茶葉の種類から美味しい入れ方まで
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紅茶とは?

紅茶とは?

日本でも馴染みの深い飲み物として人気のある紅茶。老若男女問わず様々な飲まれ方をしており、人によっては毎日愛飲している人もいるでしょう。では紅茶はどのようなものが原料でどのように作られているのか、ご存知の人はどれくらいいるでしょうか?ここではそんな紅茶について詳しく解説していきます。

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紅茶とは?

紅茶とは?

普段何気なく飲んでいる紅茶ですが、実は緑茶や烏龍茶と原料が一緒なのをご存知ですか?以下で紹介しますが紅茶も緑茶も烏龍茶もカメリア・シネンシスという茶樹から作られています。

紅茶は緑茶や烏龍茶と違って、製造工程でしっかりと酸化発酵させています。茶葉には酸化酵素が含まれており、この酵素の作用によって発酵させてできるのが紅茶、発酵させないのが緑茶、少し発酵させたものが烏龍茶になります。

色の変化はもちろんですが、発酵させることによって味わいにコクが生まれ、芳醇な香りを楽しむことができるのが紅茶の特徴となります。緑茶では紅茶の深い味わいは楽しめませんし、紅茶では緑茶のすっきりとした味わいを楽しむことはできません。

紅茶は緑茶や烏龍茶とは違った深い味わいと楽しむことができるお茶のひとつとして、気分やシーンに合わせて世界中の人から親しまれているのが紅茶の魅力です。

紅茶のチャノキについて

チャノキについて

チャノキ(チャの木、茶樹)とはツバキ科ツバキ族の常緑樹であり、紅茶だけでなく緑茶や烏龍茶などの原料となっている茶樹です。カメリア・シネンシスという学名で、詳しい事はわかってはいませんがインドやベトナム、中国南西部を原産地としています。

チャノキは大きく2つの種類に分けることができます。

  • 中国型
    丈夫な枝、細長い葉、短い茎で傾斜面に自生、短期間なら霜にも耐えることができる。高所での栽培向け。
  • アッサム型
    中国型よりも高い8m~15mの高木で、葉が大きいので茶葉の収穫量が多い。

中国型のチャノキは中国・四川から雲南地方を原産としており、アッサム型はインド・アッサムを原産としています。大気汚染にも比較的強く、庭木などにも利用されており、自宅などで鉢植えで栽培することも可能です。

チャノキの新芽にはカテキンやカフェイン、アミノ酸が豊富に含まれており、主に飲用として利用されています。また、種子から採取することができる植物性油脂はカメリア油(椿油)として、オレイン酸を多く含んだ酸化しづらい油として利用されています。

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有名な紅茶の名前

よく聞く有名な紅茶

紅茶でよく聞く代表的な名前にダージリン・アールグレイ・オレンジペコがあります。この3つは同じ種類と思われがちなのですが、それぞれ違った分類になる紅茶なので以下で紹介していきます。

まず紅茶の代表格ともいえるダージリンは紅茶の茶葉の種類の名前です。世界最高とされる個性的な香りが特徴の茶葉であり、インド北部を原産としています。

続いてアールグレイはフレーバーティーの種類の名前です。フレーバーティーとは香料で香り付けをした紅茶のことで、アールグレイは比較的渋みが少ない茶葉をベルガモットで香り付けしたフレーバーティーの一種ということになります。

>>紅茶の種類について詳しくはコチラ

最後のオレンジペコは紅茶の等級の名前です。等級といっても味や香りの優劣で決まっているわけではなく、茶葉の仕上げの形状で分類されたものを等級(リーフグレード)で分類しています。例えば1番大きい茶葉はオレンジペコという等級ですが、そのオレンジペコを細かく砕いた茶葉はブロークン・オレンジペコという等級になります。

>>紅茶の茶葉の等級やグレードについて詳しくはコチラ

紅茶の生産地

紅茶の生産

紅茶の最大の生産国はインドであり、以降スリランカ、ケニア、トルコ、インドネシアと続きます。中国も茶の生産量では非常に有名で、茶自体の生産量はインドに次ぐ位置にあります。しかし紅茶と緑茶と差別化した統計がない為、詳細は不明となっています。

一般的に紅茶は標高が高く、冷涼な環境で栽培されたものは香りが優れているとされています。逆に低地で日差しが強い環境で栽培されたものは味に優れ、水色が濃いものが多いとされています。

ちなみに世界三大紅茶であるダージリン・ウバ・キーマンは前者、アッサムは後者に該当します。標高に関しては、インドに次ぐ生産量を誇るスリランカでは製茶工場ある標高によって、ハイ・グロウン(1219m以上)とロウ・グロウン(610m以下)、この2つの中間をミディアム・グロウンと区別しています。

>>世界三大紅茶の違いや特徴など詳しくはコチラ

紅茶は標高などの環境だけでなく、収穫時期によっても品質に変化が見られます。例えば有名なダージリンは1番茶の採れる3月・4月は香りが優れた茶葉、5月・6月は味と香りが優れた茶葉、7月・8月の雨季は香りがない低品質な茶葉となります。

収穫時期によっても紅茶は分類されているので、気になる人は以下のリンクをチェックしてみてください。

>>紅茶の等級や旬による分類について詳しくはコチラ

紅茶ができるまで

紅茶ができるまで

紅茶(茶葉)ができるまでには以下の工程が必要になります。

  1. 栽培
  2. 収穫
  3. 萎凋
  4. 揉捻
  5. 玉解
  6. 篩分
  7. 揉捻
  8. 発酵
  9. 乾燥

1、紅茶の栽培

紅茶の栽培に適した条件は以下が適しているとされています。

  • 熱帯もしくは亜熱帯、年平均気温13℃以上
  • 年降水量1500ミリ以上
  • 弱酸性の土壌で排水性が良いこと。

乾燥し寒暖差の激しい日が続くと香りに優れた茶葉を収穫できるとも言われています。

2、紅茶の収穫

通常人の手で収穫を行い、基本的に鋏を使用することはありません。枝の先端の芽とその下の2枚の葉を摘む方法が理想とされてはいますが、更にその下の葉も摘む方法が一般的になっています。

3、紅茶の萎凋(イチョウ)

茶葉に含まれる水分量を調整する為の工程です。萎凋棚と呼ばれるものに生茶葉を広げ、基本的には茶葉の重量が元の茶葉の55%に減るまで、通気性のある環境下で18時間程度乾燥させます。この工程によって茶葉が柔軟になります。

4、紅茶の揉捻(ジュウネン)

萎凋を終えた茶葉を40分程度の時間をかけて揉み潰し、細胞膜を壊すことによって紅茶としての成分を抽出しやすくします。それと同時に茶葉の酵素やカテキンを浸出させ、酸素を供給することによって発酵の開始させる作業です。

しかし1回の揉捻ではすべての茶葉を揉み潰すのは困難な為、玉解と篩分を次に行います。

5、紅茶の玉解(タマトキ)

揉捻によって塊になった茶葉を解きほぐす工程です。

6、紅茶の篩分(シブン)

細かくなった茶葉をふるい分けする工程です。基本的には機械を使用し、玉解と篩分を同時に行います。

7、紅茶の揉捻(ジュウネン)

再揉捻とも呼ばれ、再び30分程度揉捻を行います。茶葉の形状を整えつつ、揉捻を完全に終わらせる工程です。

8、紅茶の発酵

気温25度・湿度95%の部屋に2時間程度放置することによって、茶葉に含まれている酸化酵素の作用を利用して、カテキン類を酸化発酵させます。この工程で茶葉が色が褐色に変化します。

9、紅茶の乾燥

十分発酵させた茶葉を加熱することによって酵素を失活させ、茶葉の水分量を3%程度まで減少させる工程です。

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飲み物としての紅茶

飲み物としての紅茶

何種類かある抽出方法を利用して、茶葉の成分を熱湯によって抽出したものを飲用します。人によってはローカルルールのようなものがあり、それぞれにこだわりがあるといわれています。

>>美味しい紅茶の入れ方

そのままストレートで飲むのはもちろん、人の好みによって砂糖やミルク、レモン、ジャムなど入れて飲むのが一般的です。日本においてはミルクではなく、コーヒー用のミルクを使用することが非常に多いですが、本来は牛乳を入れて飲むのが正当な飲み方です。

紅茶とミルクを合わせたミルクティーは日本においても人気が高いですが、ミルクを先に入れておくかor紅茶を入れた後にミルクを入れるかは常に議論されています

紅茶が生活の一部といっても過言ではないイギリスのイギリス王立化学会では「完璧な紅茶の淹れ方」の中で、熱い紅茶の中にミルクを注ぐとミルクのたんぱく質が変質してしまい、紅茶の風味を損なうという化学分析の結果から、冷たいミルクを先に入れておいたほうがいいと発表しています。

>>ミルクティーの作り方

水の硬度による紅茶の違い

紅茶は抽出に使用する水の硬度によって大きく変化します。

日本は軟水ですが、軟水は硬水に比べてタンニン類をメインとした紅茶の成分を抽出しやすい為、同じ茶葉を使用した場合でも軟水の方が味が濃くなる傾向があります。

硬水と軟水なら軟水の方が紅茶には適しているといえますが、ある程度無機物(ミネラル)を含んだ中性の水が理想的と言われています。

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