日本酒の美味しい飲み方【グラス選びや温度による飲み方の種類】
日本酒は、日本酒グラスや日本酒の温度によって様々な味や香りに変化するお酒です。
いろんな味わいを楽しみたい方もいれば、自分好みの味わいで飲みたい方もいます。
ここでは日本酒を美味しく飲むためのポイントを解説しているので、日本酒グラスや温度の特徴をしっかりと理解しておきましょう。
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グラスによる日本酒の飲み方の違い
日本酒の飲み方というと、まずは温度に目を向けてしまいがちですが、実は日本酒はどんなグラスで飲むかによって味わいが変わります。
まずはどんな日本酒グラスで飲むとどんな味わいになるのか、特徴を理解しておくことが美味しく日本酒を飲むためのポイントになります。
日本酒を飲むグラスの素材の種類
日本酒グラスがどんな素材なのかによって日本酒の味わいは変わります。
日本酒の飲み方の基本的なポイントですので参考にしてみてください。
- 陶器・磁器:口当たりが穏やか、まろやかになる
- ガラス(クリスタルガラスなど):日本酒の味や香りがはっきりわかる
- 金属(錫):錫によって雑味が消え、飲みやすくなる
- 木(檜など):木の香りが移り、飲みやすくなる
日本酒をどんな味わいで飲みたいかによって日本酒グラスを選んでみてください。
もし飲みづらいと感じた場合は陶器や錫の日本酒グラスがおすすめですし、日本酒の味わいをダイレクトに楽しみたい方はガラス製の日本酒グラスを選ぶのがおすすめです。
日本酒を飲むグラスの形状の種類
日本酒グラスには飲み口である縁が広がっているものと狭くなっているものがあります。
縁が広くなっているものは香りを楽しめますし、狭くなっているものはすっきりとした口当たりになる傾向があります。
吟醸酒系の吟醸香を楽しみたい場合は縁が広がっている日本酒グラスを、すっきりとした本醸造酒などは狭くなっている日本酒グラスがおすすめです。
ただ、個人の好みや感じ方には違いがあるので、あくまで参考程度にするようにしてください。
温度による日本酒の飲み方の種類
種類 | 温度別の名称 | 温度 |
冷や | 雪冷え(ゆきひえ) | 5℃ |
花冷え(はなひえ) | 10℃ | |
涼冷え(すずひえ) | 15℃ | |
常温 | 冷や(ひや) | 20℃ |
お燗 | 日向燗(ひなたかん) | 30℃ |
人肌燗(ひとはだかん) | 35℃ | |
ぬる燗(ぬるかん) | 40℃ | |
上燗(じょうかん) | 45℃ | |
熱燗(あつかん) | 50℃ | |
飛び切り燗(とびきりかん) | 55℃ |
温度別にすると細かくいくつも種類がありますが、日本酒計とも呼ばれる温度計で計らないと難しいです。
日本酒は温度が5℃違うとまったく違う味・香りになるので、日本酒の味にこだわりがあったり、同じ日本酒の温度を変えて飲み比べしたい方は温度計を用意して飲んでみてください。
また、他にも「燗冷やし」という、お燗した後に冷ます飲み方があります。
基本的にお燗して冷ました日本酒は不味いと評価されますが、本当に美味しいお酒は燗冷やしをしても美味しいことから、本当に美味しい日本酒かどうか判別するために燗冷やしをする方もいます。
美味しいかどうかはともかく、まったく違う味わいの日本酒になるので、普段飲む日本酒で一度試してみても面白いかもしれません。
日本酒のちょっと変わった飲み方
日本酒の飲み方には、上記のような冷酒、燗酒といった一般的な飲み方以外にも、ちょっと変わった飲み方があります。ここではそんな日本酒のちょっと変わった飲み方について紹介していきます。
みぞれ酒
通常日本酒は-7℃~-10℃程度で凍りますが、それを徐々に冷却していき、-12℃程度で液体の状態を保ったままの日本酒のことを言います。
グラスに液体を注ぐとみるみるうちにみぞれ状に凍っていくことからこの名前がつけられています。
たまご酒
日本酒とたまごと砂糖を混ぜ合わせて温めてつくったのがこのたまご酒です。
昔は風邪に効くと言われ家庭などで飲まれていました。
生姜酒
温めた日本酒に生姜を加えたもので冷え症や風邪の予防によいとされ、特に女性の方に人気の飲み方となっています。
生姜の量によって風味が変わるので量はお好みで変えましょう。
にんにく酒
熱燗にした日本酒に、蒸してすりおろしたにんにくを入れるだけで出来る簡単な飲み方です。
体を芯から温めるので寒い季節向けの飲み方と言えるでしょう。
燗酒の正しい作り方
様々ある日本酒の飲み方の中でも燗酒が一番と言う方は少なくないでしょう。
しかし実際燗酒を自宅でつくろうとすると、どうにも上手くいかないと感じる方も多いようです。
ここではそんな燗酒を自宅で簡単に作る方法を紹介します。
鍋を使った燗酒の作り方
まずは徳利の九分目程度まで日本酒を注ぎます。
その時に「徳利の注ぎ口にラップをする」とお酒の香りが飛びません。
そこから用意した鍋に水を入れ、徳利を水に入れて徳利の半分の位置に水面が来るように水の量を調節しましょう。
その後徳利を取り出し水を沸騰させ、沸騰したら火を止めます。
火を止めた鍋に徳利を浸して好みの温かさになるまでお酒を温めましょう。
この時お湯を沸騰させずに行うと徳利が温まるのに時間がかかってしまうため、アルコールが飛んでしまいます。
なるべく短時間のうちに温めるのが燗酒を美味しく飲むためのコツと言えるでしょう。
レンジを使った燗酒の作り方
電子レンジを使っての燗酒は急激に温度が上がりすぎるために日本酒本来の味を壊してしまうためあまりおすすめ出来ません。
しかし、どうしても電子レンジを使う場合には、まず徳利の注ぎ口にラップをしましょう。
500Wのレンジで40秒程度加熱すると人肌燗(35℃)程度に温まります。
電子レンジを使う場合、一気に温めると上部と下部で温度差が出てしまうので、温め時間の半分程度で一度徳利を取り出し、中身を振って日本酒の温度を均一にするとよいでしょう。
徳利がない時の燗酒の作り方
寒い冬にあたたかい燗酒を飲むのは至福のひと時です。
しかしそんな時に限って徳利がない。こんな時はどうすればよいのでしょうか。いくつかの方法があるので紹介します。
まず一つ目はどんぶりとグラスを使った方法です。
沸騰させたお湯をどんぶりに注ぎ、日本酒をいれたグラスをどんぶりに入れた熱湯につけてお好みの温かさになるまで温めて完成です。
もう一つは、マグカップ等を使って電子レンジでチンするだけの簡単な方法です。
どうしてもアルコールが飛びやすいのでラップをすると良いでしょう。
また上部下部で温度差ができるのでレンジを二回に分けて途中かき混ぜるとよいでしょう。