シャンパンの賞味期限と美味しい保存方法
シャンパンは非常にデリケートなお酒です。
デリケートなワインよりも繊細であり、保存場所の温度や光の変化によって簡単に味や風味が損なわれるお酒です。
それゆえ長期の保存には適しておらず、シャンパンの飲み頃はお店で購入した直後と言われています。
シャンパンのメーカーによっては、購入後どのくらいで飲むのが最適かを表示しているものもありますが、保存状態が悪ければそれを待たずに劣化することもあるので注意が必要です。
そこでここではシャンパンの賞味期限や、飲み切れなかった時の美味しい保存方法についてご説明します。
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シャンパンに賞味期限はない
シャンパンに賞味期限はありません。ワインにもスパークリングワインにもありません。
アルコールが一定量以上入っているお酒は腐敗しにくく、メーカーが定める賞味期限は記載されていません。
しかし、賞味期限はありませんがシャンパンはいつまでも飲めるという訳ではありません。
シャンパンの種類にもよりますが長くて100年程度だと言われています。
しかし、どのシャンパンも無条件で100年飲めるという訳でもありません。
なぜなら冒頭でご説明した通り、シャンパンは繊細でデリケートお酒ですので、保存状態によっては1年を待たずに飲めないほど劣化することもあるのです。
シャンパンの賞味期限を左右する要素
では、どのような条件によってシャンパンの賞味期限は左右されるのでしょうか?
それは主に「シャンパンのグレード」と「シャンパンの保存状態」によってシャンパンの味が劣化するまでのおおよその時間がわかるとされています。
ちなみに、シャンパンにはメーカーが定めた賞味期限はありませんが、ここでは美味しく飲める期日という意味で使用していますので「このシャンパンはいつまで美味しく飲めるの?」と疑問に思う人は参考にしてください。
シャンパンのグレード
シャンパンを美味しく飲める期間は、カーヴと呼ばれる地下貯蔵庫での熟成期間と同じ期間だけ美味しく飲めると言われています。
このカーヴでの熟成期間はシャンパンのグレードによって異なります。
ノンヴィンテージは1~2年、ヴィンテージは3~5年、プレステージは7~10年カーヴで熟成してから出荷されますので、出荷後の賞味期限もこの期間と同じだけ持つことになります。
ただ、この期間は目安であり、出荷後は速やかに飲んだ方が美味しく飲めますので、この点は忘れないようにして下さい。
シャンパンの保存状態
シャンパンは非常にデリケートな性質を持っており、保存状態が悪ければすぐに劣化してしまいます。
シャンパンのグレードごとの美味しく飲める目安期間まで美味しく飲めるかは、シャンパンの保存状態によって左右されます。
シャンパンを美味しく保存するには、10℃~12℃の冷暗所が適しています。
急激な温度と光の変化に弱いので、この条件を満たした場所に保存すれば目安の期間まで風味や味を維持することが出来ます。
ワインセラー等の専用の保存庫が最もシャンパンの保存に適していますが、無い場合は冷蔵庫に保管するのが一般的です。
冷蔵庫では長期保存は出来ませんが、短期間であれば劣化をある程度遅らせることが出来ます。
しかし、冷蔵庫の温度はシャンパンの保存には低すぎるので、冷蔵庫の中でも比較的温度の高い「野菜室」が最も適しています。
しかし、扉を開けるごとに温度や光が変化するので、劣化を止めることは出来ません。
シャンパンを保存したいと思うことが多い場合は、小型のワインセラーを用意するのがおすすめです。
シャンパンを美味しく保存する方法
シャンパンは繊細でデリケートなお酒であり、賞味期限は定めれていないものの、劣化が早く保存が難しいのはご説明した通りです。
では、どのように保存すれば最も美味しい状態を長く保つことが出来るかについてご説明します。
未開封のシャンパンの保存方法
まずはシャンパンを開ける前の状態での保存方法についてです。
- コルクを乾燥させない為に、シャンパンボトルを寝かせて保存する。
- 高温は避けて冷暗所に保存する。理想は10℃~12℃。
- ワインセラー等専用の保存庫が無い場合は、冷蔵庫の野菜室に保存する。
注意点としては、温度は低すぎてもいけないという点です。
シャンパンは繊細ですので少しの温度や光の変化でも劣化が進みます。
長期の保存には基本的に適していませんので、早めに飲むことがおすすめします。
開封後のシャンパンの保存方法
基本的にシャンパンは開けた後に保存がきくお酒ではありませんので、その日のうちに飲みきることが望ましいです。
やむを得ず残してしまった場合は「シャンパンストッパー」を使って蓋をするのが最も炭酸や風味を損なわずに保存する方法です。
この時に、ボトルに半分以上シャンパンが残っていると炭酸が抜けにくいです。
出来るだけ早く飲みきることが望ましいですが、最低限飲める風味をキープできるのは2~3日が限度です。
手元にシャンパンストッパーが無い場合は、シャンパンの故郷フランスの伝統的な保存方法があります。
あくまで「おまじない」程度の保存方法ですが、小さな銀のスプーンの柄の方を下にしてシャンパンボトルに差すという方法です。
「意味がないのでは?」という声が聞こえてきそうですが、これがフランスの伝統的な方法なのです。
こうすることによって泡が抜けにくくなるとか、ならないとか。
シャンパンの保存に困ったら試してみるのも一興です。
温度変化が少ないなら常温保存もOK
シャンパンの保存に最も適した方法はワインセラーでの保存ですが、温度変化が少ない場合は冷暗所での常温保存でも問題ありません。
シャンパンを飲む直前は適温に冷やす必要はありますが、すぐに飲むわけではない場合は、床下収納や押し入れなど、暑くならず温度変化が少ない場所での常温保存が可能です。
その際は日光が差し込まない暗い場所も保存の条件に入りますので注意してください。