今更聞けない!?タリアテッレとフェットチーネの違い
イタリアが発祥と言われているパスタですが、イタリア人でさえもタリアテッレとフェットチーネの違いについて説明できないと言われています。
人によって様々な意見がありますが、見た目も味もほとんど変わらないので、日本の食材で例えるなら「ほうとう」と「きしめん」の違いと思ってもらっても大丈夫です。
もしタリアテッレとフェットチーネの違いについて説明してほしいと言われたとしたら発祥地が違う、太さが違う、原材料が違うと答えてまず問題ありません。
しかしこれといって明確な定義付けがないことも頭に入れておいてください。
ここでは、タリアテッレとフェットチーネの違いについて詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
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タリアテッレとフェットチーネの違いとは?
タリアテッレとフェットチーネの違いについて皆さんはどれくらい知っていますか?
タリアテッレとフェットチーネですが、見た目はほとんど変わらないことから区別することが難しい人がほとんどだと思います。
率直に言うと両者に違いはほとんどありません。定義付けもない点から両者を区別すろのは非常に難しいと言われています。
イタリア人に「タリアテッレとフェットチーネの違いについて説明してください」と言っても、「見た目も味も変わらないし太さも変わらない。名前だけちがうだけで同じものだよ。何が違うかは説明出来ない。」と話していたので、イタリア人でさえ分からない程定義付けが曖昧です。
しかし定義付けをしてしまえば、太さの違いと発祥地の違い、使用する原料の違いと思ってもらって大丈夫です。
そもそもタリアテッレの定義とは?
タリアテッレは、イタリア中北部エミリア・ロマーニャ州ボローニャが発祥の平打ちパスタの代表格と言われています。
太さは各メーカーによって違いますが幅4ミリ~8ミリの平打ちパスタのことをタリアテッレと呼びます。
名前の由来ですがリボン状、「切る」という意味のtagliare(タッリアーレ)が語源とされています。パスタの生地を作ってから、カットされるのでこの名前になったと言われています。
ソースは重めのボロネーゼソースやミートソースと合わせることが一般的とされています。
ボロネーゼの発祥地であるボローニャ地方ではタリアテッレにボロネーゼソースをあわせたものをボローニャ地方の伝統料理と呼んでいます。
またタリアテッレは基本的には軟質小麦粉で作ります。
先ほどボロネーゼソースやミートソースに合うと言いましたが、北部に住む人々はクリームソース系にもタリアテッレを使用すると言われています。
日本ではあまり主流ではないパスタですが、本国イタリアでは大人気のパスタとして愛されています。
そもそもフェットチーネの定義とは?
中部から南部ではフェットチーネが主流と言われています。太さは各メーカー毎によって違いますが、幅5ミリ~8ミリの平打ちパスタのことをフェットチーネと呼びます。
名前の由来はイタリア語で小さなリボンと言う意味があり、より正確にはフェットゥッチーネと呼ばれ、硬質小麦粉を卵で練ったり、水を入れて練ったりして作られています。
基本的には硬質小麦粉と卵、水を練って作られていると話しましたが、例外もあり軟質小麦粉と卵、水を練って作られる場合もあります。
ソースはクリーム系とよく合うと言われていますが、牛肉や鶏肉のラグーソースに合えていただくこともあるそうです。(そうなると、タリアッテレとほとんど変わらなくなってしまいますが)
北アメリカでは、チーズ入りのクリームソースで和えたフェットチーネ・アルフレードに人気があり、スペインでは小麦粉と卵にホウレンソウを加えてフェットチーネを作るそうです。
日本でよくお目にする機会が多いと思いますが、国によって作り方が変わってくるところがフェットチーネの特徴ともいえるでしょう。
もっとよくわかる!タリアテッレとフェットチーネの違い
先ほども話したようにほとんど変わらないことから、2種類のパスタについての違いを言えないのが正直ですが、しいていえばの3か所をあげたので、下記の3点がタリアテッレとフェットチーネの違いだと思ってください。
- 発祥地が違う
- パスタの太さが違う
- 原材料が違う
上記でも言いましたが一応違いがあるにはありますが、最近では明確な違いもなくなってきています。
しかし明確な違いとして言えるのは上記の3点と思ってもらって大丈夫です。
両者の違いを定義付けするとしたらこの3か所
ここまでの話しで定義付けがないと話してきましたが、両者の違いを定義付けするとしたらこの3か所が変わってくるので以下でまとめてみたものを参考にしてください。
原材料が違う
まず原材料についてですが、両者では使用されている小麦粉が違います。
タリアテッレは軟質小麦粉を使用しています。一方でフェットチーネは硬質小麦粉を使用しています。
明確な定義付けがされていない両者ですが、なぜ使用される小麦粉が違うのかといいますとイタリアでは、中部から北部では軟質小麦、中部から南部では硬質小麦の栽培が広まったとされているからです。地域で栽培される小麦粉が違うので、両者は使用する小麦粉が違います。
硬質小麦粉は水を加えこねるだけで麺にすることができますが、グルテンの少ない軟質小麦粉を生地にするには卵を加える必要があります。そのため、軟質小麦の栽培が普及した北イタリアでは、卵入りの生パスタが主流となったと言われています。
軟質小麦と糖質小麦の違いですが、水分の吸収量が違います。硬質小麦の粉は、軟質小麦の粉より多くの水を吸うという特徴があります。
そしてフェットチーネは硬質小麦以外に水や卵と一緒に練って作られるのに対して、タリアテッレには卵を使用しないとされています。
麺の太さが違う
次に麺の太さの違いですが、タリアテッレに比べてフェットチーネのほうが若干太く幅広に作られています。とはいっても1ミリ~2ミリ程度しか変わらないので、食感に大きな差もなければ見た目で判断することも難しいと言われています。
各メーカー毎に太さも変わり、フェットチーネの太さなのにタリアテッレとして販売されていることもありますので、購入すると時には注意したいです。
発祥地が違う
最後に発祥地の違いです。タリアテッレはイタリア中北部発祥と言われていて、フェットチーネはイタリア中南部発祥と言われています。ほとんど変わらない両者ですが、発祥地が違うことから呼び名が変わるとも言われてます。
しかしイタリア北部のボローニャ地方に住んでいる人は、中北部発祥のタリアッテレに対しての愛が強いと言われているので、北部地方ではタリアッテレが主流になっています。