はちみつコーヒーの効果・効能と上手な作り方
砂糖の代わりにコーヒーにはちみつを入れることによって、様々な健康・美容効果を期待することができます。
元々はちみつは豊富な栄養素を含んでいるので健康効果が優れています。
それに加えてコーヒーにも優れた健康や美容効果があります。
はちみつとコーヒーの良い効果を摂り入れることができる「はちみつコーヒー」の効果・効能や作り方、相性がいいはちみつについて紹介します。
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はちみつコーヒーとは?
コーヒーに、砂糖の代わりにはちみつを入れたものがはちみつコーヒーです。
はちみつの甘さでコーヒーの苦味が緩和され飲みやすくなるほか、コーヒーとはちみつの栄養素が相乗的に働いて様々な健康効果や美容効果が期待できます。
自宅でも簡単に作れますが、コーヒショップでも「はちみつラテ」等としてメニューに登場していることもあります。
ちなみにスペインでは、コーヒーにはちみつとミルクを入れたりはちみつを舐めながらコーヒーを飲む習慣があり、はちみつコーヒーは「ハニー・カフェ・コン・レチェ」として古くから親しまれています。
単純にコーヒーにミルクとはちみつを混ぜる場合もありますが、底面にはちみつ、次にミルク、コーヒー、ミルクの泡と、材料の重さの差を生かして4層になるように分けて注ぐ場合もあります。
食後やリラックスタイムにも日常的に飲まれますが、風邪気味の時や二日酔いの時などに民間療法としても用いられてきた飲み物です。
はちみつコーヒーのカロリー
はちみつコーヒー(はちみつ大さじ1、コーヒー1杯180cc)のカロリーは、約69kcalです。
コーヒー自体は低カロリーな飲み物(180ccで7kcal)なので、はちみつコーヒーのカロリーはほぼはちみつです。
ちなみに一般的なカフェオレ(ミルクとコーヒーそれぞれ90ccずつ)は約65kcalなので、はちみつコーヒーとカフェオレはほぼ同カロリーと思っていいでしょう。
はちみつコーヒーの効果・効能
はちみつコーヒーには、様々な効果・効能があります。
代表的なものについて、以下の項目で紹介していきます。
ダイエット効果
はちみつのカロリーは100gあたり294kcal、同量の砂糖は384kcalです。
また、はちみつの甘さは砂糖の1.3倍〜1.7倍と言われています。
そのため、今まで砂糖を使っていた料理や飲み物を、はちみつに置き換えるだけでも摂取カロリーを減らせるのでダイエット効果が期待できます。
はちみつのグルコン酸で腸内環境改善
はちみつに含まれる「グルコン酸」には、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整える作用があります。
はちみつの保水力も、便を柔らかく排泄しやすくするため、便秘解消によるダイエット効果も見込めます。
コーヒーのカフェインはダイエットに効果的
カフェインは全身の血行をよくする働きがあるため、コーヒーを飲むと代謝が上がり発汗が活発になります。
血行が良くなると内臓の働きも活発になるので、栄養素の吸収や腸の蠕動運動、老廃物の排泄も盛んになり、便秘やむくみの改善にも役立ちます。
また、コーヒーに含まれるクロロゲン酸には、脂肪の吸収を抑制したり脂肪を燃焼する効果があるため、コーヒーを定期的に摂取することで太りにくく痩せやすい体を作ることができるのです。
それぞれダイエット効果を持つはちみつとコーヒーの特性が合わさったはちみつコーヒーは、ダイエットに最適な飲み物と言えるでしょう。
はちみつもコーヒーも、味や香りにリラックス効果がありストレスを軽減させるので、ストレスが原因の食べ過ぎも予防することができます。
ただし、はちみつコーヒーにもカロリーはあるため、飲みすぎると逆に太ってしまう可能性があるため注意しましょう。
美容効果
はちみつにはビタミン・ミネラル・アミノ酸・酵素など多彩な栄養素が含まれ、それぞれが体調を内部から整えて肌や髪を健康に保ちます。
ビタミンB群は代謝を活発にし、肌のターンオーバーを促進します。
これによってターンオーバーの滞りが原因の毛穴の詰まりや角栓、ニキビを改善できます。
ビタミンCはメラニン色素の発生を抑え、シミや色素沈着を予防して明るい肌を保ちます。
また、ビタミンEやポリフェノールには抗酸化作用があり、老化によるシミやくすみを軽減する働きがあります。
はちみつだけでなく、コーヒーにもアンチエイジングに効果的なポリフェノールが豊富に含まれています。
カフェインの利尿作用でむくみを予防し、血行が良くなることで明るく血色のいい健康的な肌を作ることができるのです。
直接はちみつを肌に塗る美容方法もあるので、活用したい方はチェックしてみてください。
喉の痛みや咳対策
はちみつには保水力と殺菌力があり、炎症の原因である雑菌を殺して喉を潤し保護する働きがあります。
また、はちみつの主成分であるブドウ糖は体に速やかに吸収され、すぐにエネルギーとなります。
風邪などで弱った体を回復させ免疫力を上げることができます。
一方、コーヒーに含まれるカフェインには抗炎症作用があり、炎症を起こしている粘膜を鎮静させる働きがあります。
気管支拡張作用があるキサンチンも含まれているので、気管が広がることで呼吸をしやすくなり咳の発作を楽にすることができます。
はちみつコーヒーの喉の痛みや咳に対する効果は研究で実証されています。
ペンシルバニア州立大学で行われた研究では、コーヒー粉末とはちみつを混ぜてペースト状にしたもの服用することで一般的な咳止め薬よりも効果があったという実験結果も報告されています。
病気の予防
はちみつの主成分である果糖やブドウ糖は、優れたエネルギー源です。
単糖類と呼ばれるこれらの糖は、これ上分解する必要がないので吸収されるスピードが早く、体が弱っている時や疲れている時でも速やかに疲労を回復させます。
疲労回復のスピードが早いと免疫力も上がるため、様々な病気にかかりにくい健康な体を作ることができます。
また、はちみつの殺菌作用や抗菌作用が外部から侵入してきたウイルスにも働き、風邪などの感染症にかかりにくくなります。
コーヒーに含まれるカフェインには、血行を促進し体温を上げる働きがあります。ウイルスや雑菌は高温に弱いため、体温が1度上がると免疫力が5〜6倍になるとも言われています。
このことから、コーヒーを飲むことでも免疫力が上がり、病気を予防できると考えていいでしょう。
ただし、コーヒーには利尿作用もあるため、体から水分やミネラルが奪われて体温が下がるという側面もありますので飲み過ぎには注意しましょう。
栄養素が豊富
ここまでご紹介してきたように、はちみつとコーヒーはそれぞれ栄養素が豊富な食材です。
はちみつにはビタミン、ミネラル、アミノ酸、酵素など体に必要な栄養素が、コーヒーにはカフェイン、ポリフェノール、ナイアシンなど薬理効果がある成分が含まれます。
疲労回復やリラックス効果、速やかなエネルギー摂取などの効果に長けたはちみつコーヒーは、気軽に多彩な栄養素を摂れる健康効果の高い飲み物と言えるでしょう。
はちみつコーヒーの注意点
はちみつコーヒーは、メリットが多く、デメリットの少ない飲み物です。
しかし、注意するべきポイントがいくつかあるため、以下の項目で紹介してきます。
1歳未満の赤ちゃんには絶対に飲ませない
はちみつコーヒーは、1歳未満の赤ちゃんには絶対に飲ませてはいけません。
はちみつには、食中毒の原因となる物質の「ボツリヌス菌」が含まれています。
1歳以上になり、消化吸収機能が発達した体なら摂取しても問題ないのですが、まだ未熟な赤ちゃんの体の中ではボツリヌス菌が増殖し「乳児ボツリヌス症」を引き起こす危険があります。
最悪の場合、死に至ることもある病気なので、はちみつコーヒーに限らずはちみつが含まれた食品は1歳未満の赤ちゃんには絶対に与えないようにしましょう。
また、コーヒーに含まれるカフェインも、赤ちゃんの体には刺激が強すぎる成分です。
子供はまだ胃腸が未発達なので、摂取したカフェインの効果が大人の20倍以上も強く作用してしまうと言われています。
大人なら適度な血行促進や覚醒効果で済むものも、子供は動悸を感じたり夜眠れなくなってしまう場合があります。
毒性があるというわけではありませんが、赤ちゃんを含めた子供にコーヒーを与えるのは内臓が十分に発達してからにした方がいいでしょう。
妊娠中・授乳中には飲まない
妊娠中や授乳中には、コーヒーは飲まない方がいいと言われています。
母親が摂取したコーヒーの成分は、血液や母乳を通して赤ちゃんの体内に入ってしまいます。
カフェインは先にも解説した通り、赤ちゃんには刺激が強すぎる成分なので避けたほうがいいでしょう。
妊娠中・授乳中はカフェインを全く摂ってはいけないというわけではありませんが、できればデカフェのコーヒーなどを利用して摂取量を減らすのがおすすめです。
ちなみに、はちみつ自体は妊娠中・授乳中に摂っても問題はありません。
飲みすぎると太る
コーヒー自体は、一杯7kcal程度の低カロリーな飲み物です。
しかし、はちみつには大さじ1杯あたり60kcalほどのカロリーがありますし、ミルクを入れた場合はさらにカロリーが高くなります。
1日に1〜2杯程度なら問題ありませんが、健康や美容にいいからといって飲みすぎるとカロリー過多になってしまうため注意しましょう。
ホットコーヒーだとはちみつの栄養素が壊れる
はちみつの栄養素は高温にすると壊れてしまいます。
だいたい40度〜50度から成分が変質すると言われているため、はちみつコーヒーはそれ以下の温度で飲むのがおすすめです。
はちみつの効果を100%得たい場合は、アイスコーヒーにするか人肌程度の温度まで冷ましてからはちみつを入れましょう。
はちみつコーヒーの作り方・飲み方のポイント
はちみつコーヒーの作り方は簡単です。好みのコーヒーを普段通りに淹れ、はちみつを混ぜるだけで出来上がります。
味のバランスを取るために牛乳や豆乳を入れてもいいでしょう。
作り方は簡単ですが、より美味しくはちみつコーヒーを飲むためのポイントを紹介します。
個性的なはちみつを入れる場合はコーヒーを濃い目に淹れる
コーヒーは味や香りが強い飲み物ですが、はちみつやミルクを入れると味や香りが薄くなる場合があります。
特に個性のあるはちみつは味や香りが強いので、コーヒーの味わいがわかりづらくなってしまう可能性があります。
マヌカハニーなど、個性の強いはちみつを入れる場合は、いつもより濃い目のコーヒーを入れるようにしてください。
コーヒーに入れるはちみつの選び方
はちみつコーヒーの作り方は簡単ですが、入れるはちみつはなんでもいいというわけではありません。
選んだ種類によっては、コーヒーの味や香りとの相性が非常に悪い場合もあります。
以下では、コーヒーと相性のいいはちみつを選ぶ方法をご紹介していきます。
香りが強いはちみつの場合は慎重に選ぶ
コーヒーは、それ自体が香りの強い飲み物なので、香りの強いはちみつとはあまり相性が良くありません。
例えば、ラベンダーの花の香りが強く残ったラベンダーのはちみつなどは、コーヒーと相性が悪いはちみつの代表的な存在と言えるでしょう。
もちろん好みは人によりますが、ラベンダーのはちみつとコーヒーの香りは万人受けする組み合わせではありません。
他にも、ハーブなど香りの強い花が原料のはちみつはコーヒーとの相性が悪い場合が多いです。
同系統の味や香りのはちみつが使いやすい
コーヒーと同系統の味や香りのはちみつを選ぶと、相性が良く使いやすいです。
典型的な例としては、コーヒー花はちみつが挙げられます。コーヒー花はちみつは、クセのない味でほのかなコーヒーのような香りが特徴です。
もちろんコーヒー花はちみつはコーヒーとの相性が良く、はちみつの味や香りが浮くことなく自然な味わいが楽しめます。
他にも味に苦味があるものなど、コーヒーと同系統の味・香りのものを選ぶと失敗が少ないでしょう。
失敗したくないならクセのないはちみつを選ぶ
アカシアはちみつやレンゲ花はちみつは、クセがない味と香りでコーヒーの邪魔をしません。
ガムシロップのような感覚で使えるので、こういった汎用性の高いはちみつを選べば失敗はしないといえるでしょう。
砂糖の代わりで使用したい場合は、クセのないはちみつを選ぶと様々な用途で使いやすいです。
コーヒーと相性の良いおすすめのはちみつ
クセがないはちみつを選べば飲みやすいはちみつコーヒーが出来上がります。
しかし、コーヒーとはちみつのマリアージュを楽しみたい場合には、あえて個性の強いはちみつを選ぶのがおすすめです。
こちらでは、コーヒーと味や香りの相性がいいはちみつを紹介していきます。
アカシアはちみつ
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アカシアはちみつは、マメ科の植物のニセアカシアを蜜源とするはちみつです。
「はちみつの女王」と呼ばれるほど王道の種類で、すっきりとした甘さと上品な香りが特徴です。
王道のはちみつなので、「はちみつらしい香り」「はちみつコーヒーと聞いて想像する味・香り」を楽しむことができます。
商品数も多く比較的安価なので購入しやすく、ほかの料理や飲み物への汎用性も高いのが魅力です。
初心者はクセがなく使いやすいアカシアはちみつを選んでおけば間違いないでしょう。
コーヒー花はちみつ
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コーヒー花はちみつは、コーヒーのような褐色の濃い色とほのかなコーヒーの香りが特徴です。
同系統の味と香りのため、コーヒーに混ぜてもはちみつの味や香りが浮くことがありません。
希少なため少し価格が高い場合が多いですが、コーヒーとの相性という点でいえば最も優れていると言えるでしょう。
カルシウムやマグネシウムが豊富に含まれているのもコーヒー花はちみつの特徴なので、成長期の子供や骨密度が低くなってきた高齢の方にもおすすめです。
みかん花はちみつ
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みかん花はちみつは、みかんの実のような爽やかな柑橘系の香りと味が特徴です。
みかんの味はそもそも苦味やコーヒー、チョコレートなどの香りと相性が良く、オレンジピールはチョコレートやコーヒー味のスイーツにもよく使われます。
オレンジピールをコーヒーで煮出して香りを移した、オレンジコーヒーなども存在します。
コーヒーとの相性も考えながら、少し個性の強いはちみつを選びたいという場合にはみかん花はちみつがおすすめです。
マヌカハニー
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マヌカハニーは、ニュージーランドに自生するマヌカ(ティーツリー)を蜜源とするはちみつです。
味は少し個性的で、漢方薬のような独特の香りと強い粘り、濃厚な甘みがあります。
クセが強いはちみつですが、コーヒーも味と香りが強い飲み物なので混ぜることでクセが軽減され、マヌカハニー独特の味が苦手な方も飲みやすくなります。
栄養価も高いので、健康効果を求めてはちみつコーヒーを飲む場合にはぜひマヌカハニーを選びましょう。
高価で効果が高い分、ホットコーヒーではもったいない
マヌカハニーは希少で栄養素が豊富なはちみつです。
健康効果も高いため、一般的なはちみつに比べて高価なことが多いです。
そのため、ホットコーヒーに入れると、優れた抗菌成分であるメチルグリオキサールは問題ありませんが、その他の栄養素が壊れてしまいます。
ホットコーヒーには使わずアイスコーヒーか人肌くらいに冷ましたコーヒーに入れる方がはちみつの栄養素をしっかり摂り入れることができます。
また、金属スプーンを使ってはいけないなど扱いに注意が必要なはちみつでもあるので、マヌカハニーを購入する際はきちんとリサーチをするようにしましょう。