強い?太る?ジンのアルコール度数とカロリーについて
世界4大スピリッツの1つとして名高いジンですが、実際どれくらいアルコール度数があるかご存知でしょうか?
よく飲んでいる方は知っているとは思いますが、カクテルでの飲み方をメインにしている方は意外にも知らない事の方が多いようです。また、ジンのカロリーを知っている方はどれくらいいるのでしょうか。
誤った情報を認識してしまっている方もいるようで、その情報が健康に影響する可能性もあります。そこでこちらでは詳しく知っていただくためにもジンのアルコール度数とカロリーについてご紹介してきたいと思います。
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ジンのアルコール度数について
まずはジンのアルコール度数についてご紹介していきたいと思います。しかし一口にジンと言っても種類があり、その種類によってアルコール度数に幅がある場合があります。これは製造の過程で蒸留する際、加水するときにどれだけの水が含まれているかで変動があるのです。
そのためジン自体のアルコール度数は40%前後だと思っておいてください。低いものだと40%を切るものもありますが、高いものだと50%近くになるものもあります。度数だけでも高いことが分かりますが、その高さを比較して知っていただくためにも、アルコール度数をお酒別に比較をしながらご紹介をしていきます。
お酒別:アルコール度数の比較
ジンは40%程度のアルコール度数と言うことで、数値だけ聞いても高いことが分かりますが、実際に日本でよく飲まれているお酒と比べてもその高さが伺えます。下の表からも分かるように居酒屋などに入ればまず注文されるビールなどは高々5%程度です。
果実から作られるワインや、米から作られる日本酒でも15%程度なのです。意外かもしれませんが、焼酎は25%にもなります。もちろん商品によって違いもありますが、そのままだときついので水割りやお湯割り、酎ハイなんて形で飲むことが多いのです。
それから比較してもアルコール度数40%はなかなかの高さです。同じ分量を飲んだのであればビールの8倍、ワインや日本酒の3.6倍以上にもなるのです。
ジンと同じ4台スピリットに称されるウォッカやテキーラ、ラムは同じ40%と高いため、このように同格のお酒として見られているのですね。
お酒の種類 | アルコール度数 |
ジン | 40% |
ビール | 5% |
日本酒 | 15% |
ワイン | 15% |
焼酎 | 25% |
ウイスキー | 40% |
ラム酒 | 40% |
テキーラ | 40% |
酔いつぶれないジンの上手な飲み方
さて、このようにアルコール度数の高いジンをロックなどで飲む強者もみえると思いますが、全ての人がそういうわけにはいかず、むしろ二日酔いになることは目に見えているでしょう。それどころか、飲んですぐに酔いつぶれてしまう方も出てしまう可能性もあります。
しかしジンは飲めれば非常に美味しいお酒でもあります。そうなると美味しく飲んでできれば酔いつぶれないようにしたいところですよね。そのためにはジンを上手に飲んであげる必要があります。
初めての方であれば、まずジンをどれくらい飲むと酔うのか、またどれくらい酔ってしまうのか、状態を見極めるためにも、しっかりと把握しましょう。その上で、適量飲むようにすることをおすすめします。
人によってアルコール分解酵素の力が違うので、酔いやすい酔いにくいはあると思いますが、どれくらいで酔うかという目安はあります。ジントニックを例にご紹介すると、4杯程度が目安となります。
2杯では顔や皮膚などが赤くなるほか、判断力が若干鈍る程度ですが、4杯まで行くと体温や脈拍の上昇が起こり、ほろ酔い気分になります。このあたりでやめておけば酔い潰れることはありません。
しかし6杯を超えると、立つとふらつく、大声になるなど身体的な影響が出始めます。ここまでくると翌日に二日酔いの症状が出る可能性が十分高くなりますし、これ以上飲めばそのまま酔い潰れてしまうのは目に見えてきます。
もちろんその前に他のお酒を飲んでいたり、元々お酒に弱い方はもっと前の段階で酔いが回り始めたりすることもあるので、あくまで目安としてください。
酒量(ジン) | 純アルコール摂取量 | 酔いの状態 | |
爽快期 | ジントニック2杯程度 | 約30ml | 気分が爽やかに 皮膚が赤くなる 判断力が若干落ちる |
ほろ酔い期 | ジントニック4杯程度 | 約60ml | ほろ酔い気分になる 体温が上昇する 脈が速くなる |
酩酊初期 | ジントニック6杯程度 | 約90ml | 気が大きくなる 大声になる 立つとふらつく |
酩酊期 | ジントニック10杯程度 | 約150ml | 千鳥足 呼吸が速い 吐き気や嘔吐 |
泥酔期 | ジントニック17杯程度 | 約250ml | まともに立てない 意識の混濁 言葉が支離滅裂 |
昏睡期 | ジントニック20杯程度 | 約300ml | ゆすっても起きない 大小便垂れ流し 呼吸が深くゆっくり 死亡の可能性も |
ジンはカクテルの材料にも使われることは冒頭でも触れましたが、何もロックなどで飲まなくても、カクテルとしていただくことで飲みやすくなりますし、何よりもアルコール度数も下がるので、ロックで飲むよりも酔いは回りにくくなります。これも上手な飲み方の1つでしょう。
またロックや水割りであっても、少しずつ飲んでいけば実は体に残りにくく、酔いもさめやすくなり、二日酔いにもなりにくいのです。バーなどでジンを頼んで飲んでみえる方の多くがやってみえる方法ですね。これも上手な飲み方と言えるでしょう。
さらに、ジンは種類やブランドによって飲みやすいものもあるので、自分が無理せず飲めるジンを探すというのも上手に飲むための1つのポイントになってきます。
どれくらいで酔いが醒めるか
しかしそのような飲み方をしても酔うものは酔います。程度が違うだけで、お酒である以上酔いは回ってしまうのです。そうなるとどれくらいで酔いが醒めるかも気になるところですよね。酔いが醒めるまでの時間は、飲んでいるお酒のアルコール度数や摂取量、そして体重に影響してくるのです。
目安としては、体重60kgの人の場合、純アルコール摂取量が約10mlで体内に1時間半ほど留まることになるので、ジントニック2杯だと約4時間半ほど酔っている状態になると言えます。
次の日に仕事など予定がある人は逆算して飲むようにすると影響が少なく済むことになります。
ジンのカロリーについて
お酒を飲む上でもう1つ気になるのが、カロリーでしょう。特にお酒好きの女性でダイエットをしている方などは気にしてみえる方も多いと思います。
お酒には当然ですが、カロリーが存在しています。ジンにも当然カロリーがあり、100mlあたりでいくと実に264kcalものカロリーがあるとされています。これは穀物類から作られているだけに当然と言えば当然です。
同じ穀物から作られるビールでも100mlあたり40.5kcalとなっていますが、ビールの場合は100ml飲むという場合は考えにくいので500mlで計算すると200kcalを越える計算になるのでカロリーは高めです。
お酒の種類 | カロリー(100ml目安) | |
ジン | 267kcal | |
ビール | 40.5kcal | |
日本酒 | 104kcal | |
ワイン | 73kcal | |
焼酎 | 甲種 | 206kcal |
乙種 | 146kcal | |
ウォッカ | 228kcal | |
ラム酒 | 228kcal | |
テキーラ | 224kcal |
上記のアルコール度数に合わせてこちらも一覧にしてみましたが、同じ4大スピリッツの中でも一番カロリーが多いのがジンとなっています。もちろん商品によって違いがありますのでこれはあくまで目安ですが、それでも高いことに変わりはないでしょう。
エンプティカロリーとは
「でも、お酒って太らないって聞くよ?」という声をよく耳にしますが、それは大きな誤解です。
これはお酒のカロリーが人体に蓄積されない「エンプティカロリー」であることから誤解されている事実です。確かにお酒のカロリーは体に蓄積されません。これはこのエンプティカロリーという言葉が大いに関係しているのですが、大体日本ではこの言葉の意味をはき違えています。
エンプティ(=empty)から空というイメージがあり、空のカロリー、つまりカロリーがないと誤解されている言葉なのですが、これは海外で「栄養素をほとん含まないカロリー」として使われているため、意味そのままに栄養素がないだけでカロリーはあるのです。
体内ではこの栄養素を含まないカロリーであるエンプティカロリーを優先的に消費して、アルコール以外から摂取したカロリーの消費を後回しにします。しかもアルコールは上記の通り高カロリーなので、なかなか消費されません。
エンプティカロリーは「固形脂肪と加糖によるカロリー」と定義されており、栄養素がほとんどないのに高カロリーという特徴があります。
つまりもれなくジンもこのエンプティカロリーを持つ飲み物になり、飲み続ける間、あるいはジンのカロリーが消費されない間にも、どんどんカロリーは蓄積されてしまうので、結果的にお酒以外から摂取したカロリーは余り、脂肪となって蓄積されてしまうのです。
かと言ってお酒の席でお酒はだけ飲み、おつまみなどを食べずにいればいいかと言われればそういうわけではありません。アルコールを分解する過程で、肝臓での中性脂肪の合成が促進され脂肪肝を誘発する恐れがあります。つまりアルコールを入れすぎれば肝臓が太ってしまうのです。