緑茶に含まれるカテキンの効果効能と注意点
1000年以上の歴史を持つお茶は、世界で最も長い歴史を持つ飲み物の1つに数えられています。日本人にとっても最も馴染みの深い緑茶は、今も変わらず愛され続けています。そんな緑茶には数々の美容・健康効果があると言われており、その中でも代表的なのが「カテキン」です。
そんな緑茶に含まれているカテキンについてご紹介します。
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緑茶に含まれるカテキンって何?
カテキンとは、ポリフェノールの1つであり、タンニンという緑茶の苦み成分の主成分です。特に緑茶などの茶葉に含まれているカテキンを「茶カテキン」と呼び、コーヒーに含まれていいる「コーヒーポリフェノール」と合わせて「清涼飲料二大ポリフェノール」と呼ばれています。
カテキンはお茶に苦みや渋みを加えるだけではなく、様々な美容・健康効果があることが分かっています。
緑茶に含まれれるカテキンの種類
カテキンには「ガレート型」と「遊離型」と呼ばれる2種類の分類があり、合計で4つの種類のカテキンが存在します。
- ガレート型カテキン
エピガロカテキンガレート(EGCG)
エピカテキンガレート(ECG) - 遊離型カテキン
エピガロカテキン(EGC)
エピカテキン(EC)
茶葉に含まれるカテキン含有量はEGCG>EGC>ECG>ECの順に多く含まれていると言われており、カテキンのなかでも最も高い抗酸化力を持っているのがエピガロカテキンガレート(EGCG)と言われる成分です。その抗酸化力の高さは、ビタミンの約90倍とも言われています。
お茶の種類とカテキン含有量
カテキンの含有量はお茶の種類によって大きく異なります。チャノキの根で作られる「テアニン」という成分が、葉の方に移動していきます。テアニンに光が当たると、分解されてエチルアミンとなり、それがカテキンに変化します。
それゆえ、光が当たらなければテアニンが分解されず、カテキンの生成が抑えられます。ですので、被覆栽培されている玉露はカテキン量が少ないのです。
代表的なお茶のカテキン含有率を以下に記載しますので、参考にしてみて下さい。乾燥茶葉に含まれるカテキンの割合です。
- 煎茶:12%
- 番茶:10%
- 玉露:9%
- ウーロン茶:7%
- ほうじ茶:2%
- 紅茶:2%
また、カテキンは成熟した葉よりも若い芽に多く含まれているという特徴もあります。それゆえ、一番茶や二番茶により多く含まれています。
さらに、茶葉に含まれるカテキンは発酵によって減少します。ですので、発行しない緑茶に多く含まれており、半発酵のウーロン茶、発酵茶である紅茶の順にカテキン量は少なくなります。
緑茶に含まれるカテキンの効果効能とは?
1000年以上の歴史を持つお茶は、古くから「養生の薬」として重宝されてきました。古くから伝承されてきたお茶の効能の多くが「カテキン」の働きによるものだと、近年の研究で分かってきています。
緑茶のカテキンの働きによる効果は多くあります。以下に茶カテキンの代表的な効果を記載しますので参考にしてみて下さい。
- 抗ウィルス作用
- 抗アレルギー作用
- 抗酸化作用
- 抗菌作用
- 整腸作用
- 血糖上昇抑制
- 血圧上昇抑制
- コレステロール上昇抑制
- 血小板凝集抑制作用
- ダイエット効果
- 抗がん
- 虫歯予防
- 消臭作用
肝機能障害?茶カテキンの安全性は?
急須で入れた緑茶に含まれるカテキン量は、湯呑み1杯で約100mgと言われています。多くの人は1日に1杯から3杯のお茶を飲みますので、茶カテキンの平均的な摂取量は100mgから300mgと言われています。
静岡などの緑茶の産地では、緑茶を飲む量が多く、1日1000mg以上の茶カテキンを摂取している方も少なくありません。上述したように、茶カテキンには優れた美容・健康効果があり、特に多くのお茶を飲むお茶の産地の方はがんの死亡率が低いというデータもあります。
しかし、緑茶カテキンは多くとればとるほど体に良いのでしょうか?海外では、「緑茶カテキン」のサプリメントによって肝機能障害になったという報告も上がっています。
それに加え、高濃度茶カテキン飲料も健康被害の恐れがあるということから、一部の国では販売されていません。これに対し、高濃度茶カテキン飲料のメーカーは「こういった事例は普通のお茶の入れ方とは異なる抽出方法やサプリメント形態で摂取したことが原因」と考えており、安全性は問題ないと述べています。
お茶の産地の方が沢山のお茶を毎日飲み続けて、がん死亡率が低く長寿なのは事実です。しかし、カテキンのサプリや高濃度茶カテキン飲料で肝機能障害が起こったのも事実です。
ですので、はっきりとしたことはいえませんが、普通のお茶であればたくさんとっても問題ないと思いますが、サプリメント形態のものやカテキンを高濃度に抽出した飲料は、飲む量には気を付けた方が良いかもしれません。
緑茶に含まれるカテキンの効率的な抽出方法
では、茶カテキンを効率的に摂取するための方法についてご紹介します。茶カテキンはペットボトルのお茶よりも、急須で茶葉から入れたお茶の方が多く含まれています。
ですので、急須で御茶を入れることがおすすめです。また、一度に多く飲むのではなく、緑茶を毎日飲むことを習慣づけるのがおすすめです。茶葉も高級な茶葉を使う必要はなく、一般的な煎茶や番茶で問題ありません。むしろ玉露などの高級茶葉は、カテキンの含有量が低くなります。
ただ、カテキンは低温では抽出されにくい為、熱いお湯で入れた方がよりカテキンが抽出されます。ですので80度以上、出来れば85度以上の熱いお湯で入れて下さい。
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