ロシアの紅茶事情と人気のブランドまとめ
ロシアンティーでよく知られる紅茶大国であるロシア。ソ連解体後は紅茶の生産こそ少ないものの消費量が非常に多く、ジャムやウォッカを用いた他の国とは違った紅茶の飲み方で知られています。
ここではそんなロシアの紅茶事情と人気のブランドを紹介していきます。
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ロシアの紅茶事情
ロシアで茶の栽培が始まったのは1833年であり、1958年から1980年代終わりにかけてグルジアに67000ヘクタール、アゼルバイジャンに13000ヘクタール、クラスノダールに1800ヘクタールの合計81000ヘクタールと茶の栽培が次第に広がることとなります。
しかしソ連崩壊後、グルジアとアゼルバイジャンが独立したことによって、ロシアの茶の主な産地はクラスノダールとなります。しかし生産のほとんどをグルジアとアゼルバイジャンに依存していた為、生産量は著しく低下することとなります。
それに加えてロシアは紅茶を非常に良く飲む国なので、需要の1%以下しか自国で生産できない為、供給のほとんどを輸出に頼っている状況にあります。主な輸入先はインド、スリランカであり、イギリスよりも輸入量が多く紅茶の輸入量の世界一となっています。
17世紀からロシアではお茶が飲まれるようになりますが当初は一般的に飲まれるものではなく、19世紀に入ってから一般的に飲まれるようになっていきます。現在では生活の一部といってもいいほどお茶は重要なものになっており、老若男女・食前食後問わずよくお茶を飲む国として知られています。
ロシアンティーとは?
ロシアンティーとは主にロシア圏での紅茶の飲み方の呼び名です。ティーカップとは別に小さな器にジャムを盛り、スプーンで軽く口に含んだ状態で紅茶を飲みます。
ティーポッドから濃い目の紅茶をティーカップの半分くらいまで注ぎ、サモワールという湯沸かし器からお湯を加えて好みの紅茶の濃さに調節します。
ジャムではなくハチミツや角砂糖を使用する場合もある他、体を温める為にジャムに少量のウォッカを混ぜたりなど、いかにもロシアというような飲み方をするケースもあります。
ちなみに日本では紅茶にジャムを入れたものをロシアンティーと呼ぶ場合もありますが、この飲み方はロシアではなくポーランドやウクライナにおける飲み方とされています。
ロシアで人気の紅茶茶葉
生産数が極端に少ないながらもロシアの人は紅茶を非常によく飲みます。1日に1人当たり500ml、1人当たりの1ヶ月の茶葉の消費量は120g~140gとなっています。
ロシアのお茶はインド、中国、スリランカ、ケニアのものであり、現在は82%が紅茶、2%が緑茶を日常的に飲んでいる紅茶大国であるといえるでしょう。
上述したロシアンティーでは水色が濃く、苦味うあ渋みが少ない茶葉が人気となっています。ロシアンティーは非常に濃く煮詰めるので香りが飛んでしまう為、イギリスなどと違って茶葉の香りは重要視されていません。
ロシアの人気紅茶ブランド
紅茶の消費量が非常に多く、ロシアンティーでよく知られるロシア。以下でロシアはもちろん、フランスや日本でも人気が高いロシアの人気紅茶ブランドを紹介しますのでぜひチェックしてみてください。
Kusmi Tea(クスミティー)
現在の価格はコチラ |
1867年、ロシア・セントペテルスブルグでクスミコフが創業した紅茶のブランドです。1920年のロシア革命後、フランスに亡命してパリに拠点が移ることとなります。
香りを楽しめる紅茶としてフランス本国で非常に高い人気を誇っており、日本においても人気の紅茶ブランドで愛飲している人も非常に多いです。
マテ茶にレモングラスをブレンドしてある「デトックス」や、柑橘系とスパイス組み合わせたアロマティーが香りを楽しめる紅茶として高い支持を得ています。
皇帝の御用達にもなった紅茶なので、紅茶に興味がある人はぜひチェックしてみてください。