み醤油の特徴
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醤油を2回醸造するような工程で作られることから、再仕込み醤油と呼ばれています。「甘露醤油」や「さしみ醤油」とも呼ばれており、色は濃く、どろりとした濃厚な味が特徴です。
普通の醤油は麹を塩水につけて作られますが、再仕込み醤油は加熱処理をされていない生醤油に麹を入れて作られます。そのため酵素・酵母が生きているので肉などの素材を柔らかくする効果もあります。
山口県を中心に山陰・九州地方で多く作られていましたが、現在では、わずかな量ではありますが、全国各地で作られています。国内生産量は1%にも満たない希少な醤油です。濃口醤油や薄口醤油などよりも価格も高く、卓上調味料として使用することが多い醤油です。
再仕込み醤油のおすすめの食べ方
「さしみ醤油」と呼ばれ、お寿司・お刺身にはもちろん、冷奴に最適です。またステーキなどの肉につけておくだけで、酵素の力で肉が柔らかくなります。また、焼き肉やチャーハンなどの隠し味としてほんの少し入れて炒めるだけで香りが良くなります。
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白醤油の特徴
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愛知県碧南市で生まれた醤油です。薄口醤油よりもさらに淡い琥珀色をしています。ほとんどが大豆でできているたまり醤油に対し、蒸した小麦が主原料となり、少量の炒った大豆を使用した透明な醤油です。低温・短期間の熟成によって、淡白な味わいの中にも甘みがあり、独特な香りが特徴です。
白醤油のおすすめの食べ方
薄口醤油よりもさらに淡い琥珀色の透明な醤油なので、素材の色合いや香りを活かしたお吸い物や茶わん蒸しなどに最適です。また、うどんつゆや、煎餅、漬物にもおすすめの醤油です。
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