上手く固まらない?ヨーグルトメーカーで失敗しないコツ

ヨーグルトメーカーを使用してヨーグルトを作ると、ヨーグルトメーカーを使用せずに作成するよりも失敗を少なくすることができますが、100%成功するとは言い切れません。
しかし、ヨーグルト作りで失敗する要因というのはある程度決まっています。ここではヨーグルト作りが失敗してしまう要因についてその1つ1つを詳しく解説していきたいと思います。
すでに失敗したことがある人も、これからヨーグルトを作ろうとしている人もこれを参考にしてみてください。
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ヨーグルトメーカーで失敗しないポイント
ヨーグルトメーカーを使用してヨーグルトを作成するのは非常に経済的で便利ですが、まれに失敗することもあります。失敗する原因は様々ありますが、失敗の多くは固まらない、あるいはヨーグルトが緩いという状態になります。
ここではヨーグルトメーカーで失敗が起きる要因について調べてみました。
>>ヨーグルトメーカーの使い方やお手入れ方法について詳しくはコチラ
設定温度が低い
ヨーグルトメーカーで多い失敗が温度の低さです。乳酸菌にはそれぞれ活発に活動できる温度があります。カスピ海ヨーグルトの菌であるクレモリス菌FC株は比較的低めの温度で20℃~30℃と常温でも発酵できます。しかしほとんどの乳酸菌は常温では発酵することができません。
発酵に適した温度から外れると乳酸菌の活動は著しく低下し、発酵を進めることが困難になります。その結果、出来上がりが緩くなったり固まらなくなったりしてしまうのです。ちなみに乳酸菌の適正温度の目安は動物性乳酸菌40℃前後、一方植物性乳酸菌は比較的丈夫で、玄米から作られた乳酸菌は90℃でも死滅しません。
また、温度が低いと失敗しますが、高すぎても乳酸菌が死滅して失敗してしまいます。加えて設定温度が充分でもヨーグルトメーカーによっては外気温に左右されることがあります。
ヨーグルトを作る際は温度管理に気をつけましょう。
間違った種菌を選んでいる
ヨーグルト作りで失敗する要因の1つで、そもそも種菌が間違っている可能性があります。市販のヨーグルトやヨーグルト飲料を種にする場合は多くありますが、市販のヨーグルト全てが種菌に使用できるわけではありません。
どのヨーグルトが種菌に使用できるかは調べても分からない場合があります。どれを使用すれば良いのか悩んだ時は最初から固まっているヨーグルトを選ぶと良いでしょう。固まっているヨーグルトは乳酸菌がしっかりと含まれている証拠なので、失敗を回避することができます。
種菌に使用するヨーグルトは新鮮なものを選んでください。賞味期限が切れているヨーグルトは乳酸菌が死んでいることがあるので失敗する原因になります。
また、種菌に出来ない市販のヨーグルトを以下にまとめているので参考にしてください。
固形タイプで種菌に出来ないヨーグルト
- 雪印メグミルク 恵ヨーグルト(商品目にナチュレとついているものは種菌に使用できます)
ドリンクタイプで種菌に出来ないヨーグルト
- ヤクルト ヤクルト
- ヤクルト ミルミル
- ヤクルト プレティオ
- 日清食品 ピルクル
- 森永乳業 ビヒダスヨーグルト
- グリコ Bifix1000
発酵時間が短い
作ったヨーグルトが上手く固まっていない理由に発酵時間が足りないということもあります。
牛乳が含んでいるタンパク質には酸性で凝固する性質があります。また、乳酸菌は牛乳を発酵させることで乳酸を作ります。この働きにより、牛乳は徐々に酸性へと性質を変え、酸性値が一定を超えると牛乳に含まれているタンパク質が固まっていきます。
牛乳はこの過程を経てヨーグルトになるのですが、当然発酵の過程の中では牛乳はシャバシャバの状態です。この発酵過程にある牛乳を見て、固まっていないと判断してしまうことでヨーグルト作りを失敗したと判断してしまうのは早計です。
ヨーグルトを作る際に必要となる発酵時間は季節や乳酸菌の種類にも左右されますが、8時間~12時間と言われています。この時間を目安にしっかりと発酵を行いましょう。
種にするヨーグルトを使いまわしている
種菌にするヨーグルトを使い回しすることで半永久的にヨーグルトを作成できると思っている人は多いようですが、実はこれも失敗の要因になってしまいます。
同じヨーグルトを使いまわしていくと種菌の力が弱まり、雑菌の繁殖力に負けてしまうことがあります。また、私たちの身近には様々な乳酸菌が溢れていますが、この生活圏由来の乳酸菌が牛乳やヨーグルトにどんどん侵入してしまいます。
乳酸菌の環境としてはヨーグルトとして培養したい乳酸菌よりも、生活に馴染んでいる乳酸菌の方が勢力が強くなりがちです。そのため、種菌にするヨーグルトを使い回ししていると、本来培養したい乳酸菌ではなくなってしまっているということになるのです。
ある種の乳酸菌を摂取したい人は特に、種にするヨーグルトを長く使い回しすることは控えた方が良いでしょう。
発酵中に振動させない
ヨーグルトが固まる仕組みは牛乳の中のタンパク質が酸性になると凝固していくという説明は前述した通りです。そして、このタンパク質の働きによる凝固が進んでいる最中の牛乳はとても不安定な状態になっています。
特に最も不安定なpH5.5~5.0で攪拌や振動を与えたりしてしまうと折角固まりかけていた牛乳が液状に戻ってしまうだけではなく、ホエイとヨーグルトが完全に分離してしまうのです。初めて作る際など、固まっているか気になる気持ちは分かりますが、発酵時間中は放置に徹しましょう。
気になって構いすぎてしまうと綺麗なヨーグルトにはなりません。