全部知ってる?ショートパスタの種類と特徴や使い方一覧
ショートパスタには様々な種類が存在しており、種類によって食感の違いや向いている料理などが変わってきます。
パスタというとスパゲッティのような麺状のパスタを思い浮かべる人も多いかと思いますが、ショートパスタにはマカロニやペンネなど日ごろから食べられているパスタも多くあります。
特徴を知っておくだけでちょっとしたアレンジができたり、相性の良いソースが選びやすくなるのでぜひチェックしていただければと思います。
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マカロニ(Maccheroni)
数あるパスタの中でも特に日本で馴染み深く、様々な食べ方をされているのがマカロニです。馴染みのあるマカロニという呼び方は英語名であり、イタリアではマッケローニと呼ばれており、マカロニの語源にもなっています。
マカロニは「直径が3mm~5mm前後の円筒状」のショートパスタです。JAS規格(日本農林規格)では「2.5mm以上の太さの管状、またはその他の形状」とされており、かなり幅広く定義されているショートパスタでもあります。
日本ではマカロニグラタンやマカロニサラダとして食べられることが多く、アメリカでは茹でたマカロニとチーズとバターを和えてオーブンで焼いた「マカロニ・アンド・チーズ」が有名であり、一般家庭でも人気のある料理として親しまれています。
>>ソースに合わせたパスタの太さの選び方について詳しくはコチラ
マカロニのおすすめの使い方
日本においてはグラタンやサラダとして使われることが多いショートパスタですが、トマトソースやクリームソースとの相性が良いショートパスタです。
スパゲッティで使うようなトマトソースなどと合わせても美味しく食べることができますし、アメリカのようにチーズとバターと一緒にオープンで焼き上げる食べ方もおすすめです。
リガトーニ(Rigatoni)
「すじ」という意味を持つイタリア語の「riga」が語源となっているショートパスタがリガトーニです。日本ではそこまで馴染みのない名前かもしれません。
リガトーニとは「麺の表面にすじのある直径8mm~15mm前後の筒状」のショートパスタです。大きめのマカロニといえばイメージしやすいでしょうか。
表面にすじ(溝)があるおかげでソースの絡みが非常に良いのが魅力のショートパスタであり、やや大きめなので食べ応えがあるのも特徴です。
リガトーニはローマ定番のパスタであるアマトリチャーナとして食べられています。
リガトーニのおすすめの使い方
ソースが非常に絡みやすく食べ応えのあるショートパスタなので、あっさりめのソースよりも重めのソースと合わせる使い方がおすすめです。
トマトソースやクリームソースはもちろん、肉を使ったソースと合わせてみてください。
本格的にリガトーニを楽しみたい人は、ローマの定番パスタであるアマトリチャーナに挑戦してみてはいかがでしょう。
アマトリチャーナは、トマト、豚ほほ肉の塩漬け(グアンチャーレ)、羊乳チーズ(ペコリーノ)、リガトーニをフライパンで調理することが可能なので、比較的簡単に楽しむことができます。
マニケ(maniche)
「袖」という意味を持つイタリア語が語源のショートパスタがマニケです。
リガトーニよりもさらに大きく「太さが20mm~30mm前後の円筒状」のショートパスタであり、筒の中に肉や野菜を詰めて調理されることも多いです。
長さがマニケよりも短いメッゼマニケや麺の表面に溝があるマニケリガーテなどもあるので、ソースや楽しみたい食感によって様々なマニケを食べることができます。
日本では馴染みはそこまでないかもしれませんが、イタリアでは料理によって様々なショートパスタを使用するので、マニケは一般的に食べられているショートパスタなのです。
マニケのおすすめの使い方
大きめの円筒状のショートパスタである特徴を活かし、肉や野菜をマニケの中に詰める使い方がおすすめです。普段とか違ったパスタ料理として楽しむことができるでしょう。
長さが短めのメッゼマニケは詰めるのがマニケに比べて大変なので、重めのトマトソースやクリームソース、肉を使ったソースで楽しんでみてください。
ソースをしっかり楽しみたいなら、麺の表面に溝があるマニケリガーテを使用すればソースがよく絡んで美味しく食べることができます。
ペンネ(Penne)
ショートパスタの中でも特に日本に馴染みがあるのがペンネです。ペンネ・アラビアータというパスタ料理を耳にしたことがある人も多いかと思います。
円筒状のショートパスタの両端をペン先のように斜めにカットしたショートパスタであり、「ペン」や「羽根」という意味を持つイタリア語の「penna」の複数形が語源となっています。
イタリアのカンパニア州やシチリア州でよく食べられているショートパスタで、日本でもペンネ・アラビアータはもちろん、グラタンなどでもよく使われるショートパスタのひとつです。
ペンネというと麺の表面に溝があるショートパスタと思い浮かべる人も多いかと思います。しかし溝があるペンネはペンネリガーテというペンネであり、「ペンネ」というと本来は表面に溝がないつるっとしたショートパスタを指します。
ペンネのおすすめの使い方
王道ですがやはりペンネ・アラビアータがおすすめです。ペンネは先が尖っているのでソースが筒の中に入り込みやすく、ソースの味をしっかりと楽しむことができます。
他にもバジルソースやクリームソースとの相性も良いですし、グラタンとして使用するのもおすすめです。
ソースを絡みやすくしたいなら麺の表面に溝があるペンネリガーテを使用するなど、好みに合わせて選んでみてください。
ファルファッレ(Farfalle)
蝶ネクタイパスタとしても知られるショートパスタがファルファッレです。名前は日本でそこまで馴染みがないかもしれません。
「蝶」という意味を持つイタリア語の「farfalla」が語源のショートパスタであり、その意味の通り「蝶の形をしたショートパスタ」がファルファッレの特徴です。
独特の食べ応えを持っているショートパスタで、外側の薄い部分は柔らかい食感ですが、中心部分はしっかりとした食感を楽しむことができます。さらに小さいサイズのファルファッレは「ファルファッリーネ(farfalline)」と呼ばれます。
16世紀の北イタリアのロンバルディア州又はエミリア=ロマーニャ州が起源とされており、現地イタリアはもちろん、日本でも徐々に広まっているショートパスタです。
ファルファッレのおすすめの使い方
どんなソースとの相性も良いショートパスタなので、トマトソースやクリームソースなど好みのソースと合わせて食べてみてください。さらにソースを絡みやすくしないなら、ファルファッレに溝があるファルファッレリガーテを使用してみましょう。
他にもサラダに和えてみたり、スープの具として使用するのもおすすめの食べ方です。
コンキリエ(Conchiglie)
「貝殻」という意味を持つイタリア語の「conchiglie」が語源のショートパスタであり、語源の通り見た目が貝殻に似ているのがコンキリエの特徴です。
大きさが10mm~20mmのコンキリエが一般的であり、貝殻のように麺の表面に溝があるのでソースの絡みも良い魅力を持っているショートパスタです。
コンキリエの大きさによって、大きめのものはコンキリオーニ、小さめのものはコンキリエッテと呼ばれることもあります。
コンキリエやコンキリオーニは、その形状を活かして中に細かい具を詰めたりする食べ方がされており、使い方のバリエーションが多いのも魅力のひとつといえるでしょう。
コンキリエのおすすめの使い方
煮込み料理やサラダで使用する食べ方もおすすめですし、ソースがしっかり絡むのでトマトソースやクリームソースと合わせるのがおすすめの使い方です。
いつもとちょっと違った料理として楽しみたい人は、肉や野菜などを使った細かい具をコンキリエに詰めてみても楽しむことができるでしょう。
フジッリ(Fusilli) / スピラーレ(Spirale)
フジッリは「螺旋状の形」をしたショートパスタで、語源は古いイタリア語で「ライフル」の意味を持つ「fusile(現代イタリア語のfucile)」や「小さい紡錘(糸を紡ぐ道具)」など諸説存在します。
名前に馴染みはないかもしれませんが、日本ではカールマカロニと呼ばれ、英語名ではカールやクルルと呼ばれることもあります。別名である「スピラーレ」は「螺旋、螺旋階段」という意味を持ったイタリア語です。
サラダなどで使われることが多いショートパスタですが、マカロニと同様に様々なパスタ料理に使用することができます。しかし茹ですぎると芯がなくなってしまいふにゃふにゃになってしまうので、パスタ料理によっては茹で時間に注意が必要なショートパスタです。
フジッリ / スピラーレのおすすめの使い方
螺旋の形状が特徴なので、マヨネーズやドレッシングが絡みやすいサラダとして使用するのがおすすめです。サラダは冷製の料理なので茹で時間に神経質ならなくていいのも魅力ですね。
サラダ以外のおすすめの使い方は、オイル系のソースのパスタやスープの具として使用するのもおすすめですが、茹で時間には注意してください。
カヴァタッピ(Cavatappi)
「栓抜き」の意味を持つイタリア語の「cavatappi」が語源のショートパスタがカヴァタッピです。「筒状のショートパスタを螺旋状にねじった形」をしているのが特徴です。Tortiglioni(トルテリョーニ)とも呼ばれます。
円筒状のショートパスタであるマカロニをかるくねじったようなショートパスタなので、ソースが絡みやすくなっているのが魅力です。
イタリアではパスタの種類のひとつとして一般的に食べられているショートパスタであり、日本では名前は知らなくてもよく見かけるショートパスタのひとつでしょう。
カヴァタッピのおすすめの使い方
螺旋状になっているショートパスタなのでソースが絡みやすいのが魅力です。トマトソースや魚介系ソースとの相性が非常に良いショートパスタです。
カヴァタッピと同じくらいのサイズに切った肉や魚介を入れ、具だくさんのパスタとしての使い方がおすすめです。
カッペレッティ(Cappelletti)
「小さい帽子」の意味を持つイタリア語が語源であり、円形のワンタンのような形状が特徴のショートパスタがカッペレッティです。
野菜が生地に練り込まれた色の付いたパスタの種類が豊富なショートパスタであり、イタリアの地方によって呼び名が様々で「トルテッリーニ」や「アニョーリ」と呼ばれることもあります。
イタリアのエミリアロマーニャ地方では、伝統的なパスタとしてクリスマスなどの特別な日などに食べられています。
リコッタチーズとほうれん草のペーストやハムなどのペーストを詰めたり、ブロードというコンソメスープの具として使用したりと、使い方の幅広さといつもと違ったパスタ料理として食べられるのが特徴です。
カッペレッティのおすすめの使い方
現地イタリアでの食べ方のように、スープの具として食べたり、中に具を詰めて煮込み料理にして食べるのがおすすめです。
パスタというとスパゲッティのような麺状の料理を想像してしまうかもしれませんが、カッペレッティはいつもと違うパスタ料理として楽しむことができるショートパスタなので、ぜひ使ってみてください。
ルマコーニ(Lumachine)
「かたつむり」の意味を持つイタリア語の「lumaca」が語源であり、名前の通りかたつむりの殻の形が特徴となっているショートパスタがルマコーニです。
普通のパスタ料理のように調理していつもと違う食感を楽しむこともできますし、大きいサイズのルマコーニならフォークとナイフを使って食べたりと、いつもと違ったパスタ料理として楽しむことができます。
他の食べ方としては、ルマコーニは中に肉や野菜などを使った具を詰めて煮込み料理やグラタンにしたりできます。
日本ではそこまで見かけないショートパスタではありますが、イタリアではソースに絡めたりスープに入れたりと、一般的に食べられているショートパスタのひとつです。
ルマコーニのおすすめの使い方
大きめのルマコーニを使用してナイフとフォークを使う食べ方をおすすめします。いつもと違うパスタとして、いつもと違う食感を楽しむことができます。殻に見える部分にソースが入り込むのでソースもしっかり染み込んでくれます。
他にも中に肉や野菜の具を詰めて煮込み料理として使うなど、ロマコーニにしかできないような使い方をぜひしてみてください。
ルオーテ(Ruote)
車輪の形が特徴となっているショートパスタの一種がルオーテです。名前は知らなくても見たことがある人も少なくないのではないでしょうか。
「車輪」の意味を持つイタリア語がそのまま語源となっており、名前の通りショートパスタの形状が車輪になっているのが特徴です。英語名では「ホイール」と呼ばれ、ルオーテよりも日本では馴染みがあるかと思います。
イタリアではそこまで代表的なパスタとしては認知されていないようで、ズッキーニなどの野菜パスタやサラダとして使われるなど、メインよりも脇役として使われることが多いようです。
日本でもパスタ料理というよりは、スープの具やサラダとして使われることが多いショートパスタです。
ルオーテのおすすめの使い方
サラダなどで使われることが多いルオーテですが、やはりパスタですしトマトと合わせたミネストローネに使うのがおすすめです。
トマトスープとの相性も良く、車輪の形をしているのでスープにしっかりと馴染んでくれます。
リゾーニ(Risoni) / セミーニ(Semini)
「米」の意味を持つイタリア語の「riso」が語源となっているショートパスタがリゾーニです。語源の通り、大きさも形も米に非常に似ているのが特徴のショートパスタです。ギリシャ料理では「クリタラーキ」、トルコ料理では「シェフリエ」と呼ばれています。
もう一方、「種子」の意味を持つイタリア語の「seme」が語源となっているショートパスタがセミーニです。リゾーニと比べると細長くなっているのが特徴です。
リゾーニもセミーニも使い方はほとんど一緒で、スープやサラダに入れたり、米の代わりにリゾットとして食べられているショートパスタです。非常に小さいショートパスタですがつるっとした舌触りともちっとした食感を楽しめる特徴を持っています。
日本では輸入食材を扱っている店舗以外で入手するのが難しいショートパスタなので、気になる人はぜひチェックしてみてください。
リゾーニ(Risoni)/ セミーニ(Semini)のおすすめの使い方
非常に小さいショートパスタなのである程度使い方は限られるのですが、リゾットに米の代わりに入れたり、スープのアクセントとして入れる食べ方をおすすめします。
見た目では想像できないような心地よい食感を楽しむことができるので、リゾットやスープをいつもと違った料理として楽しむことができるでしょう。
オレキエッテ(Orecchiette)
「耳」の意味を持つイタリア語の「orecchio」が語源となっているショートパスタがオレキエッテです。耳たぶのような小さいドーム型のショートパスタであり、もちっとした食感としこしこした舌触りが特徴です。
イタリアのプーリア地方を代表するパスタで、ブロッコリーとの相性の良さから「チーマ・ディ・ラーパ」という郷土料理があります。ブロッコリーのような青野菜とガーリックを使ったオイル系のソースとの相性が抜群です。
逆に肉を使ったソースやチーズとの相性はイマイチとされています。
オレキレッテのおすすめの使い方
やはり相性抜群とされているブロッコリーとガーリックを使ったオイルソースと合わせる食べ方がおすすめです。
肉を使ったソースと合わないパスタは逆に珍しいので、ぜひ青野菜とオイルを使ったソースで食べていただきたいショートパスタです。
ニョッキ(Gnocchi)
ジャガイモと小麦粉を使って作られている団子状のショートパスタがニョッキです。日本でも聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
「こぶ」を意味するイタリア語や「指の節目」を意味するゲルマン語派のロンゴバルト語など、語源は諸説存在します。数あるショートパスタの中でもその起源は古く、現在ではジャガイモと小麦粉で作られていますが、当初は小麦粉を練って作られていました。
イタリアでは一般的な家庭料理として食べられており、フィレンツェではほうれん草を練り込んだニョッキや他のイモを使ったニョッキなどバリエーションが幅広いショートパスタです。
ニョッキのおすすめの使い方
トマトソースやペースト状のジェノベーゼを使ったパスタとして使うのがおすすめです。ニョッキは団子状のショートパスタなので、茹で時間によって食感をコントロールすることができます。
ニョッキは茹で時間によって歯切れが良い食感にしたり、力がいらないほど柔らかい食感にすることができます。自分の好みに合わせて茹で時間を調節してみてください。
ラビオリ(Ravioli)
生地を2枚使い食材を挟み込み、おおよそ30mm前後の四角形に切り分けた詰め物入りの生パスタがラビオリです。日本でも名前は有名でしょうし、食べたことがある人も多いかと思います。
「かぶ」の意味を持つイタリア語である「rapa」が語源とされています。イタリアではラビオリの具にその地方の産物を使用するケースが多いので、詰め物には非常に多くの種類が存在します。
食べ方は中身によって合う合わないはありますが、トマトソースで食べたりスープとして使ったりと、食べ方は多岐に渡ります。
代表的な料理名としては、リコッタチーズとほうれん草を使用した「リコッタ・エ・スピナッチ」が有名です。
ラビオリのおすすめの使い方
ラビオリは中身にどんな具材が入っているかによってソースやスープを変えるようにしましょう。例えば詰め物が肉系ならトマトソースや野菜系のスープに合わせるのがおすすめの使い方です。
もちろんクリーム系ソースのようにこってりとした重めのソースにも相性が悪いわけではないので、中身とソースやスープのバランスを考えるのもラビオリを使ったパスタ料理を作る醍醐味といえるでしょう。