その数650種類以上!パスタの種類と分類一覧
パスタは650種類以上存在しており、パスタは種類によって特徴に違いがあるので好みや調理方法も変わってきます。パスタは一般的には形状で分類されていることが多いですが、他にもパスタを分類する方法があります。
分類方法によって見えてくる特徴にも変化があります。。どのパスタがどんな特徴を持っているか理解することによって、自分の好みのパスタを見つけやすくなったり、料理をする上でのポイントもわかってくるかと思います。
ここではパスタの種類と分類方法を紹介していくので、パスタ選びやパスタ料理を作る時の参考にしてみてください。
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パスタの分類方法
パスタの種類というと「スパゲッティ」や「フェットチーネ」、「ペンネ」など、形状によって種類が分けられているのが一般的です。
しかしパスタは形状だけではなく使用方法(調理方法)やパスタの状態(乾燥・生)、表面の質感(ダイス)によっても種類を分けることができます
分類方法によってそれぞれどんなパスタの種類があるか紹介していくので、ぜひパスタ選びの参考にしてみてください。
使用方法で分けるパスタの種類
パスタは使用方法(調理方法)によって
- パスタ・アル・フォルノ(Pasta al forno)
- パスタ・イン・ブロード(Pasta in brodo)
- パスタ・アシュッタ(Pasta asciutta)
以上の3種類に分けることができます。以下でそれぞれがどんな使用方法(調理方法)なのか紹介していきます。
パスタ・アル・フォルノ(Pasta al forno)
フォルノとはオープンや窯という意味を持っており、〇〇・アル・フォルノでオーブンで焼いた〇〇という意味になります。ラザニアのように最後にオーブンで焼き上げたパスタを指します。
パスタ・イン・ブロード(Pasta in brodo)
ブロードとはスープや煮出し汁を意味する言葉であり、パスタ・イン・ブロードとはスープに入れたパスタを指します。茹でるというわけではなく、スープの具として使用する調理方法です。
パスタ・アシュッタ(Pasta asciutta)
おそらく上記2つよりも身近な調理方法であり、パスタを茹でた後に水気を切ってからソースを絡める調理方法がパスタ・アシュットです。ちなみにアシュット(asciutta)とは「乾燥した、水気のない」という意味を持った形容詞です。
状態で分けるパスタの種類
パスタは麺の状態によって以下の2種類に分けることができます。
- 乾燥パスタ
- 生パスタ
違いは簡単で、麺が乾燥しているかどうかの違いです。
では乾燥パスタと生パスタはそれぞれどんな特徴を持っているのか紹介していきます。
乾燥パスタの特徴
乾燥パスタ(pasta secca)は黄色くざらざらしたデュラムセモリナ粉と水を練ったパスタを指します。乾燥させることによって長期保存が可能になっていますが、湿気によって品質が落ちてしまうので保存方法には注意が必要です。
伸びにくいので調理しやすいですし、歯切れの良さが特徴なのでオイル系ソースのように比較的あっさりめのパスタ料理に向いています。
生パスタの特徴
生パスタ(pasta fresca)は名前の通り乾燥させていないパスタであり、小麦粉を使用して作られます。
歴史も古く家庭でも作られるパスタなので、薄力粉や卵、オリーブオイルを使ったり、野菜を練り込んだり肉などを生地に包んだりなど、使用する素材は人や地方によって違いがあります。
乾燥させていないので、乾燥パスタのように長期保存には向いていないパスタです。
柔らかくもちっとした食感が特徴であり、重めのトマトソースやクリームソースのようにこってりとしたソースとの相性が良いのが生パスタの魅力です。
表面の質感で分けるパスタの種類
パスタは表面の質感によっても種類を分けることができます。
パスタは穴のある型から生地を押し出すことによって作られ、この穴のある型をダイス(鋳型)と呼びます。どんなダイスで生地を押し出して作られたかによって、出来上がった時の表面の質感に変化が出ます。
ダイスはブランドによって使っているものが違ったり、両方取り扱っているブランドもあります。
質感に好みがある人はブランドごとにチェックすると、好みのパスタを見つけることができるかと思います。
- ブロンズダイス / ルヴィダ(Ruvida)
- テフロンダイス / リシャ(Liscia)
上記2種類のダイスがあり、ダイスに使用されている材質に違いがあります。どんな素材を使っているかによってパスタの質感が変わってくるわけです。
ブロンズダイス / ルヴィダ(Ruvida)の特徴
素材に青銅などを使用した伝統的なダイスです。摩擦が大きいダイスなので、押し出されたパスタの表面には細かい凹凸ができ、ざらざらとした質感に仕上がるのが特徴です。
ルヴィダ(Ruvida)は「ざらざらした」という意味を持つ言葉であり、ルヴィダタイプと呼ばれることもあります。
表面がざらざらしているのでソースが絡みやすいので、トマトソースやクリームソースなどの重めのソースとの相性が良いパスタです。
ブロンズダイスを使った代表的なブランドに「ディ・チェコ」が挙げられます。
テフロンダイス / リシャ(Liscia)の特徴
イタリア最大の食品会社であるバリラ社が開発しており、名前の通りテフロンを使用したダイスを使ってパスタを押し出します。ダイス自体が摩耗しにくいですし、摩擦が小さいので麺の表面がつるっとした質感に仕上がるのが特徴です。
リシャ(liscia)とは「なめらかな」という意味を持つ言葉であり、日本のメーカーのほとんどがテフロンダイスを使用しています。
つるっとなめらかな質感が特徴なので、オイルを使ったあっさりしたソースとの相性が良いパスタです。
テフロンダイスを使った代表的なブランドに「マ・マー」が挙げられます。
パスタの形状の種類
パスタは一般的に形状によって種類が分けられているのが一般的です。パスタはまず形状によって大きく2種類に分けることができます。
- ロングパスタ
- ショートパスタ
ロングパスタは「スパゲッティ」に代表される麺状になった長いパスタを指します。パスタと聞くとロングパスタを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
ショートパスタは「マカロニ」に代表される短いパスタを指します。近年では「ペンネ」など様々な種類のショートパスタを耳にすることも増えてきました。
この2種類に加えて、パスタの形状による種類を理解する上で覚えておいたほうがいい種類があります。
- メッゼ(Mezze)
- リガーテ(Rigate)
メッゼ(Mezze)とは「短い」という意味を持ち、リガーテ(Rigate)は「溝がある」という意味を持ちます。
例えば「マニケ」というパスタがありますが「メッゼマニケ」は「短いマニケ」なので普通のマニケに比べて長さに違いがあります。「マニケリガーテ」なら「表面に溝があるマニケ」なので溝の有無に違いがあります。
これは「ペンネ」でも同様です。「メッゼペンネリガーテ」なら「表面に溝がある短いペンネ」ということになります。
形状というよりは加工方法を表す言葉なので、パスタ選びの時はチェックすると自分好みのパスタを見つけることができます。
>>ソースに合わせたパスタの太さの選び方について詳しくはコチラ
ロングパスタの種類
ロングパスタとは、長さ25cm前後にカットされた麺状の長いパスタです。麺文化が根付いている日本では、うどんや蕎麦と同様に馴染み深いのがロングパスタでしょう。
形状がシンプルで口当たりもわかりやすいので、茹で加減や食感の変化を感じやすい特徴を持っています。
ロングパスタのほとんどは、麺の太さや断面の形によって種類が分けられています。
スパゲッティ(Spaghetti)
イタリア語の「spago(紐)」が語源のロングパスタです。麺の断面が円形で太さが2.0mm前後のロングパスタがスパゲッティです。
スパゲッティーニ(Spaghettini)
スパゲッティよりも麺が細く、麺の断面が円形で太さが1.6mm - 1.7mmのロングパスタがスパゲッティーニです。
フェデリーニ(Fedelini)
麺の断面が円形で太さが1.4mm - 1.5mmのロングパスタがフェデリーニです。「糸」が語源となっているロングパスタで、ペーストやオイル系ソースと相性が良いです。
ヴェルミチェッリ(Vermicelli)
イタリア語の「verme(細長い虫)」が語源のロングパスタです。麺の断面が円形で太さが2.1mm - 2.2mmのロングパスタがヴェルミチェッリです。
カペリーニ(Capelline)
麺の断面が円形で太さが1.3 mm以下のロングパスタです。イタリア語の「髪の毛」が語源であり、非常に細いのでスープや冷製パスタとして使用されることが多いです。
カペッリ・ダンジェロ(Capelli d'angelo)
麺の断面が円形で太さが0.7 mm から 0.9 mmのロングパスタです。「天使の髪の毛」という意味を持ち、極細なので棒状ではなく即席麺のように成形されている事が多いです。
パッパルデッレ(Pappardelle)
麺の幅が20mmから30mmあるリボン状のロングパスタです。イタリア語の「pappare(豪快に食べる、食いしん坊)」が語源であり、クリームソースとの相性が良いので語源通りボリューミーなのが特徴です。
タリアテッレ(Tagliatelle)
麺の幅が5mmから10mmあるロングパスタです。棒状や丸めて成形されており、ほうれん草などの野菜を生地に練り込んだものもあります。イタリア中南部では「フィットチーネ」と呼ばれます。
フェットチーネ(Fettuccine)
「小さなリボン」という意味を持ち、麺の幅が麺の幅が5mmから10mmのロングパスタです。イタリア北部では「タリアテッレ」と呼ばれますが、フェットチーネの方が麺の幅が広めなこともあるようです。
ツィーテ(Ziti)
麺の直径が5mmから8mm前後の管状のロングパスタです。英語ではロングマカロニと呼ばれ、切ってグラタンなどに使われるケースが多いです。
ブカティーニ(Bucatini)
イタリア語の「buca(穴)」が語源であり、麺の直径が2mmから3mm前後の管状のロングパスタです。ソースが絡みやすく重めのソースとの相性が良いです。
リングイネ(linguine)
「舌」が語源となっており、麺の断面が楕円形で太さが3mm前後のロングパスタです。濃いソースとの相性が良く、一般的にジェノベーゼと呼ばれるパスタ料理に適したロングパスタとされています。
ラザニェッテ・リッチェ(Lasagnette ricce)
「ricce」は縮れを意味しており、麺の幅が10mmから15mmほどで両脇がジグザグになっているロングパスタです。ボロネーゼなど、濃いめのソースと相性が良いです。
ラザニア(Lasagne)
日本でもお馴染みの板状のロングパスタです。実はラザニアは料理の名前ではなく形状の名前です。乾燥パスタもありますが、家庭では生地を練って生パスタとしても作られています。
キタッラ(Chitarra)
「ギター」の意味を持ち、麺の断面が四角になっているロングパスタです。キタッラという木箱を使って作られ、ボロネーゼとの相性が良いのが特徴です。
ショートパスタの種類
ショートパスタとは、「マカロニ」に代表される短くカットされたパスタで、ソースとの相性や成形のしやすさなどによって種類が様々あるのが特徴です。
ユニークな形状のショートパスタもありますし、味や食感だけでなく見た目も楽しめる魅力を持っています。
ソースと絡めるのはもちろん、サラダに和えたりスープに入れたり幅広い食べ方をすることができます。
マカロニ(Maccheroni)
麺の直径が3mmから5mm前後の円筒状のショートパスタです。日本ではグラタンやサラダとして使用される機会が多いですが、パスタソースとの相性が良い特徴を持っています。
リガトーニ(Rigatoni)
麺の表面に溝があり直径が8mmから15mm前後の円筒状のショートパスタです。麺の表面に溝があるのでソースが絡みやすいのが特徴です。
マニケ(Maniche)
麺の太さが20mmから30mm前後の円筒状のショートパスタです。ソースと絡めてもいいですし、中に肉や野菜の具を詰めて調理されることも多いです。
ペンネ(Penne)
両端をペン先のように斜めにカットした円筒状のショートパスタです。表面に溝があるペンネリガーテを目にしたことがある人も多いかと思います。ソースと絡みやすい特徴があります。
ファルファッレ(Farfalle)
蝶の形をしたショートパスタで、両端と真ん中で違う食感を楽しむことができる特徴を持っています。特に小さいファルファッレは「ファルファッリーネ」と呼ばれることもあります。
コンキリエ(Conchiglie)
「貝」の意味を持ち、小さく巻いてあるショートパスタです。10mmから20mm前後の大きさが多く、サラダから煮込み料理まで様々な調理方法ができる魅力を持っています。
フジッリ(Fusilli) / スピラーレ(Spirale)
フジッリは「紡錘」という意味を持つ螺旋状のショートパスタです。英語名ではカールやクルルと呼ばれており、サラダやスープとして調理されることが多いです。スピラーレはイタリア語で「螺旋状」という意味を持つショートパスタで、「フジッリ(Fusilli)」の別名です。
カヴァタッピ(Cavatappi)
「栓抜き」という意味を持ち、円筒状のショートパスタを螺旋状にねじった形状が特徴です。ソースが絡みやすい魅力を持ったショートパスタです。
カッペレッティ(Cappelletti)
「小さい帽子」という意味を持つショートパスタで丸いワンタンのような形状が特徴です。野菜が練り込まれたパスタが豊富な種類です。スープや煮込み料理として使われることが多いです。
ルマコーニ(Lumachine)
イタリア語の「かたつむり」を語源としており、語源通りかたつむりの殻のような形状が特徴のショートパスタです。そのままソースと絡めたり、中に具を詰めたりなど用途が豊富なのが魅力です。
ルオーテ(Ruote)
車輪の形状をしているショートパスタです。名前は知らなくても見たことがある人は多いのではないでしょうか。英語名では「ホイール」とも呼ばれ、ソースがよく絡むのが特徴です。
リゾーニ(Risoni) / セミーニ(Semini)
リゾーニは「米」、セミーニは「種子」を語源としている小さいショートパスタです。スープの具や米の代わりにリゾットで使用することができる特徴を持っています。
オレキエッテ(Orecchiette)
「小さな耳」を語源としており、耳たぶのような形状のショートパスタです。ブロッコリーと最も相性が良いとされており、オイル系ソースを使って調理されることが多いです。
ニョッキ(Gnocchi)
ショートパスタの元祖と呼ばれ、ジャガイモと小麦粉で作られることが多い団子状のショートパスタです。使われる資材は様々で、サツマイモやカボチャなどを使いケースもあります。
ラビオリ(Ravioli)
生パスタの生地の間に肉や野菜などの具材を挟んだ四角形のショートパスタです。使われる具材は地方によって様々で、ソースと絡めて焼き上げたりスープの具として使われます。