飲みやすさに注意!ウォッカのアルコール度数とカロリー
世界四大スピリッツの1つとして名高いウォッカは、ロシアなどの寒い地域では日常的に飲まれるお酒です。日本でもバーなどで好んで飲まれる方もおり、ストレートやカクテルで楽しまれている方もいます。
癖が少なく飲みやすいことで有名なウォッカですが、それ故にどんどん飲んでしまうことも少なくありません。しかし、アルコール度数が高いことは確かですし、アルコールである以上カロリーもあります。そこでこちらではウォッカのアルコール度数とカロリーについてご紹介していきます。
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ウォッカのアルコール度数について
まずはウォッカのアルコール度数から見ていきましょう。ウォッカを含めスピリッツはアルコール度数が高いことで有名ですが、実際にどれくらい高いのか数値として理解している方は多くはないのではないかと思います。そのため分かりやすくするために、普段飲むようなお酒とも比較した上でご紹介していきます。
お酒別:アルコール度数の比較
ウォッカのアルコール度数がどれくらい高いか分かりやすくするために、比較対象のお酒とそのカロリーを一覧にしてあります。こちらを見ていただければその高さは一目瞭然ではないでしょうか?
まずウォッカの一般的なアルコール度数は40%とされています。一般的なという表現になるのは銘柄や製品によってアルコール度数は違い、標準的な分布が40%に集まっていることからこのような表現にさせていただきました。そこで下の図をご覧ください。
お酒の種類 | アルコール度数 |
ウォッカ | 40% |
スクリュードライバー (ウォッカのカクテル) |
12% |
スピリタス (ウォッカの銘柄) |
96% |
ビール | 5% |
日本酒 | 15% |
ワイン | 15% |
焼酎 | 25% |
ウイスキー | 40% |
ラム酒 | 40% |
テキーラ | 40% |
このウォッカの一般的なアルコール度数40%は、日本で主流とされるお酒と比べてもその高さが伺えます。ウォッカと同様にウイスキーや四大スピリッツと謳われるテキーラやラム酒は同様に40%となっていますが、これも商品によって違いがあります。ただどれもアルコール純度の高いスピリッツであることは明確です。
また一般的なウォッカの40%を超えて、アルコール度数世界一と言われているのが、ウォッカの銘柄であるスピリタスの96%になります。後述しますが、これはほぼアルコール、お酒の場合はエタノールのみを口にしているのと同じことになります。
酔いつぶれないウォッカの上手な飲み方
そんなアルコール度数の高いウォッカですが、もちろん大量に飲めば酔いつぶれてしまいます。そのため酔いつぶれないためにも上手な飲み方をする必要が出てきます。
ただこれには個人差があり、絶対酔いつぶれないという方法はありません。ただ個人個人で気を付ける方法はあります。基本的な方法としてはウォッカをどれくらい飲むと酔うのか把握しておき、適量飲むのがポイントとなってきます。
酒量(ウォッカ) | 純アルコール摂取量 | 酔いの状態 | |
爽快期 | ウォッカ2.5杯前後 | 約30ml | 気分が爽やかに 皮膚が赤くなる 判断力が若干落ちる |
ほろ酔い期 | ウォッカ5杯程度 | 約60ml | ほろ酔い気分になる 体温が上昇する 脈が速くなる |
酩酊初期 | ウォッカ7.5杯程度 | 約90ml | 気が大きくなる 大声になる 立つとふらつく |
酩酊期 | ウォッカ12杯程度 | 約150ml | 千鳥足 呼吸が速い 吐き気や嘔吐 |
泥酔期 | ウォッカ20杯程度 | 約250ml | まともに立てない 意識の混濁 言葉が支離滅裂 |
昏睡期 | ウォッカ20杯程度 | 約300ml | ゆすっても起きない 大小便垂れ流し 呼吸が深くゆっくり 死亡の可能性も |
表はウォッカを飲むことによって訪れる酔いの度合いと、それに必要な量、そしてどのような状態に陥るかを簡単にまとめたものです。あくまで一般的なアルコール分解能力を持つ方向けの表になりますが、酔いつぶれない度合いを考えると5杯前後がラインとなってくるでしょう。ほろ酔い程度で押さえておけば酔いつぶれる心配もありません。
ただしこれは前置きしたように一般的な場合であり、あくまで目安です。ウォッカは飲みやすいことで有名なスピリッツであり、ストレートやロックはもちろんのこと、カクテルでもスクリュードライバーやソルティドッグ、モスコミュールなど飲みやすいものが揃っています。そのため勢いに任せて飲み続けるとついつい飲みすぎてしまいます。
しかしこれも勢いで飲むのではなく、のんびりと少しずつ飲むのであれば話は別です。本場ロシアやポーランドでも一部では一気飲みする姿も見られますが、大抵はグラスに注いだものを少しずつ飲んでいきます。これにより、酔いも回りにくくなるため、酔いつぶれる可能性も減るため、飲み方としてはポイントになります。
ただ、どちらにしてもアルコール分解能力には個人差もありますし、その日の体調によっても変わってくるので、何杯飲んだかを確認しながら、自分の体とよく相談の上飲むようにしてください。
どれくらいで酔いが覚めるか
酔いがさめるまでの時間は体重によって個人差があります。
目安としては、体重60kgの人がウォッカのショットを2杯飲むと、大体2時間~3時間ほど体に留まることになります。
あくまで目安ですが、次の日に予定がある人は逆算して飲むようにすると支障が出づらくなります。
ウォッカのカロリーについて
お酒を飲む方、特に女性が気にするのがそのカロリーでしょう。お酒には当然ですが、カロリーが存在しており、ウォッカにも当然あります。その量は100mlあたりでいくと実に228kcalものカロリーがあるとされています。
同じ穀物から作られるビールでも100mlあたり40.5kcalとなっているので相当なカロリーであることが分かります。
お酒の酒類 | カロリー(kcal) | |
ウォッカ | 228 | |
スクリュードライバー (ウォッカのカクテル) |
104 | |
スピリタス (ウォッカの銘柄) |
537.6 | |
ビール | 40.5 | |
日本酒 | 104 | |
ワイン | 73 | |
焼酎 | 甲類 | 206 |
乙類 | 146 | |
ウイスキー | 237 | |
ラム酒 | 228 | |
テキーラ | 224 |
ただ、ウォッカは基本的にアルコール以外の不純物がほとんど含まれないお酒となっているので、ウォッカを飲むだけでは脂肪が増えることはありません。しかしカクテルなどにしてしまうと、混ぜた材料のカロリーが摂取されます。
ウォッカを含む蒸留酒はエンプティカロリーとなるので、蓄積こそされませんが、カロリーを取ってしまうと太りやすくなるので注意が必要です。
エンプティカロリーとは
さて、このエンプティカロリーという言葉に耳馴染がない方もみえると思うので、こちらでご紹介しておきましょう。エンプティカロリーの定義は海外では「栄養素をほとんど含まないカロリー」とされています。
この言葉を中途半端に知っている方だと、エンプティ(=empty)から空というイメージがあり、空のカロリー、つまりカロリーがないと誤解されていることが多いですが、栄養素がないだけでカロリーはあるのです。
ここでよく耳にするお酒を飲んでも太らない、というのが誤解であることに繋がってきます。エンプティカロリーは栄養素を有しないカロリーである以上、そのカロリーは体に蓄積されません。
そのため体内ではこのエンプティカロリーを優先的に消費して、アルコール以外から摂取したカロリーの消費を後回しにします。しかもアルコールは上記の通り高カロリーなので、なかなか消費されません。
エンプティカロリーは「固形脂肪と加糖によるカロリー」となっているので、栄養素がほとんどないのに高カロリーという特徴があります。
つまりウォッカなどのエンプティカロリーを持つ飲み物は、飲み続ける間、あるいはそのエンプティカロリーが消費されない間は、食べ物などのカロリーがどんどん蓄積されてしまうので、結果的にお酒以外から摂取したカロリーは余り、脂肪となって蓄積されてしまうのです。
これを聞くとやはりお酒自体のカロリーは蓄積されないから太らないと思い、お酒の席でお酒だけ飲んで、おつまみなどを食べずにいればいいという極論に向かう方もみえます。しかしこれはかえって危ないです。
アルコールを分解する過程で、肝臓での中性脂肪の合成が促進され脂肪肝を誘発する恐れがあるので、アルコールを入れすぎれば肝臓が太ってしまい、肥満よりも恐ろしいことが起こる可能性があるのです。