サロンのシャンパンの特徴や歴史
様々な高級シャンパンを飲み飽きたシャンパン愛好家が行き着くシャンパンとなっている「サロン」。
徹底的にこだわり抜かれたシャンパンは他のシャンパンでは体験できない味わいとなっています。
良い葡萄ができなかった年にはシャンパンを作らないので、シャンパンの品質はもちろんですが希少性が抜群に高いシャンパンとして知られています。
ここではそんな『サロンの特徴やおすすめのシャンパン』を紹介します。
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サロン(SALON)とは?シャンパンへのこだわり
シャンパンを愛飲している人から絶大な人気を得ているサロンのシャンパン。
コート・デ・ブラン地区のグラン・クリュであるル・メニル・シュル・オジェで採れるシャルドネのみを使用したブラン・ド・ブランのシャンパンであることが最大の特徴です。
また、シャンパンにはロゼや甘口、辛口などが数種類ありますが、サロンがリリースするのはヴィンテージシャンパンの1種類のみです。
それだけでなく、ぶどうの出来が極めて良い年しかシャンパンが製造されないため、毎年安定して生産されるわけではありません。
高い品質やこだわり、希少性などによって、サロンのシャンパンはなかなか手に入らない高級シャンパンとして認知されています。
サロンのシャンパンの熟成期間
一般的なヴィンテージシャンパンは瓶内熟成期間が3年ほどでリリースされますが、サロンのシャンパンの場合は10年ほど瓶内熟成させてからリリースされます。
サロンが使用する白ブドウのシャルドネは、極めて長期熟成が可能なほど非常に品質が高く、飲み頃が50年後といったシャンパンもあるほどです。
若いうちから飲みやすくすることができるマロラクティック発酵をしないので、シャンパンとして出荷されるまで葡萄が収穫されてから10年以上必要とします。
サロンのシャンパンの希少性
1905年に初のヴィンテージシャンパンが出荷されていますが、サロンのシャンパンが作られたのは現在までで40ヴィンテージのみです。
直近のヴィンテージは2004、2006となっています。
サロンではぶどうの出来が素晴らしく良い年にしかシャンパンを生産しません。
他のメーカーではヴィンテージシャンパンを作っているのに、サロンでは作らないということも特に珍しいことではないのです。
それだけでなく、サロンのシャンパンが1回で生産される量は6万本~8万本程度となっており、非常に少ないです。
現在ではほぼ機械が導入されるルミュアージュ(澱集め)すら、サロンはすべて職人の手作業によって行うので非常に手間がかかります。
生産量が少ないことで有名な高級シャンパン「クリュッグ」でも1年で50万本生産されており、サロンのシャンパンは圧倒的に生産量が少なく希少性が高くなる理由のひとつです。
一般的なヴィンテージシャンパンよりも長く瓶内熟成させることもあり、「幻のシャンパン」と呼ばれる所以となっています。
サロン(SALON)の歴史
1900年代初頭、フランスのシャンパーニュ地方にあるメニル・シュル・オジェ村で設立されたシャンパンのメーカーがサロンです。
設立したのは、毛皮商で成功しシャンパン愛好家でもあったウジェーヌ・エメ・サロン。
メニル・シュル・オジェ村に1haほどの畑を購入し、自分や友人で飲むためのシャンパンの製造をはじめますがこだわりが強く、美味しいシャンパンとしてパリの著名人や富裕層の行きつけであったレストラン「マキシム」で評判となります。
「マキシム」のハウスシャンパンとして提供されるようになると、需要に対応できるように地下セラーのあるメゾンを建設。
1943年にウジェーヌ・エメ・サロンは死去し、その後は甥が管理していましたが、1988年にローラン・ペリエの傘下となっています。
サロン(SALON)のシャンパンの特徴
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名前が掲載されるだけでも名誉であるフランスの最も権威のあるワインを評価する本「レ・メイユール・ヴァン・ド・フランス」では、シャンパンではわずか6軒にしか送られない狭き門で最高評価である3つ星を獲得しています。
その年の葡萄の出来で味が決まるヴィンテージシャンパンではありますが、しっかりとしたフルーツ味わいとフルーツやナッツの香りがある透明感で繊細な味わいが特徴。
様々なシャンパンを飲みつくした愛好家を虜にしてしまうほどの魅力があるシャンパンとなっています。
希少性があり価格が非常に高いですが、シャンパン好きならぜひ一度は飲んでみたい逸品となっています。
サロンの姉妹メゾン「ドゥラモット(DELAMOTTE)」もおすすめ
「サロンでシャンパンが造られなかった年のぶどうはどうなるの?」そう疑問に思う方も多いかと思います。
サロンでシャンパンが作られなかった年の葡萄は、姉妹メゾンである「ドゥラモット」のシャンパンとして使われます。
サロンで使われなかったとは言え、メニル・シュル・オジェのシャルドネは一級品です。
「サロンのセカンド」「サロンの妹」と呼ばれることもありますが、サロンのシャンパンとドゥラモットのシャンパンはまったく個性が違います。
長期熟成が必要なサロンに比べて、ドゥラモットのシャンパンは5年ほどの熟成で美味しく飲むことができます。
また、サロンのシャンパンと違って非常にリーズナブルな価格で飲むことができるので、より親しみやすいシャンパンであることが魅力でしょう。
ただ、個性が違いますがサロン用のシャルドネを使用しサロンのチームが醸造するドゥラモットのシャンパン、サロンのシャンパンの魅力の片鱗を味わうことができるかもしれません。
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