便秘の救世主!ヨーグルトの便秘解消効果と食べ方
皆さん、便秘になったときにどのような対処法を取りますか?ヨーグルトを食べる!という人も多いと思いますが、実はヨーグルトを食べれば便秘が解消するというわけではありません。便秘解消するためには、食べるタイミングや時間帯が大切なのです。
ここでは、ヨーグルトで便秘を解消することはできるのか?という疑問から、ヨーグルトを使って便秘を解消する方法を、詳しくご紹介したいと思います。
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便秘を解消するには?
便秘というのは大きく分けると、機能性便秘と器質性便秘の2種類に分けられます。一般的に、便秘の状態が日常的に続いている場合は機能性便秘と呼ばれる種類の中の「慢性便秘」と言われるタイプです。
慢性便秘には、便を押し出す力が弱くなってしまった際に起こる弛緩性便秘、ストレスや過剰な腸の動きで下痢と便秘を交互に繰り返す痙攣性便秘、便意が脳に伝わらない直腸性便秘の3種類があります。
そんな、慢性便秘の多くは以下の3つが原因といわれています。
- 繊維の少ない偏った食事、もしくは少食
- 加齢(筋力低下、腸管の運動機能低下など)
- 睡眠不足(自律神経が不安定になるため)
これらが原因で腸内環境が悪くなります。
本来であれば便秘の原因を探るためにも、病院に行って検査することが大切ですが、食生活の乱れや睡眠不足などの思い当たる節があるのでしたら、腸内環境を改善することで便秘を解消させることも可能です。
そこで重要なのが、食物繊維とヨーグルトを効率的に摂取することです。食物繊維が便を柔らかくし腸内に溜まった便を排出、そしてヨーグルトの善玉菌で腸内環境を整えて、徐々に便秘になりにくい体を作ることが可能となります。
なぜヨーグルトは便秘解消に効果的と言われているの?
便秘になったときにヨーグルトが、便秘解消に効果的というイメージがありませんか?
ですが、残念なことにヨーグルト自体には便秘解消の効果はありません。腸を研究している方の著書にも、ヨーグルトを常食している人の腸相は良くないという話があります。
それなのになぜ、ヨーグルトを食べると便秘が解消されると思われているのか?それにはヨーグルトの中の成分の「乳糖」が関係しています。
この「乳糖」、なんと日本人のほとんどの方が「乳糖不耐」といわれており、ヨーグルトの中の「乳糖」を分解することができる酵素が体内にないといわれています。
分解できなかった結果、軽い下痢を起こしてしまい、それがヨーグルトのおかげで便秘解消したと勘違いしてしまっているのです。
本当に便秘解消するために、普段の生活で一番に見直さなくてはいけないのが食事であり、すでに重めの便秘に悩まされているという人の場合はヨーグルトだけでは解決できないのです。
ヨーグルトは現在便秘中の方には不向き
一般的には、便秘の状態でヨーグルトだけを過剰に摂取しても、溜まった便の上にヨーグルトが乗っかるだけで、腸内環境を整える効果はそこまで高くないと言われています。
また、ヨーグルト自体の効果に対して疑いを持つ人も多いようで、そういった人たちの意見としては「ヨーグルトに含まれる乳酸菌の数」がポイントになっているようです。
大体、400gのヨーグルトに乳酸菌は40億個以上います。この数だけ見たら多そうですね、しかし、人間の腸内には実際どれくらいの菌の数がいるのか知ってますか?なんと1000種の細菌が1000兆個あるそうです。
そうなってくると、ヨーグルトの40億個、たったの0.0004%というのは役に立つのか疑問になってくると思います。
1日にヨーグルトを1パック食べても、効果があるのか不安になってきますね。実際、ヨーグルトの乳酸菌が人の腸に与える影響は極々少なく、ほんのわずかだと指摘する専門家も少なくはないようです。
つまり、現在便秘中の人はヨーグルトだけ食べても便秘が改善する希望は薄いといえるでしょう。そこで重要となってくるのが「食物繊維の種類と上手な組み合わせ」です。
便秘で最も多い問題は、食物繊維が不足してることにより、便秘になりやすい体質になってしまっていることです。
食物繊維をしっかりと摂取していると、水溶性食物繊維は水分を溜め込み、便を柔らかくし腸の通過をスムーズにしてくれますし、不要性食物繊維は、溶けずに大腸まで届き、大腸壁を刺激し大腸の運動を促進してくれます。便の中の不溶性食物繊維は便のボリュームを増やして、便意を感じやすくもしてくれます。
それだけではなく、腸内環境を整える「善玉菌」を増やす働きが食物繊維にはあります。実はこの「善玉菌」の量が、便秘解消には凄く重要なのです、なぜ「善玉菌」の量が重要なのか?それは、「善玉菌」が増えることにより腸内環境が整えられ、腸の働きが良くなるからです。
この「機能性便秘」には、腸内環境の悪化が原因ともいわれていますので、それを改善してくれる「善玉菌」が必要なのです。
その「善玉菌」が、ヨーグルトに含まれており、食物繊維をエサとして増殖するため、ヨーグルトと食物繊維を組み合わせて食べることが大切となるのです。
便秘に効果的なヨーグルトの食べ方
基本的に、便秘を解消するためのヨーグルトの食べ方としては「10日間、乳酸菌かビフィズス菌の入ったヨーグルトを、100g〜200g程度、夜の20時前後に、キウイと一緒に食べる」事が大切です。
それはナゼなのでしょうか?
ここからは、便秘を解消するために食べる食材の選び方から、ヨーグルトをより効果的に摂取するための方法について解説していきます。
まず知っておいて欲しいのが「便秘を改善するための成分」です。それは、以下の3種類が大切と言われています。。
- 水溶性食物繊維
- 不溶性食物繊維
- 乳酸菌
食物繊維には2種類あり、一つは不溶性食物繊維です。
これは水に溶けづらい性質を持っており、腸内を綺麗にする効果や、水分を吸収して便のボリュームを増やすため、便意を感じさせます。
他にも大腸の腸内細菌のエサになり、大腸の働きを改善してくれる効果もあります。しかし、これだけを摂り過ぎても便を硬くしてしまうので注意が必要です。
もう一つが水溶性食物繊維です。
水溶性食物繊維は、水に溶ける性質を持っており、昆布やワカメなどに含まれています。
この水溶性食物繊維を摂取することにより、便が柔らかくなって排泄されやすくなります。便秘の方は、この水溶性食物繊維を多く取ると、腸内環境が良くなるといわれています。
一見すると、水溶性食物繊維を大量に摂取すれば便秘が治ると思われるかもしれませんが、どちらかに偏ってしまっては、それも便秘の原因になってしまいます。
理想的な比率は「水溶性1の不溶性2」の割合で、摂取していくのが理想とされています。このバランスこそが、腸内環境を整える善玉菌の活動が活発になるといわれています。
便秘に効果的なヨーグルトを食べる期間
まずは、ヨーグルトを食べる期間について解説します。ヨーグルトの乳酸菌が腸内に定着するにはある程度の期間食べ続けることが大切とされています。
皆さんどれくらいだと思いますか?3日?1週間?正解は10日間です。
最低でも10日間食べ続けないと、効果を出てくるのは難しいと思います。それも、あれこれと色々なヨーグルトを食べるのではなく、最低でも10日間、1種類のヨーグルトをずっと食べることが大切です。
そうしないと、せっかく摂取している乳酸菌が定着してくれないので、効果が出ないといわれています。
便秘に効果的なヨーグルトを食べるタイミング
ヨーグルトを食べるタイミングも重要なのはご存知でしたか?ヨーグルトを食前に食べるか食後に食べるかによって、効果が変わってしまうのです。
ヨーグルトの乳酸菌は「胃酸」にとても弱く、ほとんどが胃酸で死んでしまいます。ですので、胃酸の分泌が少なくなっている、食後にヨーグルトを食べるのが理想といわれています。
特に、腸が最も活発的に動く腸のゴールデンタイムと呼ばれる22時から深夜2時までの間、寝る前に摂取するのが一番便秘に効果が出るといわれています。
ですので、可能なら寝る前の2時間から3時間前にヨーグルトを食べるようにしましょう。
ヨーグルトに合わせて食べたい!便秘解消に効果的な食べ物
更に、そのヨーグルトと組み合わせることにより、便秘解消の効果が上がる食べ物があります。
上に書いたように、便秘解消に効果が出るとされてるのが水溶性食物繊維と不溶性食物繊維ですが、これは摂取することにより便秘自体を改善することとに合わせ、腸内の乳酸菌の栄養になり、乳酸菌の活動が活発になるからです。
ですので、ヨーグルトの乳酸菌を摂取する、そして食物繊維のことも考えると、相乗効果が出る最強の組み合わせは高栄養密度で低カロリー、食物繊維が豊富な「キウイ」といわれています。
便秘解消に悩んでいる人は、とりあえず「ヨーグルトとキウイ」を組み合わせて食べておけば問題ありません。しかしキウイが嫌いな人や、食生活自体も見直したいという人のために、便秘に効果的な食物繊維を多く含む食材についても解説していきます。
水溶性食物繊維の多い食べ物
便を柔らかくしてくれるため、便秘解消に比較的高い即効性を持っています。摂取しにくい物も多いので優先的に摂るように努めましょう。
水分40%以上の食品、100g当たりの水溶性食物繊維の含有量
- エシャロット(9.1g)
- にんにく(3.7g)
- ゆず果皮(3.3g)
- ゆりね(3.2g)
- ごぼう(2.7g)
水分40%未満の食品、100g当たりの水溶性食物繊維の含有量
- 乾かんぴょう(6.8g)
- 粉末の抹茶(6.6g)
- カレー粉(6.5g)
- 大麦・押麦(6.0g)
- ピュアココア(5.6g)
不溶性食物繊維の多い食べ物
一般的な食生活でも比較的取りやすいのが不溶性食物繊維です。水溶性食物繊維の摂取量とバランスを見て「水溶性1の不溶性2」という黄金比率を意識しながら摂取しましょう。
水分40%以上の食品、100g当たりの不溶性食物繊維の含有量
- いんげん豆(11.8g)
- ひよこ豆(11.1g)
- おから(11.1g)
- あずき(11.0g)
- 紫蘇の実(8.1g)
水分40%未満の食品、100g当たりの不溶性食物繊維の含有量
- 乾キクラゲ(57.4g)
- 煎茶の茶葉(43.5g)
- とうがらし(41.0g)
- 干し椎茸(38.0g)
- 粉末抹茶(31.9g)
オリゴ糖
キウイの他にも「オリゴ糖」も便秘に効果的です、このオリゴ糖は他の食材と違い、胃で消化吸収されません。胃で消化吸収されずに、腸まで届くといった特徴があります。腸まで届くことにより、オリゴ糖は乳酸菌の栄養になり、腸内の乳酸菌を増やすことができるのです。
オリゴ糖にも様々な種類がありますが、どんな物でも大丈夫だとされています。
他にもオリゴ糖がオススメの理由に、摂取量が少なくても効果を期待することができ、砂糖よりもカロリーが低いのでダイエットを目的とした方にもオススメです。
便秘解消にオススメなヨーグルト
ヨーグルトの種類によって、入っている乳酸菌も変わってきます。そこで、便秘解消の効果を期待することができるヨーグルトをご紹介したいと思います。
基本的に、生きて腸まで届く乳酸菌が入っているヨーグルトを選ぶのがオススメです。
ダノンビオ(BE80株)
現在の価格はコチラ |
ダノンビオに入っている乳酸菌「BE80株」ですが、この乳酸菌は凄く酸に強いので、胃酸で死ぬことがありません。生きて腸に届くといわれている従来の乳酸菌と比べて、「BE80株」の乳酸菌は高い生存率で大腸まで届きます。
「どのヨーグルトを食べれば良いかわからない」という人は「キウイとダノンビオをまずは10日間」食べてみましょう。そこで効果が出にくい場合は、他のヨーグルトを選んでみてください。
また、ダノンビオの容量も75グラムと少ないのが特徴です。風味も、ヨーグルトというよりはクリーム感の方が強いので、ヨーグルトが苦手な方にもオススメです。
明治ブルガリアヨーグルト(LB81菌)
現在の価格はコチラ |
本場のブルガリア菌とサーモフィラス菌の二種類が配合されており、日本で最も伝統のあるヨーグルトですので、食べ慣れてる方も多いのではないでしょうか?
整腸作用も高く、特定保健用食品としても認められています。味にもクセがなく、スタンダードなヨーグルトですので、このヨーグルトから初めてみるのもいいかもしれません。
ナチュレ恵(ガセリ菌SP株&ビフィズス菌SP株)
現在の価格はコチラ |
小腸に常にいる乳酸菌の一つ「ガセリ菌SP株」、そして整腸作用の強い「ビフィズス菌SP株」が含まれています。
「ガセリ菌SP株」には、腸の働きを活発にする乳酸菌ですので、低下している腸の働きを改善してくれます。他にも、食べたものが便秘で長時間腸内に留まることもなくなります。
研究により、内臓脂肪を減少させる効果も認められていますので、便秘解消だけではなくダイエット中の方にもオススメです。
それでも便秘が治らない場合
最低でも10日間から2週間が経ち、それでもまったく変化が出ない場合はヨーグルトを変えてみましょう。
なぜなら、腸内環境は人それぞれ違い、その人の体によって合う菌と合わない菌があります。合わない菌を摂り続けても、効果がまったく出ないばかりか、かえって腸内環境が悪くなり便秘の原因にもなってしまうそうです。
ヨーグルトに含まれる乳酸菌が、体に合うか合わないかは食べ続けてみないことには分かりません。
もし、自分に合う菌を摂取し続けられれば、腸内環境が改善され、そこからさまざまな健康効果を期待することができますので、諦めずに頑張りましょう!