日本酒とアルコール度数【他のお酒との比較や和らぎ水も解説】
日本酒はアルコール度数が高い強いお酒というイメージを持っている方は多いかと思います。
日本酒はお酒全体としてはアルコール度数が高い部類ではありませんが、概ねアルコール度数が15%前後あるので決して低いわけではありません。
ここではそんな日本酒のアルコール度数について詳しく解説しています。
美味しく楽しむための和らぎ水についても紹介しているので、日本酒を飲む際の参考にしてみてください。
スポンサーリンク
日本酒のアルコール度数は15%前後
日本酒の多くはアルコール度数が15%前後となっており、日本酒の種類によってはアルコール度数が20%前後の日本酒もあります。
酒税法上では、日本酒(清酒)のアルコール度数は22%未満と定められているため、必然的に日本酒のアルコール度数は22%を下回ります。
有名な日本酒銘柄のアルコール度数の例としては以下が挙げられます。
- 獺祭 純米大吟醸50 / アルコール度数16%
- 久保田 萬寿 / アルコール度数15%
- 十四代 本丸 秘伝玉返し / アルコール度数15%
- 純米吟醸 八海山 / アルコール度数15.5%
概ねアルコール度数が15%~16%となっています。
また、中には「越後武士(玉川酒造)」のように、日本酒と同じ製造工程でもアルコール度数が46度のお酒もあります。
酒税法で規定されている日本酒のアルコール度数を超えているので、こういったお酒は日本酒ではなくリキュール類に分類されます。
日本酒と他のお酒のアルコール度数比較
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
日本酒のアルコール度数は、お酒全体で見ると比較的高い部類に入ります。
アルコール度数が20%前後の日本酒もあるため、醸造酒の中ではワインよりもアルコール度数が高いです。
さすがに蒸留酒である焼酎やウイスキーよりはアルコール度数が低いですが、日本酒は強いお酒であることを理解しておきましょう。
日本酒は非常にアルコール度数が高いお酒
日本酒は、焼酎やウイスキー、ブランデーなどと比べるとアルコール度数は高くありません。
このアルコール度数の違いはお酒の作り方の違いにあります。
まずお酒の分類として、「日本酒は醸造酒」、「焼酎やウイスキー、ブランデーは蒸留酒」です。
焼酎やウイスキー、ブランデーなどの蒸留酒は、醸造酒を蒸留することによってアルコール度数を高めるのに対して、日本酒は酵母を使った発酵のみによってアルコール度数を高め、日本酒の原酒を造ります。(日本酒原酒のアルコール度数は20%前後)
実は発酵のみによってアルコール度数を20%まで高められるのはすごいことで、醸造酒の代表格であるワインのアルコール度数は14%前後です。
日本酒の場合は製造工程に加水があり、アルコール度数20%前後の日本酒原酒に水を加えることによってアルコール度数などを調整していることが多いため、アルコール度数が15%~16%の日本酒が多くなっているのです。
日本酒のアルコール度数の限界
日本酒というのは基本的に酵母を使ったアルコール発酵のみで造られるお酒です。
その場合アルコール度数には限界があり、およそ20度前後が限界と言われています。
これは糖分を食べることによって、アルコール発酵をする酵母自身がアルコール度数が高くなっていくことによって死滅してしまうためです。
それにより新たなアルコール発酵はできなくなり、ある時点で発酵が止まってしまうのです。
アルコール度数による日本酒の味の違い
日本酒ごとにアルコール度数の違いがあるのは、まずひとつが「どの段階で酵母の発酵を止めるのか」が違いが出るポイントとなります。
ある程度まで発酵が進んだ日本酒は上槽といって醪(もろみ)を濾す作業をして日本酒が出来上がります。
もうひとつが加水という製造工程で「水を加えることによってアルコール度数を調整する作業」を行います。
近年ではアルコール度数を低く抑えた日本酒が増えており、お酒が苦手な方は女性の間でも日本酒ファンが増えてきています。。
アルコール度数の違いによる味の変化
日本酒のアルコール度数の違いはその味に大きな変化をもたらします。アルコール度数が1%違うだけでまったく違った味わいの日本酒になるのです。
アルコール度数が高いお酒はやはり豊潤で力強い味わいになる傾向があり、飲みにくいと感じる方がいらっしゃるのも事実です。
ただし、アルコール度数の高さが直接的に美味しいか美味しくないかに直結するかというと話は別です。
ワインでも力強いしっかりしたボディの赤ワインを好む人は非常に多いですし、このあたりは個人の味覚や好みの問題もあるので何とも言えません。
ただ、近年はアルコール度数を低くした日本酒が増えており、日本酒が苦手だった方が日本酒を好んで飲むようになることも非常に多く、日本酒のアルコール度数は飲みやすさには関係しているものと思われます。
日本酒の飲み方【和らぎ水と一緒に飲む】
和らぎ水(やわらぎみず)とは、日本酒を飲む時に一緒に飲む水の事です。
洋酒で言うチェイサーを同じ役割となっており、比較的アルコール度数が高い日本酒を飲む際は用意するようにしてください。
日本酒を飲む合間に和らぎ水を飲むことによって以下の効果を得られます。
- 二日酔いの防止
- 脱水症状の防止
- 口の中のリフレッシュ
日本酒の二日酔いの防止
日本酒と一緒に和らぎ水を飲むことによって、体内のアルコールを薄めることができます。
これによってゆっくり穏やかに酔うことができますし、間に和らぎ水を挟むことによって飲み過ぎの防止にも繋がります。
日本酒を飲むことによる脱水症状の防止
日本酒に限ったことではありませんが、体内でアルコールを分解するには水分が必要になるため、日本酒だけを飲んでいると脱水症状になる可能性があります。
和らぎ水を一緒に飲むことによって水分補給もできますし、上述した二日酔いの防止にも繋がるので一石二鳥となります。
口の中をリフレッシュして日本酒と料理を楽しめる
日本酒や料理ばかり口にしていると舌の感覚が知らずに鈍ってしまいます。
そこで和らぎ水を飲んで口の中をリフレッシュすることによって、日本酒と料理をより美味しく味わうことができます。
特に日本酒は香りや風味を楽しめる繊細なお酒なので、ぜひ日本酒を飲む際は一緒に和らぎ水を飲んでください。
こだわりたいという方は、飲む日本酒に使用した仕込み水を和らぎ水とすると粋かもしれません。