カクテルの王様!マティーニの作り方とアレンジ方法
バーへ行けば必ずと言っていいほどカクテルをたのまれる方は少なくないと思います。そんな方々なら当然ご存知だと思いますが、あまり行かない方でもジンを使ったカクテルの中に「カクテルの王様」と呼ばれるものがあるのを聞いたことはあるのではないでしょうか?
その完成度と人気から世界中で愛され続け、今もなおカクテルの頂点に君臨し続けるのがマティーニというカクテルです。しかもそれだけの完成度を誇りながら、材料と道具さえあれば自宅でも作れる代物です。そこでこちらではカクテルの王様・マティーニの作り方とアレンジ方法をご紹介していきます。
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マティーニとは?
それではまずマティーニについてご紹介していきましょう。マティーニは数々の逸話が存在し、語り継がれるほど有名なカクテルであり、その完成度から「カクテルの中の傑作」、「カクテルの帝王」とまで称されています。
1910年代にニューヨークのニッカボッカー・ホテルに在籍していたマルティーニという名のバーテンダーが考案したことから、この名が付けられたとされていますが、これは諸説の1つです。他にもマティーニの原型となったカクテルに、イタリアのマルティーニ・エ・ロッシ社製のベルモットを使っていたなどの説もあります。
作られた当初は甘口でしたが、時代の変遷とともに辛口へと変化してきました。これは使用する材料の1つであったスイートベルモットをドライベルモットへ変えたためでもあります。そのためデコレーションにもオリーブを使い、辛口を損なわないようにしているのも特徴です。
これは一般的な辛口のカクテルにはオリーブを使うというものを忠実に守ったものであり、そのおかげでマティーニの辛口をより際立たせることができるのです。ちなみに甘いカクテルにはチェリーを使うのが一般的です。
材料に使われるベルモットもお酒であり、これは白ワインを主体としニガヨモギなどの香草が配合されたフレーバーワインなので、この香りがほんのりとするカクテルとなっています。その辛口のテイストと、ベルモットの香りが特徴的なカクテルがマティーニです。
アルコール度数の詳細な数値は後述しますが、高めなため多くの量を作らないショートタイプとなっています。これは氷を入れないためアルコール濃度や味が薄まることがなく、また冷えた状態を長い時間維持できないので、短時間で飲むことを前提としたカクテルタイプになっています。
マティーニのアルコール度数とカロリー
マティーニのアルコール度数は材料の比率にもよりますが、一般的に作られる分量ならば35%と非常に高くなっています。これはベースとなるジンが40%であり、材料の4/5に使用しているためでもあります。
マティーニのカロリーはカクテル1杯飲むと120kcal程度の摂取カロリーとなります。
マティーニの作り方
それではここからマティーニの作り方をご紹介していきましょう。マティーニの製造方法はステアという技法になります。技法があるとなると難しい気がしますが、案外簡単です。これはステアが混ぜるという意味の言葉であり、実際混ぜるだけで作ることができるのです。ただステアでは専用の器具を揃えなければいけないという問題があります。
それがミキシンググラスとストレーナーという器具になります。ミキシンググラスは材料を入れてかき混ぜる用のグラスであり、ストレーナーは濾す器のようなものです。
ステアの基本的な方法はミキシンググラスに氷と材料を入れ、バースプーンまたはマドラーで混ぜ合わせ、氷を取り除くためにストレーナーをミキシンググラスにセットして、グラスに注ぐ際にカクテルと氷を分離しながら注ぎます。
先述したようにマティーニはショートタイプなので、カクテルグラスを使うのが一般的であり、自宅でも同様にこのグラスを使った方が雰囲気も味わえるのでおすすめです。
マティーニの材料
では材料などを見ていきましょう。
- ジン:4/5
- ベルモット:1/5
分量の割合で表記されているので、先に倣い、カクテルグラスの適量である60mlを例として具体的な量も計算しておきましょう。
- ジン:60 ml × 4/5 = 48 ml
- ベルモット:60 ml × 1/5 = 12 ml
このような分量で混ぜると、先述の35%のマティーニができます。
マティーニを作る手順
それではマティーニの作り方の手順に移りましょう。ステアは先ほど説明した技法となりますので、その方法を行ってください。
- ステアしカクテルグラスに注ぐ。
- 好みでオリーブを飾る。
オリーブを沈めて飾ることで、お洒落にかつマティーニ独特の辛味を引き立たせるカクテルとして仕上がります。
マティーニのアレンジ方法
さて、器具さえあれば簡単に作れるマティーニですが、アレンジすることもできます。自分でいろいろなアレンジをすることでいつもと違ったマティーニを楽しめます。ここからはいくつかアレンジ方法をご紹介しておきましょう。
スウィート・マティーニ
マティーニの歴史でも触れていますが、かつてはスティートベルモットを使用していました。現在はドライベルモットを使用しているので辛口となっていますが、あえてかつての材料と同じようにスウィートベルモットを使うことで、甘口のマティーニになります。
作り方やベルモットの分量は上記の作り方と同様のもの、方法で大丈夫ですので、辛口が苦手な方は試してみてもいいかもしれません。
アーティラリー・マティーニ
これは材料ではなく、製法を変えるアレンジ方法です。ステアではなく、シェークすることでも丸みのある味のマティーニにすることができます。ただ技法のシェークはシェーカーが必要であり、強すぎずまた振りすぎないように混ぜなければいけないので、技術が必要なアレンジ方法になります。
ヒプノティック・マティーニ
ウォッカやコニャックをベースとして、パッションフルーツやキウイ、パイナップルなど7種類以上の果物をブレンドした爽やかさと色鮮やかなカラーが特徴のヒプノティックというリキュールを使うマティーニです。
本来はこのリキュールにウォッカをシェークするのですが、あえてマティーニとステアすることでトロピカルな風味が特徴のマティーニが出来上がります。分量はヒプノティック40mlに対してマティーニ20ml、さらにレモンジュース5ml、そして氷をミキシンググラスに入れてステアすれば完成となります。