ほんとに天然?はちみつの上手な選び方とポイント
免疫力向上、栄養満点、さらには薬効が高い種類も多いはちみつ。体に良いはちみつを手に入れたくてスーパーや専門店などに行った時、きっと商品名に「天然」や「純粋」と書かれたはちみつが並んでいるのを見ることでしょう。
それを見て「どれが美味しいはちみつ?」「どれが本物?」と思った方も多いのではないでしょうか。
ここでは「天然はちみつ」と「純粋はちみつ」の違いや、美味しいはちみつの選び方をご紹介いたします。
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これって本当に天然・純粋はちみつ?
パッケージに「天然」「純粋」と書かれたはちみつは非常に多く、どのはちみつが良いのかわからない方も多いのではないでしょうか。
ここでは、「天然はちみつ」「純粋はちみつ」それぞれがどのようなはちみつのことを指すのかを解説していきます。
天然はちみつ
天然はちみつは、ミツバチが花の蜜から作ったはちみつをそのまま採取し、不純物をろ過して取り除いたものをいいます。
ろ過工程以外には人の手が加わっていないので、はちみつ本来の味や香りを楽しむことができ、そして高い栄養を摂取することができます。
生はちみつとも呼ばれ、蜜源によって様々な味わいを楽しむことができます。
純粋はちみつ
全国はちみつ公正取引協議会の「はちみつ類の表示に関する公正競争規約」では、「純粋」と表示できるはちみつについて以下のように定めています。
- 精製蜂蜜を使用せず、かつ、添加物を一切加えない物
(「精製蜂蜜」とは加熱濃縮後、色や香りなどを調整したはちみつのことを言います。)
しかしこの規定だけでは、これに該当しない加工はちみつは「純粋」と表示できてしまうケースがあるため、注意が必要です。
例えば、加熱濃縮したはちみつがこれに該当します。
自然に作られたはちみつは、ミツバチが集めてきたはちみつを、羽を使うなどして水分を飛ばし、糖度を高めて完熟状態(糖度約78度以上)にしていきます。
ミツバチの働きによって程よく水分が抜け、濃厚な甘さのはちみつが仕上がるというわけです。
また、糖度が高いはちみつは悪い菌の繁殖を抑える効果もあるため、添加物を加えなくても長期保存が可能です。
一方、完熟状態になっていないはちみつを採った場合、水分が多く糖度も高くありません。
そのため、熱を加えて濃縮させることで強制的に糖度を高めるのです。
この手順で作られたはちみつは「純粋」の基準をクリアしているので、「純粋はちみつ」の名で販売することができてしまいます。
日本のスーパーなどでは、この加熱処理した「純粋はちみつ」が多く販売されています。
ただ、加熱処理したはちみつがすべて悪いわけではありません。
安価ではちみつの味わいを楽しますし、クセがないので砂糖の代わりとしても使いやすいメリットがあります。
上手な天然・純粋はちみつの選び方
ここからは、それを踏まえたうえで、上手な天然・純粋はちみつの選び方についてまとめます。
より効果が高いはちみつを試してみたいと思っている方は参考にしてみてくださいね。
原産地名や原料名、採蜜花名をチェックする
商品のラベルを確認するのが基本となります。
表示に「精製はちみつ(蜂蜜)」や、「異性加糖」「加糖はちみつ(蜂蜜)」などの添加物の記載があれば、純粋はちみつではありません。
また、安いはちみつ(数百円程度のもの)は基本的には天然ではない可能性が高いです。
他にも、商品パッケージに公正取引マークがついていれば、規格をクリアしている可能性が高いことを示しています。
全国はちみつ公正取引協議会は業界内の一団体であるため、加入義務はありませんが、会員であり、かつ純粋はちみつの基準をクリアしていれば、このマークを使うことができます。
しかし、その検査の基準は厳格ではないため、完全には信頼しないほうが良いでしょう。
養蜂場・養蜂家がはっきりとわかるはちみつを選ぶ
どこで、誰が採ったはちみつなのかがわかるだけでも安心度は増しますよね。
場所や顔が見える商品であれば、信頼につながるだけでなく、生産者側にとっても粗悪品は出せないというプレッシャーがかかってくるので、ひとつの安心材料にはなり得ます。
結晶化しないはちみつは避ける
「結晶化」とは、温度が低いときにはちみつが固まる現象のことを指します。
一般的な天然の生はちみつは基本的に結晶化するのが当たり前です。
基本的に結晶化しないはちみつは天然(生)はちみつではない可能性があります。
しかし、種類や季節によって結晶化するまでの時間は異なってくるため、結晶化しないからといってすぐに偽物だと決めつけてしまわないよう注意が必要です。
透明度が高いはちみつは避ける
ミツバチが作ったままの本来のはちみつであれば、多少なりとも花粉は含まれており、濁っている場合が多いです。
そのため、光にかざした時に向こう側がきれいに透き通って見えるはちみつ、もしくは理由もなく中が見えない瓶に入っているものは、水あめなどの混ぜ物をしている可能性が高いです。