初心者でも簡単!美味しい緑茶の入れ方
緑茶は適当に入れてしまうよりも、使用する水やお湯の温度、抽出時間を茶葉に適したものにすることで、その茶葉の魅力を最大限に引き出すことができます。逆に入れ方によっては茶葉の特徴をつぶしてしまっている可能性もあります。
失敗することなく、美味しい緑茶をいれることができるように、ここでは美味しい緑茶の入れ方の手順やポイントを紹介しているので、緑茶を入れる時の参考にしてみてください。
スポンサーリンク
基本的な緑茶の入れ方
材料(2人分、普通蒸しの煎茶)
- お湯:200ml
- 茶葉:4g
緑茶を美味しく入れる手順
- 急須に茶葉を入れる。
概ね2人分で4gとされていますが商品によって差があるのでパッケージを確認してください。 - 90度以上のお湯を急須に注ぐ。
上質な煎茶の場合は80度を目安に入れると旨み成分を抽出できます。一度湯呑に移して湯冷ましした後急須に注ぎましょう。一度移すと温度が10度程度下がります。 - 30秒程度蒸らしてください。
- 湯呑に均等に注ぎ分ける。最後の1滴まで注ぐようにしてください。
緑茶の茶葉別:美味しい入れ方一覧表
緑茶の種類 | 茶葉の量 | お湯の量 | お湯の温度 | 抽出時間(蒸らし) |
深蒸し煎茶 | 4g | 150ml~200ml | 80度 | 30秒 |
玉露 | 6g | 100ml | 60度 | 2分 |
玄米茶・ほうじ茶 | 4g | 200ml | 95度 | 30秒 |
旨みをしっかり抽出することで茶葉を活かせる玉露は低温のお湯でゆっくりと、香ばしい香りを楽しめる玄米茶やほうじ茶は高温のお湯で短時間で抽出します。
渋み成分である「カテキン」は高温で抽出されやすく、低温だと抽出されにくいです。旨み成分である「テアニン」は高温だと成分が壊れやすく、低温だと抽出しやすい特徴があります。そのため、夏場にゴクゴクと飲めるような味の緑茶を抽出するためには「水出し緑茶」と呼ばれるお湯を使わない入れ方が用いられます。
温度と抽出時間によって同じ茶葉でも違った味わいにすることができるので、温度と抽出時間で自分の好みの味わいに調整することもある程度可能です。
ピントルの緑茶専門ページでは、緑茶の茶葉の種類に合わせて、それぞれの特徴や美味しい入れ方を解説したページも御用しておりますので、使用する茶葉が決まっている人はそちらも参考にしてください。
- 煎茶・深むし煎茶の美味しい入れ方
- 玉露(かぶせ茶)の美味しい入れ方
- 抹茶(てん茶)の美味しい入れ方
- 玉緑茶の美味しい入れ方
- 茎茶・芽茶・頭柳・粉茶の美味しい入れ方
- 玄米茶の美味しい入れ方
- ほうじ茶の美味しい入れ方
- 番茶の美味しい入れ方
緑茶に適した水の選び方
普段何気なく入れてしまう緑茶ですが、実は使用する水によって緑茶の味わいが変わります。緑茶に適した水は微酸性の軟水なので、ほとんどが微酸性の軟水である日本の水が緑茶を入れるのに適しています。水道水を使っても問題ありません。(水道水には塩素が含まれている為、沸騰させる必要あり。)
では逆にどういった水が適してないか理解しておけば、より緑茶を入れる時に失敗しなくなりますし、どんな特徴があるか理解しておいて損はありません。以下で様々な水と緑茶の相性を紹介していきます。
- 【硬水(硬度の高い水)】
一定の基準よりカルシウムやマグネシウムなどのミネラルの含有量が多い水を硬水といいます。硬水で緑茶を入れるとミネラルが緑茶のカテキンやカフェインと反応し淡泊な味になり、香りも落ちます。 - 【鉄・マンガンの含有量が多い水】
金属っ気を感じ、水色が黒褐色のようになり色調が悪くなります。 - 【酸性の強い水】
水色が薄くなり、酸っぱい味わいになる。 - 【アルカリ性の強い水】
水色が濁り、苦みが増します。 - 【塩素を多く含んだ水】
1Lの水に含まれる塩素が0.5mgを越えると塩素臭を強く感じるようになる。 - 【塩分を多く含んだ水】
1Lの水に含まれる塩分が200mgを越えると塩味を感じ、緑茶の味わいを損ねる。
このように微酸性の軟水以外の上記の水で緑茶を入れると緑茶の味わいと損ねることになります。水道水は一度沸騰させれば適した水として使えますが、水を買って緑茶を入れる場合は硬度などに注意するようにしてください。
お湯の温度による緑茶の味わいの違い
水と同じくらい緑茶を入れるのに大事なのがお湯の温度です。温度によって緑茶の味わいや香りがまったく違うものになりますし、茶葉によっては適した温度があります。
渋み成分であるカテキンは60度から抽出することができ、80度以上の高温のお湯に溶けだしやすい成分です。旨み成分であるテアニンは50度以上の低温で溶けだしやすいとされています。
旨みや苦みだけではなく、お湯の温度は香りにも大きく関係しており、高温のお湯ほど香りを引き出すことができます。
普通蒸しの煎茶の80度を基準とすると
- 渋みを抑えて旨みをしっかり抽出したい玉露は50度前後
- 香ばしい香りを楽しめる玄米茶・ほうじ茶は95度
このように茶葉の種類によって、又は自分の好みの味わいや香りによってお湯の温度を調整するようにすれば、より一層緑茶を楽しむことができます。
抽出時間も緑茶を美味しく入れるポイント
適した水を選び、茶葉に適した温度がわかったら、次に大事なのは茶葉の抽出時間です。せっかく適した温度の適したお湯を用意しても、抽出時間を間違ってしまうと茶葉の特徴をつぶしてしまうことになります。
例えば低温で旨み成分を抽出する玉露は2分程度時間を置く必要があります。抽出時間が短いと玉露の旨み成分を出し切ることができません。
逆に旨み成分が少ない玄米茶・ほうじ茶は、高温のお湯でささっと入れた方が香ばしい香りを損なわせることがありません。深蒸し緑茶も茶葉が細かく成分が抽出しやすいので抽出時間は短くしてください。
緑茶は濃ければいいわけではないので、上記の一覧表を参考に、抽出時間も大事であることを覚えておきましょう。