ビショビショはダメ!ぬか床の水抜き方法
食材を漬けてぬか床を何度も使っていくと、ぬか床に水分が溜まってしまいます。これは、ぬか漬けをしていれば致し方ないことなのですが、この水分を、どうしたらいいのかわからなくなってしまった経験はありませんか?
多くの人は水分を取り除いた方が良いといっていますが、本当に捨てても問題はないのか疑問です。そんな疑問を解消するために、避けて通ることができないぬか床の水分問題に迫っていきます。
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ぬか床の水抜きはするべき?
ぬか漬けを楽しんでいる人の多くが抱える問題といえば「ビショビショになったぬか床の水抜き」ではないでしょうか。
しかし、この水抜きには賛否両論あり、単純に水抜きをするのではなく、「足しぬか」を行って水分含有量を減らす方法が良いという意見もあります。
ぬか床に溜まった水分には、乳酸菌、酵母菌、ビタミン、ミネラルといった体に良い栄養分がたくさん含まれています。そのため、取り除いて捨ててしまうのはもったいない、という人も中にはいます。ぬか床の旨味成分や塩分も捨ててしまうことになりますから、もったいないというのはうなづけます。
本当に捨てたくないという人は、吸い取った水分を、足しぬかをするときにぬか床に加えるとかすれば、無駄にすることはありません。
そのときには、量を調整したりと少し面倒になるかもしれませんが、美味しいぬか漬けを作るためには必要なことです。
ぬか床の水分はほかにも、ドレッシングと一緒に混ぜたり、取り除いた水分のまま調味料としても使うことができます。色々な用途に利用できるので、捨てることは考えず自分なりに工夫して使ってみるのがおすすめです。
ぬか床に水分が溜まる原因
ぬか漬けを作っていれば、ぬか床に水分が溜まってしまうのは、誰もが通らなければならない道です。この水分を取り除くのが面倒だと思っている人も多いようですが、定期的に取り除かなければなりません。
ぬか床に水分が溜まってしまう原因は、漬けた野菜から水分が出るためです。一度くらい野菜を漬けてもそこまでビショビショにはなりませんが、何度も漬けているうちに見てわかるようになります。
水分が溜まるのは失敗ではなく、ぬか漬け作りのひとつの過程として頭に入れておきましょう。ぬか床を長持ちさせたり美味しいぬか漬けを作るために、水分の処理は怠らないように努力しましょう。
ぬか床に水分が溜まってしまうとどうなる?
野菜を取り出すときに野菜に付着したぬか味噌も一緒に出ますから、ぬか床はビショビショになるばかりか、塩分も少なくなってしまいます。
水分が多くなってしまうとぬか床は酸欠状態になり、酸欠過ぎてしまうと乳酸菌の活動が制限されます。それと同時に、酸素のことを嫌う腐敗菌も活発化します。
水分が多くなれば乳酸菌の活動が制限されますから、乳酸菌以外の菌が増えてしまう原因になります。また、水分が多いとぬか床が薄まり、塩分も少なくなります。塩分が少なくなれば雑菌の活動が活発化し、雑菌の繁殖をも手伝ってしまうことになります。
酸欠状態が長く続くと、カビが生えてしまったりぬか床が腐敗してしまったりと、ぬか床にダメージを与えてしまう可能性も否めません。したがって、ぬか床を長持ちさせるためにも、水分と塩分の調節は定期的に行わなければなりません。
水分の多いぬか床は使える?
ぬか床に水分が溜まった状態で漬けることはできますが、カビが生えたりなど、ぬか床のダメージのことを考えるとやるべきではありません。
水分が多いと野菜が漬かりにくくなりますし、漬けた野菜の味も美味しくなくなりますから、対処はした方が良いでしょう。
水分の多いぬか床の水抜き方法
ぬか床に水分が多くなってしまうと、ぬか床にあまり良い影響を与えないため、そのままにしているのは得策とはいえません。
できれば早い段階で水分を抜くことをおすすめします。ここでは、いくつかの水分の取り除き方をご紹介します。
足しぬかをする
足しぬかをすることで、水分を少なくすることができます。足しぬかをするときには、ぬかを足した分、塩分も少なくなるので塩も足していかなければなりません。足す塩の目安量は、足すぬかの重さの約7%が適量だといわれています。
足しぬかをすると、今までのぬか床に比べて乳酸菌も少なくなります。乳酸菌が少ないのに過剰なかき混ぜを行ってしまうと、酸素が供給されすぎて乳酸菌の繁殖が抑制されます。そうならないためにも、足しぬかをした後には2~3日程度はかき混ぜないのが良いとされています。
しかし、これはぬか床の状態によりけりなので、必ずしもそうとは限りません。かき混ぜないにしても、常にぬか床の状態をチェックし乳酸菌が増え、平気であればかき混ぜても問題はないでしょう。
雑菌が減り、乳酸菌が増えてくると産膜酵母が活発になり、ぬか床の表面に白い膜が出てきます。このときがかき混ぜる合図と思ってください。
干し椎茸を漬ける
干し椎茸を漬けると、水分を吸い取ってくれるだけではなく、ぬか漬けの旨味をアップしてくれます。漬け込み期間の目安は2~10日くらいです。干し椎茸は、ぬか漬けを美味しくするための隠し味的な存在です。
漬けた干し椎茸は、水分を吸い取ると膨らんできます。水分を吸い取った椎茸は捨ててしまわずに、料理をするときの具として役立たせましょう。野菜炒めやチャーハンに入れることで、味を引き立たせてくれます。
ぬか床の一部を掘って水抜きをする
ぬか床に水分が溜まってしまったときのオーソドックスな水抜き法です。ぬか床の一部を掘って窪ませることにより、そこに自然と水が溜まっていくので、これを清潔なキッチンペーパーやスポンジを使って吸い取ります。
市販の水抜き器を使用する
一番簡単で手間がかからない方法は、市販の水抜き器を使用する方法です。ぬか床に水抜き器を差し込んでおけば、小さな穴からぬか床に溜まった水分が自然と抜けてくれます。
水抜き器にも色々とあり、水分が抜けても穴の位置まで溜まってしまうことがあります。穴の位置まで水分が溜まってしまうと、水抜き器を抜くときに穴から水分が漏れてしまいます。この場合は、清潔なスポンジや大きめのスポイトで穴の下の位置まで水分を取り除き、それから水抜き器を抜きましょう。
ぬか床の水抜き便利グッズ
ぬか床の水分を効率よく取り除くことができるアイテムが水抜き器です。どのようなものがあるのかを紹介していくので、購入するときの参考にしてみてください。
ぬかとっくり小
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主婦が考えたアイデア商品です。水を効率よく取り除くだけではなく、とっくりの形状により、不要な菌も同時に吸い出されます。また、煙突効果により、取り除いた水分は外の空気に触れることがなく、乳酸菌が生きているので、ほかの食材を漬けたりと再利用が可能です。
単なるとっくり型の水抜き器と思いきや、様々な効果と誰でも簡単に使用できる手軽さで、初心者プロ問わずおすすめできる商品です。
ホーロー水取り器
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ぬか床に埋め込んでおくだけで、不要な水分を簡単に抜くことができます。穴の数が多く、効率良く水分を取り除いてくれるほか、値段が安いところもポイントです。少し大きめのボディのため、たくさん水分を取り除きたい人におすすめです。