世界最高峰のワイン「ボルドーワイン」の魅力や特徴
ワインに興味がない方でもボルドーワインという名前を知っている方は多いはず。
世界的に有名なフランスの銘醸地であり、高品質な赤ワインで非常に有名で五大シャトーの名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
数万円以上するワインボトルだけでなく、比較的リーズナブルな価格で高品質なワインを楽しむことができるのも大きな魅力。
ここではそんなボルドーワインについて紹介していきます。
スポンサーリンク
ボルドーワインとは?
フランス・ジロンド県のボルドー地方で生産されるフランスワインがボルドーワインです。
広大な産地をガロンヌ川・ドルドーニュ川・ジロンド川によって地区が分かれており、左岸・右岸で土壌の性質が違うので栽培されるぶどうが地区によって異なります。
主な生産地はメドック地区、グラーヴ地区、ぺサック・レオニャン地区、サンテミリオン地区など、数々の有名な地区が存在しており、使用されるぶどうが異なるので地区によって味わいに違いが生まれます。
フランスワインの二大銘醸地のひとつとして世界的に有名で、ブルゴーニュではぶどう単一品種でワインが造られますが、ボルドーではいくつかのぶどうの品種をブレンドしてワインが造られる違いがあります。
また、格付けはブルゴーニュの場合は畑に付けられますが、ボルドーではシャトー(生産者)に付けられます。
シャトーとは
ぶどう畑を所有し、ぶどうの栽培からワインの醸造・販売まで行う生産者(醸造所)をシャトーと呼びます。
例えばボルドーワインで世界的に有名な「シャトー・マルゴー」は、マルゴーという生産者(醸造所)が造ったワインということになります。
シャトーとドメーヌの違い
ブルゴーニュではワイン生産者(醸造所)をドメーヌと呼びますが、シャトーとの違いは基本的にはありません。
しかし、シャトーとドメーヌはぶどう畑をどのように所有しているかという点に違いがあります。
ボルドーのシャトーでは「ひとつの生産者がひとつのぶどう畑を所有」しています。
対してブルゴーニュのドメーヌは「ひとつの畑を複数のドメーヌによって所有」していることが多いです。
つまりドメーヌは、畑の中の自分のエリア(クリマ)のぶどうを使ってそれぞれワインを生産しているということになります。
シャトーの場合は畑によるワインの特徴がわかりやすいですが、ドメーヌの場合は同じ畑でも生産者が違う場合があるので、ワインの好みを選ぶ場合に理解と注意が必要です。
ちなみに世界的に有名なブルゴーニュの高級ワインである「ロマネ・コンティ」はDRC社が畑を単一で所有しています。
ボルドーワインに使われるぶどうの主な品種
赤ワイン | 白ワイン | |
ぶどう品種 | カベルネ・ ソーヴィニヨン メルロー カベルネ・ブラン |
ソーヴィニヨン・ ブラン セミヨン |
ボルドー地方では赤ワイン用ぶどう品種のカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロー、カベルネ・フランが主な品種として挙げられます。
カベルネ・フランはカベルネ・ソービニヨンやメルローにブレンドされることが多いです。
白ワイン用ぶどう品種ではソーヴィニヨン・ブランやセミヨンが主な品種として挙げられます。
セミヨンはソーヴィニヨン・ブランにブレンドされることが多いですが、ソーテルヌ地区では極甘口の貴腐ワインを造る際にメインで使用されます。
ボルドーワインの産地
ボルドーは3つの川によって地区が分かれており、地区によってそれぞれ特徴があります。
メドック地区を筆頭に高品質なワインを生産している代表的な地区を紹介していきます。
メドック地区
ジロンド川の左岸に位置している地区で、水はけがいい地域なのでカベルネ・ソーヴィニヨンをメインとした赤ワインが生産されています。
特に川の上流エリアは「オー・メドック」と呼ばれ、格付けされているシャトーが集中している地区です。
ポイヤック村とマルゴー村が特に有名であり、世界的な知名度・人気を誇る五大シャトーのうち4つはメドック地区に含まれています。
ぺサック・レオニャン地区
メドック地区の南に位置しているジロンド川・左岸の地区です。
グラーヴ地区の一部でしたが現在は独立したAOCとなっており、グラーヴ地区よりも厳しい基準でワインが造られています。
赤ワインはもちろん、白ワインも生産されており、五大シャトーのうちのひとつである「シャトー・オー・ブリオン」はぺサック・レオニャン地区が有しています。
グラーヴ地区
AOC指定されており、ぺサック・レオニャン地区のすぐ南東に位置している地区です。
赤・白ワインをそれぞれ生産しており、土壌がメドック地区と似ているため、カベルネ・ソーヴィニヨンをメインとした赤ワインが特徴となっています。
ぺサック・レオニャンを有した地区だったため、造られるワインは非常に高品質であると言えます。
ソーテルヌ地区
世界的に貴腐ワインが有名な地区として知られており、シャトー・ディケムが最も有名なシャトーとなっています。
霧が多い地域なので貴腐菌が繁殖しやすく、白ブドウ品種であるセミヨンを使用してワインが造られます。
ドルドーニュ川右岸地区
ドルドーニュ川の右岸ではカベルネ・ソーヴィニヨンではなくメルローがメインで生産されています。
規定が厳しいサンテミリオンはもちろん、格付けがないですが非常に高品質なワインを生産しているポムロールが世界的に人気となっている地区です。
ボルドーワインの格付け
ブルゴーニュは畑単位でしたが、ボルドーワインはシャトー単位で格付けを行っています。
格付けが行われている地区について紹介していきます。
メドック地区の格付け
ボルドーワインの格付けと言えばメドック地区は外せません。
1855年のパリ万博博覧会に発表された格付けで、第1級~第5級に分けられています。
- 第1級:5シャトー
- 第2級:14シャトー
- 第3級:14シャトー
- 第4級:10シャトー
- 第5級:18シャトー
メドック地区の格付けの代表格である第1級シャトーを以下で紹介します。
第1級シャトー
- シャトー・ラフィット・ロートシルト
- シャトー・ラトゥール
- シャトー・マルゴー
- シャトー・オー・ブリオン
- シャトー・ムートン・ロートシルト
1973年にシャトー・ムートン・ロートシルトが第2級から第1級に昇級しましたが、それ以外は150年以上されていません。
ワインの最高峰として絶対的な地位を持っており、取引されるワインも非常に高額です。
ソーテルヌ地区の格付け
メドック地区と同じく1855年に格付けが発表され、甘口白ワインのみの格付けとなっています。
- 特別第1級:1シャトー
- 第1級:11シャトー
- 第2級:15シャトー
上記の3つの等級に分けられており、特別第1級は「シャトー・ディケム」のみとなっています。
ボルドーワインの五大シャトーとは?
上記のメドック地区の格付けで第1級となっているシャトーが五大シャトーです。
世界的に人気というわけでなく品質も申し分なく、ワインの最高峰と呼ばれるに相応しいワインを生産しているシャトーです。
シャトー・ラフィット・ロートシルト
五大シャトー筆頭と言われているのが「シャトー・ラフィット・ロートシルト」です。
格付け制定当時、五大シャトーの中で最も高値で取引されており、「王のワイン」と呼ばれています。
カベルネ・ソーヴィニヨンがほとんど、残りをメルローでブレンドしており、繊細ながらも豊かな果実感とタンニンが特徴です。
五大シャトーの中で最もエレガントを言われています。
シャトー・ラトゥール
ラベルにもある「塔(ラトゥール)」が印象的な五大シャトーのひとつです。
最も男性的なワインと称されるように、重厚な味わいが特徴となっています。
五大シャトーの中でも取引値が高く、長期熟成に耐えることができ品質が安定している点が評価されています。
シャトー・マルゴー
ボルドーの女王と呼ばれ、世界はもちろん日本でも人気・知名度が高い五大シャトーのひとつです。
五大シャトーの中でも最も女性的を称されており、芳醇でありながら柔らかで繊細な味わい・香りを持っているのが特徴です。
アメリカの文豪であるヘミングウェイや第三代アメリカ大統領トーマス・ジェファーソン等、数々の著名人が愛したワインでもあります。
シャトー・オー・ブリオン
メドック地区の格付けにも関わらず、例外的にグラーヴ地区(ぺサック・レオニャン地区)から格付けを受けたワインです。
格付け当時から高い評価を得ており、最も香り高いワインと称される香りのエレガントさ・複雑さが特徴です。
メインをカベルネ・ソーヴィニヨンとしていますがメルローの割合が高く、五大シャトーの中で最も親しみやすい味わいであると言えます。
シャトー・ムートン・ロートシルト
第2級から第1級に昇格した唯一のシャトーです。
100年以上かけて第1級に昇格しており、メドック格付けが制定されて150年以上経ちますが、格付けに変更があったのはシャトー・ムートン・ロートシルトの昇格のみです。
毎年その年を代表する芸術家がラベルを描いており、報酬はシャトー・ムートン・ロートシルトで支払われています。
樽の香りが特徴となっており、濃厚で芳醇な味わいで長期熟成にも向いているワインです。
おすすめのボルドーワイン:ムートン・カデ・ルージュ
現在の価格はコチラ |
商品詳細
- 産地:メドック地区
- 種類:赤
- 味:フルボディ
リーズナブルな価格で高品質なボルドーワインを飲みたい方にぜひおすすめしたいのが「ムートン・カデ・ルージュ」です。
五大シャトーのひとつである「シャトー・ムートン・ロートシルト」の直系ブランドであり、テーブルワインの価格帯では味わえない高品質な赤ワインとなっています。
不作でシャトー・ムートン・ロートシルトを造れなかった年に、そのぶどうを使って作られたのが始まり。
世界的に人気がある信頼を品質をぜひ堪能してみてください。