赤ちゃんのミルクアレルギーと対応の粉ミルク
赤ちゃんのアレルギー症状と粉ミルクは切っても切れない関係!最も多くの人が気にしているのはミルクアレルギーですが、それ以外にも大豆アレルギーや乳糖不耐症など様々なアレルギー症状が存在しており、ミルクアレルギーを予防する粉ミルクはもちろんのこと、アレルギー体質でも飲むことが出来る粉ミルクまで沢山の商品が開発されています。
今回は、ミルクアレルギーについて詳しく解説するとともに、アレルギー予防用粉ミルクやアレルギー疾患用の粉ミルクを比較した表を作成しましたので、赤ちゃんのアレルギーで粉ミルクを探している人は是非チェックしてください。
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ミルクアレルギーって何故発症するの?
アレルギー症状というのは簡単に言ってしまうと「体の勘違い」です。
普段私たちが飲んでいる牛乳も、赤ちゃんの母乳代用品として使われる粉ミルクも、どちらも牛の乳から作られているため、ママの母乳に含まれるタンパク質とは成分が異なり、赤ちゃんの体の中で「異物だ!」と判断されると抗体が作られてしまい、再度粉ミルクが赤ちゃんの体内に入ると抗体が粉ミルクの成分と戦いアレルギー反応を起こしてしまうのです。
ミルクアレルギーの症状や発症期間について
ミルクアレルギーによって起きる症状としては、哺乳力の低下、下痢や嘔吐、口唇部の発赤、じんましんや痒み充血、アトピー性皮膚炎や咳など、ひどい場合はアナフィラキシーショックを起こすこともあるため注意が必要です。
ミルクアレルギーは乳幼児期に多く発症し、ミルクアレルギー全体の約9割が生後3ヶ月以内、その大半が生後2週間から6週間に発症しますが、赤ちゃんが摂取する食品から牛乳を完全になくすことで大半が学童期までに耐性を持ち、牛乳を飲んでもアレルギーを発症しなくなりますが、20歳近くまで軽い症状を持ち続ける人もいます。
ミルクアレルギーを予防するには?
様々な理由で母乳ではなく粉ミルクを使用しなければならないケースはあると思いますが、そういったときに最初から一般的な育児用の粉ミルクを使用するのではなく、ペプチドミルクを使用することでミルクアレルギーの発症を軽減させることができるとされており、ペプチドミルクで粉ミルクに慣れさせてから移行する家庭も増えています。
ペプチドミルクと呼ばれるミルクは、粉ミルクの原料となる牛乳を加水分解することによって分子量を小さくし、赤ちゃんが摂取しても異物だと判断しない(抗体ができにくい)用に作られた育児用の粉ミルクです。
とは言っても牛乳のタンパク質を完全に分解しているわけではありませんので、もう既にミルクアレルギーの反応が出てしまっている場合にペプチドミルクは使用できません、なんらかのアレルギー症状が出ている赤ちゃんには、記事後方で解説しているアレルギー疾患対応粉ミルク比較表の中から適したものを選び医師の診断のもと使用してあげてください。
ミルクアレルギー以外にも注意したい赤ちゃんのアレルギー
赤ちゃんのアレルギーはなにもミルクアレルギーだけではありません、母乳しか飲めない乳児であっても、ママの食べた物が母乳を介して卵アレルギーや小麦アレルギーなどの症状が出てしまう事もあります。
アレルギー対応の粉ミルク比較表
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ペプチドミルク | アレルギー疾患用粉ミルク | |||||
|
森永 | アイクレオ | 明治 | 明治 | 森永 | ビーン スターク |
和光堂 |
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E赤ちゃん | ペプチド ミルク |
ミルフィー HP |
エレメンタル フォーミュラ |
ニューMA1 | ペプディエット | ボンラクト |
窒素源 |
乳清タンパク消化物、カゼイン消化物、ラクトフェリン消化物配合 | 乳清タンパク消化物、カゼイン消化物 | 乳清タンパク消化物、 | 精製結晶アミノ酸 | カゼイン消化物 | カゼイン消化物 | 分離大豆たんぱく |
|
3500Da | - | 500Da | アミノ酸まで分解 | 300Da | 300Da | - |
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パーム油、パーム核油、サフラワー油、えごま油、精製魚油 | 分別ラード、オレオ油、大豆油、ヤシ油、パームオレイン、エゴマ油、精製魚油、アラキドン酸含有油 | カノーラ油、パーム核油、パーム油、エゴマ油、サフラワー油 | 必須脂肪酸調整植物油 | パーム油、パーム核油、ひまわり油、サフラワー油、えごま油 | パーム油、パーム核油、サフラワー油、大豆レシチン | カノーラ油、大豆白絞油、パーム油、パーム核分別油、MCTオイル |
|
乳糖、可溶性多糖類 | 乳糖、ガラクトオリゴ糖 | フラクトオリゴ糖 | 可溶性多糖類、ショ糖 | デキストリン、タピオカ澱粉、ショ糖 | タピオカ澱粉、タピオカデキストリン、ショ糖 | デキストリン、ぶどう糖、オリゴ糖 |
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あり | あり | なし | なし | なし | なし | なし |
|
なし | あり | なし | なし | なし | なし | あり |
|
25μg | 25μg | 24μg | 25μg | 25μg | 17μg | 15μg |
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20mg | 30mg | 46mg | 39mg | 25mg | 25mg | 25mg |
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0.32mg | 0.37mg | 0.31mg | 0.32mg | 0.32mg | 0.31mg | 0.31mg |
|
3.0mg | 2.9mg | 3.0mg | 2.8mg | 3.2mg | 2.6mg | 3.6mg |
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13% | 12.7% | 14.5% | 17% | 15% | 14% | 15% |
mOsm/kg/H2O |
288 | - | 280 | 400 | 330 | 310 | - |
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ミルクアレルギーの発症予防 | ミルクアレルギーの発症予防 | ミルクアレルギー、先天性乳糖不耐症、一過性乳糖不耐症 | 牛乳アレルギー、 卵・大豆等のタンパク質不耐症 乳糖不耐症 | 牛乳アレルギー、卵アレルギー、大豆アレルギー | 牛乳アレルギー、乳糖不耐症、ガラクトース血症 | 牛乳アレルギー、卵アレルギー、乳糖不耐症/td> |
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◎ | ◎ | ◯ | △ | △ | × | ◯ |
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魚アレルギーに注意 | 大豆・魚アレルギーに注意 | - | 浸透圧が高く下痢に注意 | - | 大豆アレルギーに注意 | 大豆アレルギーに注意 |