知らないと損をする!?美味しいご飯の炊き方
最近では、炊飯器の進化もあってボタンを押すだけでかなり美味しいご飯が炊けます。しかし、本当にお米を美味しく食べるなら、米や炊飯器にこだわるだけでなく、「ご飯を美味しく炊く方法」もかなり重要となります。老舗のお寿司屋さんがこだわって炊き上げるような「銀シャリ」を目指して、美味しいご飯の炊き方を覚えましょう!
毎日食べるご飯だからこそ、1度おいしい炊き方を覚えてしまえば一生幸せです!一般的な炊飯器を使用した美味しい炊き方なので、手軽に実践できますから、ぜひこの際に覚えて今日から試してみてください。
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美味しいご飯を炊くために必要な物
- 軽量カップ
- できるだけ美味しい米
- カルキを抜いた水、軟水
計量カップは、水と米の分量を正確に測るために必要となります。一般的なご家庭であればおそらく所有しているとは思いますが、持っていない場合は美味しいご飯を炊くためにも準備しておきましょう。
また、美味しいご飯を炊くためには、お米にこだわることはもちろんですが、炊飯に使用する水にもこだわる必要があります。最も手軽なのは軟水のミネラルウォーターを使用することですが、水道水を浄水器に通したり、備長炭などでカルキを抜いて使用することも推奨されます。
美味しいご飯を炊くための手順
では早速、美味しいご飯を炊くための手順を紹介していきましょう。
炊飯器を使った一般的な炊き方だと、米を研ぐ、炊飯する、で終わりだったかもしれませんが、美味しくご飯を炊くためには7つの手順を踏む必要があります。面倒だと思うかもしれませんが、それぞれの手順自体は複雑ではなく、一般的な炊き方をより丁寧に行うだけなので、炊き方を覚えてしまえばさほど面倒だとは感じないでしょう。
そんな、美味しいご飯を炊くための7手順はコチラ。
- 計量
- 洗米
- 米研ぎ
- 浸水
- 炊飯
- 炊き上がり
- ほぐし
美味しいご飯を炊くための7手順を、さらに詳しく掘り下げて解説します。
計量:お米の量はキッチリ測る事
美味しいご飯を炊くために最も重要なポイントと言って過言ではない「水加減」。料亭や寿司屋さんなど、米にこだわる飲食店では計量カップすら誤差が生まれて米の炊き上がりに変化が起きるとし、秤を使用して厳しくチェックしている場所もあります。
家庭でご飯を炊くなら、せめて炊飯器に付属されている計量カップを使用して、しっかりきっちり米の量を計ることが重要となります。この時点で、米の量が違えば後の手順を全て完璧にこなしても、美味しいご飯を炊くことは出来なくなってしまいますから、まずは米の量を限りなく正確に測ることがポイントとなります。
洗米:研ぐ前に米を手早く洗う
一般的なご飯の炊き方では、米に水を注いだらすぐに研ぎ始めてしまうと思いますが、美味しくご飯を炊くためには、米を研ぐ前に水を注いでササッと2〜3度かき混ぜて、水を捨てることが重要となります。
お米というのは、一番最初の水を最も良く吸収するため、米についていたヌカの臭いまで米が吸い取ってしまいます。ですから風味を損なわないためにも手早く水で米を洗うというのが重要となるのです。
こだわって米を炊く人の中には、この一番最初に米が吸収する水に、ミネラルウォーターや浄水器を通した水を使用するという人もいます。特に、古米になればさらに臭いが強く、また吸収量も多くなるので、美味しいご飯を炊くためには必須の作業と言えます。
米研ぎ:美味しいお米の研ぎ方
水を入れた状態で米を研ぐ人も多いかもしれませんが、美味しいご飯を炊くためには「水がほぼ切れた状態」で米を研ぐことが大切となります、ボールを握っているような手の形で、米をかき回すように研ぐのがポイントです。
米が割れるほどに強く研いだり早く動かし過ぎるのも注意が必要。米を研ぐ理由というのは「精米した米の表面についている、ヌカやゴミを取り除く事」ですので、米を痛めてしまうような研ぎ方は味を損なってしまいます。
手のひらに力を入れて握りつぶすように米を研ぐと割れてしまう原因になりますし、水を入れたままかき混ぜるように研ぐと米同士の摩擦が起きないため綺麗に研ぐことが出来ないので注意しましょう。
水を2〜3回程度変えて米を研ぎ、研ぎ汁を捨てる際は一度底から軽く混ぜて、沈殿している濃い研ぎ汁を攪拌させて捨てるとよいでしょう。
水が透明になる程繰り返すと、米の栄養や美味しさも溶け出してしまうため、美味しいご飯を炊くなら研ぎすぎにも注意しなければいけません。うっすら米が透けて見えるくらいの透明度を目指して研ぎましょう。
浸水:炊く前にしばらく浸すと美味しくなる!
研ぎ終えたお米をしばらく水に浸しておくと、普通に炊くよりもかなり美味しいご飯が炊けます。
夏場は30分程度、冬場や古米を扱うときは1時間程度が目安とされており、夏場におけるお米の浸水作業では、水温が高いとご飯が黄ばむ原因となるので、あらかじめ冷やした水や、氷を入れておくと真っ白な米が炊き上がります。
なぜ、この浸水作業をすると美味しいご飯が炊けるのかというと、浸水させることで米のデンプン質がアルファー化(糊化)するためであり、この工程を行うと普通にご飯を炊くより米の芯まで熱が通りやすく、米の持つ甘みを全力で引き出してくれます。
特にコシヒカリ系の甘味が強い品種は、浸水させることで米の持つ能力の高さに驚かされます。
炊飯:炊飯器に移す前に内釜の水を拭き取る
意外と見落としがちな「炊飯直前」の作業。研いだお米に水を入れたら炊飯器にセットしてボタンをポチっ!とするのが定番ですが、その前に一度「内釜の外側についている水を拭き取る」という作業を行いましょう。
内釜の外側に水滴や米粒がついたままセットしてしまうと炊飯器の故障を招くだけでなく、炊きムラができてしまって米が美味しく炊けない可能性もあります。軽く拭き取ってからセットしましょう。
セットが完了したら、ボタンを押して炊飯開始です。
炊き上がり:蓋と釜の水分を拭き取る
炊飯器から炊き上がりの音が聞こえたら、蓋を開けていきなり中のご飯を茶碗に盛ったり、窯の中のご飯をかき混ぜる人がいますが、まずは蓋の表面や内釜にびっしりとついた水滴を拭き上げるのが、美味しいご飯を炊くための秘訣。この水滴がご飯に落ちてしまうと、その部分だけ水っぽい食感になります。
しかし、できる限り早くほぐしの作業に移りたいので、ご飯を炊くときは水滴をササッと拭けるように近くにフキンを置いておくのがおすすめです。
ほぐし:美味しいご飯の必須作業
これは意外と行っている人が多いのではないでしょうか。炊けたご飯をしゃもじを使ってほぐしてあげれば、ご飯の余分な水分は飛び、釜の中の炊きムラがなくなって均一な炊き上がりになります。炊き上がりの音が聞こえたら、できる限り早めに蓋を開けて、ご飯のほぐし作業ををしてあげるのが美味しいご飯には必須です。
まずは、釜の中のご飯を十字に区切って、その4分割された場所を、天地返しの要領で底から上下を入れ替えながら、しゃもじで切るようにほぐしましょう。手早く行うのも大切ですが、ご飯を潰さないようにほぐすのも重要です。
ご飯が炊けたまま、ほぐすことなく放置してしまうと、釜返りと呼ばれる現象が起きて米同士がくっつきます。べちゃっとした感じになってしまうので、しっかりとほぐしてあげましょう。
美味しいご飯のために覚えておきたいコツ
さて、美味しいご飯の炊き方が理解できたところで、ご飯の炊き方に関するちょっとした疑問やコツについて解説していきます。残ったご飯を美味しいまま保温しておく方法や、古米を炊くときに覚えておきたいポイントも紹介していきますので、美味しいご飯の炊き方を合わせて覚えておきましょう。
準備だけして後で炊くときのポイント!
米を研いで水加減まで調節した状態で置いておく場合は、炊飯器にセットしたまま常温で保存するのは好ましくありません。朝食用であったり外出時にどうしても炊飯器の中にセットしておかなければならないときは仕方ありませんが、できれば準備した内釜にラップをかけて冷蔵庫で保管しておくのがベストです。
美味しいご飯の保温と保存のポイント!
基本的に炊けたご飯は2〜3時間程度で硬くなり、風味が落ちて美味しくなくなります。
ここでポイントとなるのは、できる限り中のご飯に熱をかけない事ですが、保温するという行為に矛盾を感じます。そこで美味しいご飯をキープするためには「少しでも釜に触れる部分を少なくする」という事です。ご飯を山型に盛ると、より美味しい状態で保温しておくことが出来ます。
炊いたご飯を明日の朝に食べたいという場合や、2〜3日後まで保存しておきたい場合は、一食分ずつに分けてラップに包み、冷凍庫で凍らせて保存しておくのがおすすめです。
古米をもっと美味しく炊くポイント!
古米を美味しく炊くには、米を研ぐ際にしっかり目に力を入れて「ギュッギュッ」と研ぐのが良いとされています。米の表面をしっかり落とすことで、新米に匹敵するほどの美味しさを引き出すことが出来ます。
また、水を規定量よりも少し多目に入れて、サラダ油を少し足して炊くと美味しく炊け上がります。古米3合に対して、小さじ1/2程度が適量だと言われています。
美味しいご飯のための水選び
お米を炊くためのレシピといえば「米と水の2つ」ですから、美味しいご飯を炊くためには、米にこだわるだけでなく、使用する水にもこだわる必要があります。
手っ取り早く水を選ぶならミネラルウォーターを選ぶのが1番ですが、そのミネラルウォーターにも合う合わないが存在しますので、水の選び方と、水道水を炊飯に適した水に変えるためのカルキ抜きの方法を紹介しておきます。
軟水の方が美味しく炊ける!
ミネラルウォーターには大きく分けて軟水と硬水の2種類があります。
この水の違いは「カルシウムとマグネシウムの量」で定められており、硬水と呼ばれる水は軟水に比べて、これらのミネラルが多く入っています。ミネラルが豊富に含まれている水は、ごはんが本来持っている甘みや風味を損なうことが多く、雑味を増やしてしまいがちなので、美味しい炊飯には軟水がおすすめされています。
一般的に水の硬度が0〜100あたりの物を軟水と呼びます。日本では水道水も軟水なので、カルキを抜いたりした水道水を使用してもミネラルウォーターと同じくらい美味しいお米が炊けます。
水道水のカルキを抜く方法
上でも説明した通り、日本の水道水は軟水が多いため、一般的には水道水を使用しても美味しいお米は炊けると考えてよいでしょう。しかし水道水には水道法によってカルキを使った消毒が行われていますから、カルキ臭と言われる独特の臭いがあります。ですので、美味しいご飯を炊くためにはカルキ除去が必要となります。
水道水のカルキを抜くために手軽な方法といえばこの4種類。
- 3〜5分程度、水道水を沸騰させる
- 半日〜1日程度、水を汲み置きしておく
- 浄水器を使用してカルキを抜く
- 備長炭を水に半日程度浸しておく
最も手軽なのは、浄水器などを蛇口に設置して使う方法です。一度設置してしまえば、特に作業をする必要なく美味しいご飯が炊けます。
次に手軽なのは、水道水を一度沸騰させる方法です。コーヒーや紅茶などを飲む際に、少し多目に沸騰させておき、そのまま放っておいて冷めた水を炊飯に使えば、比較的手軽に美味しい水が作れます。
こういった方法で水道水のカルキを抜けば、ミネラルウォーターをわざわざ購入せずとも美味しいご飯が炊けますので、是非とも実践していただけたら、ご飯を今よりも一層美味しく楽しめると思います。